JINCHAN'S CAFE

My essay,My life
エッセイを書き続けることが、私のライフワーク

朋あり遠方より来る

2017年07月30日 12時04分48秒 | 想い
先日のこと。我が家のルーティンとなっている週末の食品配達の受け取りをしていると、「お久しぶりです~」懐かしい空気に、ふわりと包まれた。

ハッと視線を上げ、「うわぁ~どうしたの!?」荷物を抱え、微笑みながら佇んでいたのは、以前配達を担当してくれていた青年で。思いもよらぬ再会に、しばらくぶりにテンションが上がってしまった。「いつもの配達員がお休みをいただいてるので、今日は僕が代わりに回ってるんですよ。」

かつて、このエリアは新人くんの受け持ちで、数年ごとに初々しい若者が配属されてくるので、「いいなぁ~。うちなんかおじさんばっかだよ。」娘の中学時代は、友人たちから羨ましがられたものである。(^_^)

彼には、新人から丸2年の間お世話になった。松山ケンイチ似の初代のお兄さんも萌えだったが、気立ての良い2代目、話題の豊富な3代目と、それぞれに持ち味があり、週に1度、ほんのちょっとした遣り取りではあるけれど、心華やぐ数年間を過ごさせてもらった。

ゆとり世代など何のその、皆本当によくやってくれていた。穏やかな天候ばかりじゃない。雨の日もあれば、焼け付くような日差しや、木枯らし吹きすさぶ中など、一年のうちには、いろんな時が巡ってくる。商品を扱う仕事だもの。 気を遣う場面もあるよね。しかし、どんな時も変わらず、笑顔と共に荷物を届けてくれた。

なんだかな~という思いは、一度たりともしたことがない。それが仕事といえばそうなのだが、若いとはいえ、プロ根性を持った子たちだったんだなぁと。最近カッコ悪い中高年の騒ぎが続いているじゃない?「このハゲ~!」激高した側ばかりがつつかれているが、50にもなるおじさんが、ボク傷ついちゃいました…って、それもどうなん!?と感じるよ。

これまでの生き方。
これからの生き方。

己を棚に上げ、相手を責め続けている限り、状況は変わらないのでは?と。

嘉門タツオさんのライブへ行ってきました。『小市民』や『替え歌メドレー』で、一世を風靡した嘉門さん。昨今では旬の話題を捉え、世相を笑い飛ばすシリーズが楽しみで。何か事が起こると、さぁこのネタをどんな風にサバいてくれるんやろ~期待に胸ふくらみます。ショボい胸やけどね。

月曜日に愛人と会いー
火曜日に女房にバレたー
シュラ シュラシュラシュラシュラ シュラバ
シュラシュラシュラ 修羅場~

両サイドでママ友が、身体を折って笑い転げていたわ。コープ主催で、コアなファンばかりじゃないのを想定したのか、デビューからの歴史を、その時々のヒット曲に絡めて解説。懐かしく思い出すと共に、それぞれの裏話にふむふむと。

『ヤンキーの兄ちゃんのうた』のパッソル(ヤマハの電動スクーター)に股広げて乗る~という歌詞が、通じ辛くなってしまったこと。『ゆけ!ゆけ!川口浩!!』の川口 浩でさえ今や説明に困っていること。移り変わっていくものが、確かにあるからねぇ。。。

一方で、地味なシングルにもかかわらず、DAMのカラオケリストに入り続けている『哀愁の黒乳首』。発売から30年以上、一体誰が歌うねんなと、嘉門さん自身いぶかっていたら、「いやぁ!ご本人さんが来やはった。お客さんで3人、必ずこの曲を熱唱される方がいはりますんよ。」夜の京都で、思わぬ証言に出くわし、嬉しいやら恥ずかしいやら…そんなエピソードも語られ、上には上のマニアがおるねんなぁと。

歌手としての足跡と共に、人間 嘉門タツオの歴史も辿る構成になっており、家族や学生時代の友人が、写真や8ミリフィルムで登場。こういう時代あったなぁ…一種の昭和史のようで面白かった。

屋根の上でギターを弾きながら(← そんなドラマありましたなぁ)、友人と奏でるハーモニー。それが何故だかうがいによるもので。あまりのバカバカしさに二人吹き出し、笑いが止まらなくなったりトカ、こんな音源(テープなのだ)よく残してたよねと、モノ持ちの良さに感心。文化祭で上映すべく仲間と作り上げたコント映像など、くだらねぇ~ことに青春かけていた、そんな1コマ1コマが、微笑ましくて。

8ミリに登場した級友には、天国へ旅立たれた方も何人かいるらしく、「彼はもう、この世にいません…」 嘉門さんの言葉に、ジーンとする場面もありました。ちょっとした出来事さえも、大切な思い出になるんですね。

会場には、親御さんと嘉門ワールドを楽しむ小学生がチラホラ。そうした中から、ギター大好き!タツオさん大好き!!で、ついに本人とライブをするまでに成長した少年も現れたと。この全盲の少年が嘉門さんを聞くようになったきっかけは、母親が口ずさんでいた『鼻から牛乳』だったそうで。(あまりのインパクトに「お母さん、何それ!?」)ユーモアを忘れず、心明るく日々を過ごすお母さんスゴいなぁと。

やれやれ…という想いも、そのメロディーに乗せて昇華していたのかもしれないね。早速巷を騒がす愛の激情に、活用してみるじんちゃん。「夫の恐怖のノートを見てしまったんです…」チャラリ~ 鼻から牛乳

妻に おーびえて い・き・る

『恐妻人間』には、今年も大爆笑。ママ友と、やはりこの妻シリーズが一番ええわぁと。TULIPファンのじんちゃんとしては、

もしも許されるなら~
眠りについた君を
ロケットに積み込んで~
そのまま打ち上げたい。

『心の旅』の替え歌にシビれた。船越さんも、一代さんをそうしたい所でしょう。年の瀬には、大阪でライブ『顔面蒼白歌合戦』があるそうで。その時までに、またいろんなネタが、積み上げられているんだろうな。

さて、話は冒頭へ戻ります。懐かしい空気の中、ひとしきり互いの近況を語り合った後、「実は今日、伝言をことづかってきてるんですよ。」その伝言とは、3代目くんからのもので、「あの時の彼女と入籍をしました。」という報告でした。「ええーっ ホンマ!?いやぁ良かったねぇ!!」

新人から1年足らずで、余所へ移ってしまった彼。担当期間は短かったものの、いろんな話題を提供してくれました。好きな女優さんに端を発し、映画や舞台、お気に入りの球団。これがまたちょいと地味なチームで。言うても関西は、某人気球団の独壇場みたいなトコありますから。こちらも違う風が、逆に興味深かったりして。「うんうん。それで?」 耳を傾けているうち、「すみません。うちの商品より、球団の宣伝をしてしまいました。(^^ゞ」なんて笑い話も。

「彼女ができました。」と打ち明けてくれたのは、最後の方だったかな。‘どうも結婚しそうな気がするんです…’ 予言めいた言葉を口にする彼に、‘付き合い始めやのに、気の早い話やなぁ’ 夢のない感想を抱いていたのだけど、現実になったのね ビビビといった予感は確かにあるのか、それとも言霊の力なのか。

プライベートでも仲良くしている2代目くんは、幸せオーラにあてられる機会が多いようで。「新居への荷物運びも手伝ったんですけど、僕が荷物の車を運転して、二人は楽しそうに一緒の車で…」あはは。まぁしゃあないわなぁ~

「定時後に、仕事を頼もうと思って振り返ると、もういないし。」「余程、家が楽しいんだろうね。確か奥さんも、エリアは違うけど同じ…」「そうなんです。今日はボクが買い物しなきゃって。」いそいそと帰っていく3代目くんの姿が、目に浮かぶようでした。

「それからもう一つ、お伝えしたかったことが。気になってたんですけど、最後の日に来れなくて、ご挨拶できないままで。」そうだった。そうだった。3代目くんの研修期間が終わり、いよいよ独り立ちをするという時。引き継ぎを兼ね指導していた2代目くんに、今までお疲れ様でしたの想いを込め、ささやかな差し入れを用意していたものの、事情で本人不在になってしまって。

「一目会いたかったんやけどねぇ…」いたく残念がっていると、3代目くんが「何かメッセージがあるのなら、ボクがお伝えしましょうか?」申し出てくれたんです。「ありがとう。じゃあ、そうしてくれる?」こうして伝言と差し入れは、本人へ渡ることに。「ボクも先輩みたいに、可愛がってもらえるよう頑張ります!」記憶の底に沈んでいた光景が、次から次へとよみがえってきました。

2代目くんは、まもなく配達の仕事から別の部門へ異動になるのだそう。「だから今日どうしてもお会いしたくて。あの時のお礼も言いたくて。彼にも、絶対会ってきてくださいよ!ボクからの伝言も伝えてくださいよ!って言われてきたんです。」「良かったわぁ。今月はたまたま出かける用事が重なってて、先週も先々週も留守にしてたの。」「じゃあラッキーでしたね。」‘覚えていてくれた’ことが、おばちゃんは本当に嬉しかった。

長く生きていると、いろんな出会いも、そうして別れも、経験するじゃない?正直、しょっぱい想いもしてきてるのよ。そんな中、ああこうして、温かいメッセージを届けてくれる人もいるんだなぁと。励まされたし、ちょっとホッとした。

若い子が配属されてくる環境は、3代目くんを限りに終わり、ここのエリアもおじさん担当になってしまった。いや、おじさんが悪いと言ってる訳じゃないですよ。それまでに比べると、アッサリし過ぎて、いささか物足りないような。「この間こんなことがあってね~」たわいもない四方山話ができた、あの環境は特別だったのかなと、今にして思う。

そうした状況は、3代目くんも同様らしく、ここよりも奥地のエリアになり、忙しい毎日を送っているトカ。「田舎なのに?」「買い物する場所もあまりない地域なので、利用が多いんですよね。仕事量が増えて、お客さんとコミュニケーションする間もないようです。」

ちょっぴり残念そうなニュアンスを含んでいたのに、頷いてしまった。あのキャラクターなら、そうでしょう。それでも天真爛漫な彼のこと、そのふれあいを楽しみにしているお客さんは、きっといるんじゃないかな。

蒸し暑い玄関で、大粒の汗をポタポタ流しながら、それぞれのその後を(初代のお兄さんのことも含め)、語ってくれた2代目くん。「実は、僕も最近彼女ができたんです。そろそろ適齢期だし、彼に続きたいんですよねぇ…」「今年に入って、若い知り合いが続々と結婚してるのよ。3代目くんを入れると6人になるわ。」「えっ!?ホンマですか?」「うん。だからその中に入ってね。」「頑張ります!」

2代目くんの朗報が、いつか届けられるのを楽しみに♪連携のいい配達員さん、頼みますよ。

水の中の小さな太陽

2017年07月28日 01時27分42秒 | 想い
融通の利かない私は、急に物事を突き付けられるのが苦手。配慮がないなぁと思ってしまうのだ。そういう意向があるなら、もっと早くに言ってよ…。心づもりがあれば、別のルートをとれたのに。不本意な出来事でも、自分なりの方法で対処することができたのにと。

なんかね、そこへ至るまでの経緯を考えたら、勿体なくて、残念に感じてしまうの。 様々な日常の出来事を経て、今という瞬間があって…。一つの機会って、そんな風に手にしているんじゃないのかしら。だから私は、あっさり手放してしまうことに、ものすごく抵抗がある。

それにしても、どうしてこう…突然の状況の変化に、上手く対応できないんだろう。

心が幾分落ち着いてから、ipod片手にいろいろ検索して行き当たったのが、‘目標志向型’という行為類型。それによると、私は目標を定めてから動くタイプで、計画を立て、予定通りに行動するのが理想なのだそう。当たってるわ。(笑)

勿論、そうそう筋書き通りに事が進まない場合だってあるし、あまりにカッチリ枠に縛られるのは、息苦しい。その場の流れで臨機応変みたいな部分も、否めないのは了解している。が、そんな時も、自分を納得させられるだけの落とし所が欲しいのだ。

目標志向型に対して、その場その場の状況に応じ、変化していくのを厭わないのが‘状況対応型’。この2つのスタイルは、衝突することも多いらしく、「ああ~ 道理で!」ここ数年経験した、身の回り(友人やサークル内)の軋轢を振り返り、ストンと腑に落ちた。

相手のどういったことに、ストレスを感じていたのか。タイプの違いというのは薄々認識していたのだけど、そのメカニズムや背景が、くっきりと浮かび上がった気がした。

モヤモヤしていたことに、上手い説明をつけてくれてありがとう。巡り会えた情報に感謝すると共に、何がきっかけになって風穴が開くかわからないなぁと。

心が、いくらか楽になった。