JINCHAN'S CAFE

My essay,My life
エッセイを書き続けることが、私のライフワーク

ミューズの晩餐 My essay,My life -旅-

2011年08月24日 10時59分00秒 | My essay,My life
気がつけば、夏休みも残り僅か。月日の経つのは早いなぁ。せわしない日常を送っていたじんちゃんですが、心配したお仲間さんから「代わりに一筆書きましょうか?」なんて申し出もありまして。戻ってきた次第です。まずは旬のお話から。

先日、能登へ行って参りました…

夜明け間近 北の海は波も荒く

心細い旅の女 泣かせるよう~♪

若き日の石川さゆりに、そう歌われた能登半島ですよ。しかし四十半ばにもなると、あなた訪ねて行く旅どころか、あなた忘れて逝く旅になるね(←アルツかい!)。元気なのは、むしろ八十近い母の方で、一度でいいから泊まってみたいと、情念込めて高級旅館へぐーっと手を伸ばした。

加賀屋、加賀屋たずねて~ 行くー たーびは~

夏から秋への 能登半島♪

どうにか足腰動かせて美味しく料理をいただけるうちが花ですから。そうして、自分のお金は自分の為に使わんとね。その上、周囲も笑顔になれば、言うことナシだ。久しぶりの大型家族旅行。数年前までは伊豆半島を訪れていたのですが、通算8回ですか存分に堪能しまして、ちょいと趣向を変えてみたくなった。

で、今回は能登半島。別に半島好きな訳ではないのよ。大阪から’サンダーバード’に乗って約4時間。京都、滋賀、福井を経由しながら石川県に入る、特急列車の旅。大幅改装で、天空の城のごとき空間が出現した大阪駅構内に、ひゃあ~と感嘆の声を上げつつ、一同お目当ての列車へ乗り込んだ。

サンダーバード♪湯の香ただようまーち和倉へ

行け!風を巻いて~

サンダーバード♪かぞくーのしあわせーのためーに

行け!海に陸に~

こーのー キ・ズ・ナを~ 乱すもーのはだーれか(←私かよ)

よーんでいる あ・の・こえーは SOSだ~(←息子かよ)

すんません。ふざけ過ぎました。🙇‍♀️

この旅は、慌ただしい日常に浮かび上がった、つかの間の休日を利用し、実現したものでした。子どもが中学になるとねぇ・・・夏休みと言えど、毎日が部活三昧で予定が合わんのです。土曜や日曜でさえ大会等で容赦なく日程が押さえられていく。夫は夫で忙しく、母もまた、心情的に動き辛い状況を抱えていました。

そんな各々の縛りから放たれる瞬間が訪れたのを、じんちゃんは見逃さなかったね。キラリ、その瞳が怪しく輝き出す…「やるしかねぇ」組紐屋の竜か~い!手早くクルクルとふん縛り、和倉へ連行です。心なしか、皆楽しそうに微笑んでるよ。Mやなー

ここへ至るまでが大変やった。何がって、ワガママなお姫さまをですね、サンダーバードという鋼の籠に乗せるのに一苦労なの。小5の娘ちゃいますよ。80近いお姫さま!うちの家族は、この若干浮世離れしたお姫さまを頂点に、成り立っているのでございます。顔は菅井きんのな(←こら)。

’えーっ!?’と驚かれるお仲間さんもおられると思いますので、この場をお借り致しまして、ご報告を。’な~んや、じんちゃんも菅井きんに似てるんかぃ。’じゃなくてぇー!私、愛知での生活に区切りをつけ、兵庫の片田舎へ戻って参りました。長男である夫を連れてネ。

「じんちゃんは辛さや大変さをあまり表に出さないから心配してたんだ。でも無事で良かった~!」

ある時いただいた、お仲間さんの言葉どおり、その時々抱えていた感情がありました。まずは、愛知を離れる時。気づけば、13年間培ってきた縁に、がんじがらめの状況。手放すのも、簡単にはいかなかった。夫の親族には、泣いて訴えた。戦略じゃなくね。

「あらゆる可能性を探り、行き着いた答えなのか?」目に見えて、ひっ迫した状況じゃなければ、’何で?’と感じるのが人情だ。今なら理解できる。でも渦中にいる時、そうした相手の心情と向き合うのは、しんどかった・・・。当事者にしかわからない実情がありますから。それを説明して、多少なりとも受け留めてもらうには、労力を伴うのです。ふぅ~

息子の中学進学を機に、生活基盤を関西の実家へ移す選択をしたのですが、周囲には理解し辛い決断だったようで、そりゃ~いろいろ言われました。しかし私も夫も、それが最善の道だと信じて進んだ。切羽詰まってからでは遅いのです。母のことにしても、それに影響される子どもたちのことにしても。

父が亡くなってからというもの、愛知と兵庫を行ったり来たりの二重生活で、そうした日常に、ホトホト疲れていました。地元での役員活動、ちょっとした仕事・・・本人は勿論、支える家族だって、胸中様々な想いが渦巻いていた。そんな中「関西へ移ろう」と口火を切ったのは、夫でした。

という訳で、菅井きんの元に、ムコ殿がやってきたと♪が、ようできた話やな~なんて、しみじみしていられないのが、世の常でございます。どこで生きようとも、それぞれの場で、闘いがあるのではないでしょうか。たとえそれが、実家であろうとね。

コメント (1)
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