JINCHAN'S CAFE

My essay,My life
エッセイを書き続けることが、私のライフワーク

映画の小窓

2008年11月19日 12時25分00秒 | 映画
 現代人の、心の隙間を埋めることができるのは、何なのだろう。恋愛か、友情か、それとも・・・「Are you free tonight?」一夜限りの関係が、今始まる。

 という訳で、じんちゃんがチェックしてきたばかりの映画を、ご紹介します。『彼が二度愛したS』。舞台はニューヨーク。朝から晩まで働きづめの孤独な会計士の前に、突如展開する絢爛たる別世界。そら陥落するわなー。『容疑者Xの献身』における堤真一さんの比やないね。もうウハウハ・・・じゃなくてアヘアヘ 。では、その様子を紐解いて参りましょう♪

 職場と部屋を往復するだけの味気ない毎日を送る主人公、通称’働きマン’。(←勝手に名付けるな~)会計士という職業柄か、期間限定で、あっちの企業こっちの企業と、渡り歩いている。所属する会計事務所から見れば、客先へ出たまんま社員。そんな状態ですから、たまーに戻ってもね、何だか疎外感があるの。かと言って客先にも溶け込めず・・・サビシイナ~なんて時に、ある男性と出会うのです。

 この男、PCの画面とにらめっこしながら一人黙々と作業する働きマンに、やけに気易く声をかける。「残業かい?それとも、エロサイトでも見てるのかい?」ぶはっ「ち、ちがうよ・・・残業だよぅ。」今ここで苦笑した方、何人かいるね。’ち、ちがうよ・・・エロサイトなんて見てないよぅ。スンマセン、人妻の日記チラ見してた。’ぶはっと驚かすのは、この辺にしておいてー

 こんな会話をきっかけに、ぐーっと二人の距離は縮まります。私とアナタやないよ。映画の二人。もうね、机の上に座って、肩組んで、いい調子です。マリファナも吸っちゃった♪おーいどこまでトバしとるんや。とうとう自分語りまで始めたよ。「母子家庭で育った僕は、19で母を亡くしー」ちょっとちょっと!相手はついさっき出会った人。どこまで孤独やねんな。(←人のことは言えない)

 すっかり意気投合しまして、働きマンの日常が一変。相手はカリスマ顧問弁護士。その交友関係もゴージャスだ。夜はまばゆい大人の社交場で遊び、休日は優雅に女の子とテニス。こんな僕とだって付き合ってくれるんだもの。スノッブな奴なんて言えないよ。ああ~なんて気さくな彼なんだ。4000ドルのスーツに身を包み、公園でパンなんかかじっちゃってサ。そこがまた爽やかなんだよね。そう信じ込める働きマンの方が、余程ええやっちゃ。涙が出るわ。

 とある晩、働きマンは、友人となった彼の秘密を窺い知る。「Are you free tonight?」かかってきた一本の電話をきっかけに。「あ、はい。い、いや違うんです。これは彼の・・・」よくわからない。でも興味津々。女性からだったよ。しかも、ホテルへ来てって言ってるし~。もういてまえーっ。そうしたら、キレイなお姉さんがいた。会員制秘密クラブ?何だそれ。登録された電話番号をコールし?合言葉を口にするだけで?今宵の相手が手に入る!?ただしー

I 名前や職業を聞いてはいけない

Ⅱ 待ち合わせはホテル

Ⅲ 手荒なことは禁止

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 エグゼクティブだけに許されるハズが・・・成りすまし可能!僕、夢のような一夜を過ごしちゃった♪調子に乗って踏み込んでみると・・・今度の相手はおばさまだ。あちゃー。チェンジ・・・できませんよね?「誘ったのは、あなたよ。ホテルの支払いも、あなた。そういうシステムなの。(ピシャリ)」うんと年下・不慣れ・純朴、そんな甘えは許されない。これが大人の女というものか。きっちり責任とらされた。トホ~

 だけどね、もう冴えない君じゃない。一夜限りの情事を重ね、ふつふつと湧き上がってくる、この根拠のない自信は何なんだ。夜のバットも、いてまえーっ打線。(←近鉄バッファローズか)そうしたある日、地下鉄で見かけた美女と再会します。寄りによって、んなトコで~。いやしかし、せっかくのチャンスを逃す手はあるまい。でも身体だけの結びつきなんて嫌だ。だって僕は・・・君に・・・恋しちゃったんだもん。

 掟を破り、会話を楽しむ二人。好きな人とおしゃべりをする、ただそれだけのことが、こんなに幸福だなんて。おーっと、ごめんなさい。今じんちゃんの小さな胸が痛んだよ。(流せ流せ~)もうね、この二人かわいい!手荒なことは禁止。男は常に紳士たれ、女は常に淑女たれ、エバラは焼肉のたれ。当然、赤いロープで亀甲縛りなんて団鬼六さんもどきはダメダメ。それじゃあ、彼が二度愛したSだか、Mだか、わかりゃしない。それに、あの世界は究極の信頼関係が必要ですからね。

 さて、小さな恋のメロディーを奏で始めた途端、彼女が失踪。えーっまだしてへんがな。(←そういう問題かぃ)ホテルの一室に残された血痕は、何を物語るのか?ミステリーの幕が上がる。

 映画館で、こういう作品に向き合うの、久しぶりなんです。恋を何年休んでいますか?じゃないけれど。だからね、観ているだけで楽しかった。完成度なんて高くなくて結構。例えて言うなら・・・周囲の人に何て言われようがいいの。私は好きなの。という彼への想いと似ています。冷静な観察眼は、ちょっとそこへ置いときましょう♪それが、この映画を味わうコツ。突付き出すと、ドス黒い感情が湧き上がりかねない。あ~やっぱり男っちゅーもんは×××××××

 男性の中の’聖女信仰’’守ってあげたい願望’を、上手く描いていると思う。そうして、それを蹴散らすようなラストが、小気味よかった。(ただしオーソドックス)自分の縛りは自分で解いてこそ、初めて男性と向き合えるのかもしれませんネ。主演の働きマンこと、ユアン・マクレガーには、「困り顔の男」大賞を進呈します♪さて、現実の働きマンの皆様。その心の隙には、一体何が忍び込むのか。怖いですねぇ。恐ろしいですねぇ。それでは、次回をご期待ください。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・


容疑者Xの献身

2008年11月09日 09時43分00秒 | 映画
 前回のエッセイでも触れましたが、映画『容疑者Xの献身』を観ました。テレビドラマ『ガリレオ』の映画化ですが、なんや感慨深いなぁ。昨年10月に今期一番の目玉として紹介させていただいた作品がですよ、好評につき映画にもなったと。アタシの批評家としての勘も、捨てたもんやないね。周辺エピソードが増え、いっぱいいっぱいの感のある『踊る大捜査線』に、取って代わるシリーズになりますかどうか。キーパーソンは、おっちゃんやな。『踊る大捜査線』は中高年にも強いからねぇ。’正義’’社会’’組織’ こんなキーワードに、おっちゃんは敏感よ。

 ドラマでは、ミステリーの要素が強い。物理学の准教授(福山雅治)が事件の謎を解く、その実証の華々しさが目を惹く。原作でコンビを組む刑事(北村一輝)は、ポイントのみの登場となり、代わりに新人女性刑事(柴咲コウ)をはめ込んだ。ファンの間には不満もあるようだが、福山と柴咲の掛け合い-とりわけ恋にまつわる-を面白く見ていた身としては、この設定もまたよし。福山に、しれっとした表情で「何故、女性はすぐに感情的になる」と言われた日には、ついテレビに向かって「ごめんなさい」と頭を下げてしまった。

 男VS女という構図にしたのは、対立しているかのような二人の間に、これって恋?的な彩りを添えたがるフジのドラマ傾向にもよるだろう。が、こんな側面はないだろうか。論理的に事件を解き明かしていく湯川准教授に対し、そこにある感情をすくい取ることで違った角度から事件へ迫る女刑事。知VS情 男と女の捉え方の相違により、時に反発し、時に補い合いながら、解決へ向かっていく。女性ならではの味を出してほしいですねぇ。華があるとか、メス的な役割だけではなくね。

 さて映画。今回湯川が挑む相手は、天才数学者(堤真一)。同じ大学出身で、学生時代の親友という設定。福山雅治と堤真一?似たような年代には見えんなぁ・・・などと、ツッコンではいけない。おまけにカッコよすぎ!くたびれた感じに仕立てようと、元来のオーラは消せませぬ。この堤さんの役がねぇ・・・切ないのよ。味気ない自分の人生へ灯りを点してくれた存在に、ぐーっと感情移入しまして。八面六臂の活躍ぶりです。ただ、’献身、それは一種のエゴイズムである’とも感じたよ 。彼の心をつかむのは、隣に越してきた妖艶なる美女。ホステス上がりの弁当屋松雪泰子。ソソル!ソソル!!男心を。せやけど、何で弁当屋やねん・・・

 生活にちょいと疲れた雰囲気を醸し出しながら、健気に切り盛りしているんですよ。そら、堤さんやなくても陥落するわなー。お客さん、並んでましたもん。行列のできる弁当屋。そこへね、ガラの悪い、昔の亭主が現れる訳です。「一生つきまとってやるぜ。へっへっへっ。」殺してしまう前に聞きたい。あの男の、どこに惹かれて結婚したのか?(←こら)「かつては羽振りがよかったんだろ」とは、原作でおさらいをしてきた夫の弁。解説してくれるのはいいんだけどね、あなたの説明通りだと、堤さんがやってた天才数学者もこうなるね。

 https://talent-dictionary.com/斉藤暁

 東野圭吾(原作者)さんも、むちゃ言いよる。そら、想像の世界は∞ですからね。ストーリーをある方向へ進めるのに、こういう設定にしておかなければ・・・というのがあり、その為には多少の無理も冒すのでしょう。ホステス上がりの弁当屋て。(←まだ、こだわるか~)いや、このバランスね、非常に難しい。松雪さんじゃ、やはりホステスの比重が高いんです。「美人美人って言ってるけどサ、あの男性にとって魅力的であるってことで、もうちょっとフツーでいいんだよな。」「だけど堤さんがヤキモキするような男性が、周囲をうろついている訳だからサ。それにしても何なのよ!警察にマークされてる時に、目立つ行動とりすぎっ。何であんなに、あの男性へ寄っていってしまうの!!」原作者の都合です・・・。まぁこんな感じでツッコミ所があるものの、大まかには原作の雰囲気を尊重しているといった印象。テーマが重いんでね、それ故にドラマで魅力となっていた部分を、あえて排除したような作りです。人間ドラマに徹したとでも言おうか。コウちゃんが歌う主題歌も、切ないよ。

 「何故、女性はすぐに感情的になる」泰葉もガリレオになら言えたかな。「どーも、すみません!」古すぎて・・・さっぱりわからない。(BYギャツビイくん)


My Graduation

2008年11月05日 17時05分00秒 | 芸能ネタ
 前回は、泰葉の会見のようにイタい所をお見せ致しまして、失礼しました。ああ今の私じゃ、彼女のことも笑えないよ。くすん。気持ちわかるなんて言い出すと、益々みなさんに心配されてしまうので程々にしておきますが・・・。彼女の言い分、所々でせやねん!って部分があってね、ハナから却下できない。

 大体、小朝をめぐる三人の女を表現するのに、何でチャーリーズ・エンジェルやの。ジャクリーン・スミスやシェリル・ラッドが泣いとるわぃ!このネタがわかるアナタ 、今度じんちゃんと『ジョン&パンチ』について語りましょう。『スタスキー&ハッチ』でもいいよ。『ナイトライダー』でも。(←もうええっちゅーねん)

 泰葉がイタいことは、誰が見てもわかる。もう精神的に、くちゃくちゃになってるんだと思う。それを取り上げて、まともな批評を加えても、仕方がないかもしれない。尋常じゃないんだな、ということ。そうなる前に、彼女は小朝と話し合いたかったのではないだろうか。男性は、沈黙が美徳であるかのごとく、黙り込んでしまうことがある。彼女をこれ以上汚したくない・・・。泰葉がクソッタレ男の美学と評していたが、この部分はちょっと頷ける。自らそれを男の美学と定め、うっとりしていたりするが、その前に女性の気持ちを聞いたら?と感じる場面がある。「そこちゃうで」ホァン ホァン ホァン~~~。一気に萎えるよ。

 映画『容疑者Xの献身』の堤真一さんも、そうですよ~!彼女が何をもって幸せとするのか、それは彼女が決めること。あなたじゃないんです。堤さんの想い、切なくて泣いてしまったのだけど・・・一方で先のような印象も持ちました。

 夫婦の問題には、当人たちにしか窺い知れないことがある。小朝は落語界のエリート、妻の実家にべったり頼ることもなく(←逆に助けていたか?)、己の芸を淡々と磨いてきた。しかし、外から見た素晴らしさと、内から見た姿は違うはずだ。泰葉なりの視点があって当然で、それを否定する権限は誰にもない。ガス抜きが必要な女が、結婚してウン十年ひたすらガマンしていた・・・。この状況は、泰葉自ら追い込んだ感もあるが、それが今、ドッカーンと爆発していると。

 爆発してよろし。しばらく噴火してなさい。(←こら)

 桂ざこばさんが、『そこまで言って委員会』で泰葉に同情を寄せつつも 、「この騒動で得する人間は、誰もいない。」と言っていた。そうよ。じゃあ周囲の幸せの為に、彼女一人がガマンすればいいのだろうか。あの家系、正直キツいと思う。もうサ、林家一門とかお父さんのこと、ええやん・・・それこそ呪縛だよね。まずは、ここからの卒業。そうして小朝からも。自分の人生、自分の為に使ってほしい。

 しかし三人の天使て。男ってヤツは、自分をめぐる和気あいあいパラダイスを実現できると、本気で考えていやがる。それに喜んで巻き込まれていく女も女だ。だから女は安く見られる。どうせなら、チャーリー浜をめぐる三人の女。これぞ正しくチャーリーズ・エンジェル。(←浜さん、とんだ濡れ衣だわ)

 泰葉と共に歌いたい♪イテテ。

 https://www.youtube.com/watch?v=z_uIbCc0LN4


ごくありふれた日記

2008年11月03日 02時41分00秒 | in the forest
 得意としていたテレビ番組評が書けなくなった。もう随分まともに向き合っていない。あんなに大好きだったドラマも、たかじんさんの番組も、ロクに見なくなっている。それでも時折、心を惹かれるドラマに出くわす。前クールの『四つの嘘』がそうだった。たった一つ、楽しみにしていた作品。それさえも夫は目の敵にし、CM予告を見ようものなら、「くだらんドラマ」と吐き捨てるようにつぶやいた。

 私は軽くため息をつく。放っておいてほしい。人が何に夢中になろうと、心の世界へまで介入してほしくない。この日記だって、どうせ見てるんでしょ?ブービートラップ、仕掛けとくね。

 うさぎ道まっしぐら。魅惑的に見えるにはどうしたらいいの?自分を研究し尽くした。買い物先で、ターミネーターのごとく服をサーチ。”人間の本質は、そんな所にない”という言葉が虚しく響く。はーん?そうおっしゃいますけどね、そんなものにでもしがみついていなければ、私は壊れるの。内面・本質、誰がわかるって言うの。

 ネタの為なら何でもやる。困ったお姉さんだと思っていたけれど、今誰より、中村うさぎさんの気持ちを理解できる、そんな心境。自分に自信、持てないんじゃないかな。その行動だけで決め付けるのは不謹慎なので、彼女の作品を手にとってみよう。

 『嫌われ松子の一生』を再読。彼女はね、認めて欲しかったのだと思う。父親を始めとする、好きだった男たちに。そのほとんどは、彼女へ屈折した愛を注いでいる。それが、どんなに彼女を傷つけてきたか。確かに自暴自棄かもしれない。それでも私は、そうなる彼女をわらえない。軽蔑もできない。彼女の人生を二度までも狂わせた男が、こんな自分を許し続けてくれた彼女は神だったかもしれないと思い当たる。ふざけるな!神な訳ないでしょう。人間だから彼女は苦しみ、そうして心を閉ざしてしまったんじゃないの。

 エッセイを書いてるうち、ふと東野圭吾の『白夜行』を、読み返したくなった。あのヒロインの感情-確か直接的には描かれていないと言う話だが-を追ってみたい。主人公の男性との哀しい結びつき、ある意味憧れだなぁ。中島みゆきの『空と君のあいだに』を思い出すよ。”空と君とのあいだには 今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら 僕は悪にでもなる” この歌を聴くとね、泣き出したくなるの。私はそんな男性を、求めているのかもしれない。さぁ、このページから、みんなとっとと逃げ出すよ♪そして誰もいなくなった・・・ぷっ。

 止まっていた私の時間が、徐々に動き出そうとしている。一つ一つ、向き合えるもの、増やしていこうとしているけれど、まだ一進一退といった所かな。私ね、ある仕事をしているの。その業務に関わることで、しんどい思いをすることがある。責任の追及に絡むと、時間と労力、それに気も遣うのよ。結果、努力報われ嬉しくなる時もあれば、不当な嫌がらせの末、実害を被ることも。自転車の空気抜かれるわ、タイヤ傷つけられるわ、後のシート汚されるわ、今度は何をするんじゃ、バンビーノって感じ。先日は、重い荷物を前カゴに載せた途端、ガッターン、バランス崩して中の荷物が駐輪場へ散乱した。ふぅ~前カゴの留め付け金具、外されてるやん。

 私になら、何をしてもいいと思っているのかな・・・。こう感じたことは、今回だけじゃないけどね。まっこんな状態ですワ。という訳で、ありふれた愚痴日記でした~。

 https://www.youtube.com/watch?v=kTAs3mnDXOI