JINCHAN'S CAFE

My essay,My life
エッセイを書き続けることが、私のライフワーク

ミューズの晩餐 My essay,My life -転機-

2011年06月26日 00時40分51秒 | My essay,My life
「世界は日々変化している。毎日時間が来ると夜が明ける。でもそこにあるのは、昨日と同じ世界ではない。」 (BY 村上春樹 『海辺のカフカ』)

この言葉を胸に、自分にとって旬の話をしようと思います。とにかく書いてみる。そのうち動き出すモノがあるだろう。

エッセイの更新が停滞しております。創作のタイミングも難しいのですよ。暇はあるのにネタがない。ネタはあるのに時間がない。恋と一緒で、入れ込んでいる時には、どんな隙間をも見つけ出すのでしょうけど。

お仲間さんとの交流から刺激を受け、それなりのペースで書き綴っていた数年前。あれは、かなり異常な状況下やったんです。’自分の生活’ という観点で、振り返ってみるとね。妻の心、母の心、ここにあらず。そんな有様が続いていました。

やがて迎えた父の死。そういった渦中に、引き受けた役員活動。口実を設けて逃げることはできたけれど 、’当たったもんは、しょうがない。これも何かの導きやろ’  なんて解釈してね。結果的には、こうした活動を通じて自分を取り戻していったので、良い巡り合わせだったのかもしれません。

蓋を開けてみれば…「あなた、実家の用事で忙しい時でしょう。」役員仲間が予想以上に動いてくれ、「ちと待ってくれ~~~。」いやはや頼もし過ぎる。置いてけぼりになるかと思った。適度に甘えるのが、人間関係で潤滑油の機能を果たすのを、身を持って知りました。周囲の人たちも、頼られることで自らの役割を認識したり・・・お互い支え合って、成り立っているモノなんですね。

ネットのお仲間さんには、こんな言葉をかけてもらっていました。「甘え下手なんて勿体無い。それは女性の特権の7割方損をしているよ。」「異性には頼る。同性には甘える。自分は、この方法で上手くやってきた気がします。」現実世界において、自らを追い込まずにおく一つの方向性を、示してくれたようでした。

行き場のない感情を、細やかな心遣いで掬い取る。そういった関係から離れる結果となっていましたが、当時の私には、それでよかったのでしょう。生きていれば嫌なこと、しんどいこと、勿論出て来るけれど、そんな部分で繋がっていたくない。やがては、その通過点を超え、歩き出さなくてはなりません。失った自信は、リアルで回復するしかないのですから。

こうして仲間や家族の助けを借りつつ、日々粛々と、為すべきことを為すうち、ある転機がやってきたんです。私を取り巻く環境は一変し、さらにそこから、様々な出来事が生じました。結局は、好きなことから世界が広がっていくんですねぇ。ドラマ・音楽・本・そしてエッセイ。さて、どんな体験をしたのか、ご紹介しましょう。


江頭美智留 フォーラム (((o(*゚▽゚*)o)))WAKUWAKU

『ごくせん』『1リットルの涙』の脚本家が、母校の学祭へやってきた!ドラマ好きと言えど、自分なりの支持傾向や、拘りがあるのでね、江頭さんじゃなければ、会場へ足を運んでいたかどうか・・・。その位、’お話を聞いてみたい’ と、心から思える人でした。

脚本家になるきっかけ、代表作にまつわるエピソード、制作環境の今昔etc。一つ一つの話に、耳を傾けました。関心をもって、眺め続けてきた世界。そこへ身を置いておられる方の、生の声です。自分自身、創作活動について、あれこれ考えていた時期でもあり (『恋愛戯曲』という映画を観たりしてね)、尚のこと心に触れたのかな。

「その時の自分にできたのが、書くことだった。」好きな分野に、時間の許す限り没頭できれば、誰しも幸せでしょう。が、これがなかなか難しい。生活していると、何らかのしがらみを、抱えてしまうものです。しかし、そのしがらみこそが、創作の糧になる。家族の介護で、外で働ける状況になかった江頭さんは、偶然目にしたシナリオコンクールに応募するべく、執筆を開始します。学生時代の演劇経験が、彼女の背中を押したのでした。

運の開ける萌芽は、どこに潜んでいるかわからない。最初から脚本家を目指していたら・・・家庭に縛られる状況じゃなければ・・・同じ道を歩んだのでしょうか?万全の態勢で臨めなくとも、勝負はできる。決してクサることなく、いつでもチャンスを捉えられるよう、自分の中のアンテナを立てておく。そういう姿勢が大切なのではないか、と感じました。

代表作や制作環境のお話も魅力的だったのですが、思い入れのある作品というのが、興味深かった。『Pure Soul~君が僕を忘れても~』と『凍りつく夏』。じんちゃんはねー『凍りつく夏』が、大好きでした!!’おお~あのドラマも、あなたでしたか’ って、ちょっとした感動に包まれましたね。ちなみに、『Pure Soul~君が僕を忘れても~』は、後に韓国で映画化され、話題になった作品。『私の頭の中の消しゴム』。このタイトルなら、聞き覚えのある方も、いらっしゃるのでは?

フォーラムなんて言うと、堅苦しい討論会のようですが、イケメン兄さん (当日の進行役) のライブで幕を開け、若者にも親しみ易い形式となっていました。現役の学生たちと、教室で肩を並べてお話を聞くのは、楽しい体験だったな。ちなみに、この後講堂では桐谷健太のトークショーが。 ひっそりと、『ごくせん』VS『ROOKIES』対決になっていたのね(笑)。


南 佳孝 レストランLIVE・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・ 】

数年前に、『捨てる! 技術』なんて本が流行りました。そういった流れを組むのでしょうか。去年あたりから、断捨離というワードが話題に上っております。女性週刊誌ではナント!その秘伝が、袋とじにまでなっているんですよ。悩まし過ぎる。

今の自分に必要なモノ ・ そうでないモノを見直す機会。私はそんな風に捉えています。随分たくさん溜め込んできたもんなぁ。気づけば、新たなものを収めるスペースが、なくなっていました。これは勿体無い。活かせるはずの空間を、ふさいでいるなんて。という訳で、まずは身辺の整理から。

手紙類に始まり、レコード・カセットテープといった音楽関係、写真にも手をつけました。本当はね、あれこれ思い出さず、処分品は袋の中へ、さっさか放り込んでいくのがいいらしい。でも、それはできなくて。時間はかかれど、吟味しながら手放すことに。やっぱり、納得のいく形で送りたいのよ。最後の対面を済ませてね。

身の丈合わなくなった品に、区切りをつける一方で、改めて魅力を確認したモノも。リビングでは、数十年ぶりにレコードの音色が響き渡りました。テープ、CD・・・その後も、音楽媒体はさらなる進化を続けていますが、この年齢になると、必ずしも最新鋭がいいとは思わなくなった。それよりは、上質の音楽をじっくり味わいたい。レコードの深みのあるサウンド、まことに心地よしヨ。

そうして、断捨離作業にいそしむうち、予期せぬ風が。しばらくぶりにそのアルバムを聴き直していた南佳孝さんのLIVEが、近日中に行われるのを知ったのです。私にとって、馴染みのある街でー

開港に伴って造られた外国人の為のエリアには、異国情緒漂うレトロな建物が並ぶ。駅周辺の喧騒から離れるに従い、オトナの佇まいといった風情をまといゆく街並み。高級ブティックが軒を連ねる通りには、レストランやカフェもちらほら。そんなうちの一つ、元英国銀行を改装して作ったレストランが、LIVEの舞台である。重厚な石造りのビルには飾り気がなく、そこに店舗があるのもわからぬ位だが、趣ある回転扉から中へ入ると、素敵な空間が広がっていた・・・。

スキッと高い吹き抜けの天井・大理石の壁は、適度に時代を帯び、品良く収まっている。「うわぁ~こんな所で食事ができるの!?歌や演奏が聴けるの!?」LIVE開始まで約2時間。食事をとりながら、まったりと過ごす。コンサートホールやライブハウスとは、いささか異なる趣向だが、落ち着いた年齢層に、ふさわしい展開だ。

座席はテーブル席、若しくはカウンター席を、自由に選択。じんちゃんは、ステージ中央の真ん前の席をゲットしたよ♪ぐるり周囲を見回すと、往年のファンもいれば、比較的若い世代で、ギターから入ったのだろうか・・・佳孝さんの演奏に熱心に耳を傾けるファンもいて、嬉しくなってしまった。

LIVEで人気のある曲を中心に構成されていて、最近の動向を知らなくとも、ついていける内容。『スローなブギにしてくれ』と『モンロー・ウォーク』しかわからん言うてた夫が、それなりに楽しんでましたから。’佳孝節’ は健在でした!歌い出すと、醸し出される色気も。かつて夢中になったミュージシャン、大きなホールでLIVEを続ける人たちもいるけれど、佳孝さんのスタイル、それはそれで年齢が上がったファンに優しい。

美味しい食事やお酒を楽しみながら、好きな音楽が聴けるなんて、極上の癒し空間♪帰りには、ご本人と言葉を交わしてしまった。相手はもうええ歳したオッチャンやったりするのですが、幸福な瞬間だったナ。そりゃもう、繰り返し聴いていましたもの。お酒の名前、懐かしの名画、男と女の情景、彼の歌を通して学んでいったことは数知れず・・・そんな相手と、言葉や想いを伝え合えるって感無量だわ。

ちなみに、このレストランLIVE。縁あって成立した、特別企画だそうで。そんな場に立ち会えて、本当にラッキーだったと感じています。人生、何がキッカケになるかわからない。 発端は ’断捨離’ ですから。さて、残ったモノはいい形で蘇ったし、今度は作った空間に、どんなモノを入れていこう。


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26 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はいよ。 (zuto)
2011-06-25 15:29:06
はいよ。
返信する
海辺のカフカ、読み終えたんですね^^ (jh5eux)
2011-06-27 12:31:00
海辺のカフカ、読み終えたんですね^^
うん、
「読んだ後は昨日の自分とは違う」
                   とか?

ところで何時も本選びは、やはり本屋さんの店頭ですか。

返信する
ずとさん。 (じんちゃん)
2011-06-27 13:34:49
ずとさん。

やっぱり、ささ~っと書けへんね(笑)。
せっかくなので、みなさんと楽しく会話しながら、少しずつ書き進められたら・・・
と、思っています。
返信する
深川さん。 (じんちゃん)
2011-06-28 00:13:43
深川さん。

上巻は、読み終えました。
「海辺のカフカ」 は、お仲間さんの置き土産ですね。
その人自身 ’万物流転’ という考えを、よく口にしていました。

当時は、’ふーん’ と心の中で相槌を打つ程度で・・・
それでも、この作品はいつか読んでみようと思っていてー
何年か経ち、ようやく手に取る機会が巡ってきたんです。

そういうタイミングって、ありますね。
心の中に、スッと沁みこむのも、やはりその時期なのね。

本屋さんには、現在なかなか行けません(泣)。
それよりは図書室?(笑)

返信する
お久しぶりんこ!!(←どういう意味じゃいっ 笑) (鞍馬天狗)
2011-06-28 17:35:03
お久しぶりんこ!!(←どういう意味じゃいっ 笑)

「海辺のカフカ」でっか^^

村上はんの秀作でんなぁ~~Very! (* ̄▽ ̄)db( ̄▽ ̄*) Good!!

あっ!!  関西弁はへたっぴかな?? ゛(6 ̄  ̄)ポリポリ



この道を行けばどうなるものか

危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし

踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる

迷わず行けよ 行けばわかるさ

1・・・2・・・・3・・・・・ダァ~~~~~~~!!!!!!!

   ↑
これって
アントニオ猪木が引退の時 口にした言葉だけど・・・・

(論語からの引用だったかな? もしくは誰かの詩の引用だったと思う
 まあ猪木が考えた言葉じゃないのは確かだね^^)

やっぱり 踏み出すのがいいんじゃないかな

返信する
鞍馬さん。 (じんちゃん)
2011-06-29 00:30:40
鞍馬さん。

何度か、コメントを入れていただき、スミマセン・・・。
小町さんと同じく、スパム扱いになってしまったようです。
エロコメ対策によるものだったのですが、お仲間さんにも、ご迷惑をおかけして申し訳ない。

さて、アントニオ猪木で来ましたか~(笑)。
新日なら、若松マネージャーのポジションがいいな。
Cafeのリングを、奇抜なコスチュームで暴れ回りー
「エッセイを書くのに3分もいらねぇ、5分で十分だ!」
と、のたもうてみたいね。

うん。 踏み出しましょう。
・・・って、どうせならこんな風に、誘われたいよ。
「Shall we dance?」
私の役所広司どこやろ~。

「海辺のカフカ」 下巻に入りました♪
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ちょっとづつ のびとる。(笑 (zuto)
2011-06-30 22:29:54
ちょっとづつ のびとる。(笑

返信する
ずとさん。 (じんちゃん)
2011-06-30 23:53:30
ずとさん。

しかも、若干変化しとる。(笑

取り掛かれるのは、概ね午前中なんやけど、家事やら用事やらで、落ち着かへんね。
でも、できるだけいい心持ちで、PCの前に座るようにしてる。
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読んでるぞ~、ここ。(笑 (zuto)
2011-07-08 21:31:33
読んでるぞ~、ここ。(笑
返信する
ずとさん。 (じんちゃん)
2011-07-11 12:45:50
ずとさん。

細切れで、ごめーん。
今日も、これから学校やねん。
金曜まで連日登校(笑)。
学生か!
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