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【捜査ファイル102】
俺は4課のJCAだ。
座布団鰈の犯罪を多く扱う事から我々は“マル鰈”と呼ばれている。
今日もまた眠らない鰈大国・日本のどこかで事件は起きようとしている、、、
宮古から八戸、、、地図で見ればそこまで遠くないように感じるが道中はグネグネ
なアップダウンの激しい山道が大半で少なくとも2時間近くは要してしまう。
俺は相棒“八戸のちょいワル刑事”が運転する特殊車両の助手席でうたた寝など
させてもらったが、ぶっ通しで運転する彼の筋金入りの精神力はやはり八代亜紀
や石川さゆりといった演歌歌手の歌声のおかげなのだろうか?
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初日から断崖絶壁のシマでの捜査となり体力もそれなりに消耗したが、宮古市内にある
温泉でしばし疲れを癒し無事青森県「八戸」へ帰還、その後はちょいワル刑事の愛妻
を交え「4課」ご用達でもある“ガスト”という超高級レストランにてディナーを取った。
このまま深い眠りに、、、といきたいところだがそうはいかない!

八戸港に移動した俺たちはそこで仮眠、午前4時出船の一番船に乗り込み次なるシマ
「八戸第二沖防波堤」を目指した。
ここはご存知の方も多いかと思うが、俺が先月48cmを頭に座布団クラスの「真子組」
連中を数枚検挙した現場でもあり日に日に確率は低くなってきているものの、今なお
大判の可能性を秘めた場所なのだ。
これらの情報は地元在住でもあるちょいワル刑事から逐次入手しており、「4課」の
頂上作戦での定番「六ヶ所村」に関しても今回はサブ的扱いで考えている。
今朝も一帯は非常に濃い霧に包まれ視程は悪い。


最も座布団クラスの目撃証言が多い一角に捜査本部を置き早速捜査開始となったが
2時間が経過しても全く生体反応が無い、、、いや、厳密に言えば魚らしきアタリが無いと
表現した方がいいだろう。
なぜなら回収する仕掛けに残ったエサは全て真っ二つに切断されており、この状況から
判断すると海底にはカニか何かが大量発生しているに違いない事が疑われたからだ。
予想はまさに的中し、この後小さなカニが間違って連行されてくる事態が数回発生した!
こうなってしまうと捜査はかなり厳しいものとなる、、、カニは水中においては俊敏な動きを
見せる為、ヒトデのように定期的にサビいて仕掛けを動かしてるだけでは対処しきれない。
とにかくこまめにエサをチェックしながら捜査を続投するしかない。
ブルンブルン、、、ブルブルブル!?
見慣れたアタリ!またもやアイツの仕業か!?

やはり貴様かぁ~!
アイナメだけは健在だった、、、がしかし、今日はちょいワル刑事の捜査網に掛かって
くれた!昨日、「宮古」であれだけ散々言い聞かせておいたからか?ありがたく俺の現場
は素通りしてくれたようだ。
刑事は生活安全課の友人に引き渡したいと身柄を拘束、
午前8時09分、48cm アイナメ逮捕。
カニとの仁義無き戦いを繰り広げる最中、時々本命連中も姿を現したりするがどれも
35cm以下と検挙対象のサイズではなく全て釈放、、、

結局、迎えの船が来た午後17時まで目ぼしい成果も挙げれず無念の帰還となった、、、
それなりに数は出たものの「4課」の方針としては“ゴ~マル”クラスの座布団幹部検挙が
最大目標、数釣りではダメなのだ。この結果は最終日でもある明日にかけて予定している
現場の再検討にも繋がるもので、今夜急遽作戦会議をしなくてはならなくなってきた。
一旦ちょいワル刑事宅へ戻り夕食を頂いてからそのまま作戦会議?と思いつつも
再び港へ向けて車を走らせる俺たちがいたのだ。

午後23時の「八戸港」。
常夜灯が立ち並ぶ埠頭でゼロヨン、、、ではなく「六ヶ所村」みたく夜間に裏取引をする
「真子組」を押さえる、、、でもなく完全に「4課」の任務外で俺たちはやってきた。
埠頭の先端部には車が数台、堅気さんらがなにやら静かに竿を出している。


おもむろにちょいワル刑事が5mはあるような伸べ竿を取り出したかと思うとヤンキー座り
で何かをし始めた!?そう、、、暇を持て余した今日の沖堤でたまたま俺がこれまで一度
もイカを検挙した事がない旨話してると彼はイカのたむろ現場に連れてきてくれたのだ。
過去にエギやら数回程ではあるがイカ検挙作戦に従事した経験があるものの、どうやら
俺にはセンスというものが無いようで一度も検挙できた覚えが無い、、、
「JCA、集まりが悪いから投光器を付けてくれ!」
そう言われた俺はおもむろに額にセットしていたキャップライトで海面を照らす。



するとどうだ!?見事罠に掛かったかのごとく目の前でイカが集会を始め次々と連行され
てきたのだ。そしてこやつら、、、手のひらサイズの“ヒイカ”たちだった事がなおさら俺に
火を付けた!もうここまで書くと分かってもらえるだろう。
来たる愚連隊タマミ捕獲作戦のエサにはもってこいのサイズでもあり鮮度も抜群!ちょい
ワル刑事から竿を譲り受けると何かが乗り移ったかの様にひたすらイカを連行し続けた。
初めて検挙するイカでもあったので時間も忘れてしまった俺、、、

気付けば「4課」の任務に戻らないといけない時刻となっていた。
「肴は炙ったイカでいい ♪」と思った貴方!これ押してちょ →

大阪では、小ぶりで調達に難儀しております
胴長10~15cm100尾注文いたしますよん♪♪・・・笑
そろそろタマミ?
次は、ヤリイカ、スルメイカを釣りに連行します。
ぼくはすでに1年分くらいはボーズ食らってますよ。
紀南は景気ええのに、ぼくだけ別世界…。
一緒に一晩一発のジンクスを破りに行きまひょ(笑)
良かったのですが、、、まあ仕方ないですよね。(笑)
イカ確保に回ってください。(爆)早く釣ったほうがいい、、、
これから梅雨なので荒れそうですが、、、