これぞミステリー小説的テレビドラマ・・・『相棒【犯人はスズキ】』

驚いた。
テレビドラマを観たのに、まるでミステリー小説を読んだ後のような感覚が残った。

それは昨夜放送された水谷豊主演の刑事ドラマ『相棒』の
第3話『犯人はスズキ』を観たあとの感想。

(あらすじはこちらの『相棒』のサイトで)
このストーリー自体はこのドラマのオリジナルで小説のドラマ化ではない。

人気作家の推理小説を基にシリーズかされたサスペンスドラマなどもあるが
あれを観た後でも推理小説を読んだような感じになることはない。
サスペンス劇場を観たという感覚しか残らない。

昔から数々の刑事ドラマを観てきたがやはりテレビドラマを観たという
感覚しかオレには残っていない。

でも昨夜観た相棒の第三話は
テレビを観たのに小説を読んだような後味の残るドラマだった。



もちろんストーリー自体がとてもよくできているのだけど、
ドラマの展開が従来のような刑事モノ的な進み方ではなく、
映像はどちらかといえば『静』で視聴者の想像力の中に『動』を
作っていくような手法がとても新鮮に感じた。

そしてベテラン俳優たちの渋い演技も
本当にミステリー小説の【中の人】感覚で心に残る存在感があった。

派手なアクションやオーバーな謎解きなど、テレビの刑事モノにありがちな方向に走らず、ていねいに人間の内面を描きながらラストに進む手法。
テレビドラマでこんな良質な短編小説のような凝縮された世界を作るとは・・・
恐れ入りました。


観終わったあとに感じたこと

まるで宮部みゆきを読んだ後のような感じだ~

たしかにストーリーや展開が宮部風味であったとは思う。
でもそれだけだったら単なるフェイク、コピーだ。

でもこのドラマはまったく違った。
ドラマの進行のスピード、映像が作り出した世界、役者たちの演技
『宮部ワールド』をテレビドラマの中に作りだしたような作品だ。
これこそまさに立派なトリビュート(オリジナルに敬意を払った作品)って
いえるものじゃないかな~。

プロデューサーか誰だかはわからないけど、製作者の中に
スゴイ宮部みゆきフリークがいるのではないだろうか?

若干、乃南アサ風でもあるし、かなりのミステリーマニアがいるよたぶん。

それに水谷豊の元妻役の小料理屋の女将の名前が

『宮部たまき』っていうのは偶然じゃないと思うんだよね

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