ウッドなベースのギター弾き

ウッドベースとギター使いのJAZZCATの、音楽どっぷりの雑話。プレイヤー受けを狙っている。

弦楽器と電子レンジの新しい関係

2007-10-31 22:19:30 | Weblog
今回はベースプレイヤー向けのマニアックな話題を。
ここ3、4年、バイオリンやチェロ弦楽器の工房関連のHPに、かなり興味深い事象が掲載されている。
木材への電子レンジの効用。
初耳のかたには かなりインパクトがあるかもしれない。

100年200年を経たいわゆるオールドの弦楽器の音と
作りたてまもない新製品の音は、いったいナニがどうちがうのだろうか?

おおかたの意見では、楽器の木材パーツの水分含有量と木材の経年変化による結晶の具合だそうで。
100年、200年をかけて、木材の含有水分が減っていき、同時にいい具合に木材は結晶化していくのである。

ドコの誰がチャレンジしたのかわからないが、
木材の含有水分を もしかしたら電子レンジでとばせるのではないか・・

すごい発想である。

で、製作過程の木材パーツをことごとく電子レンジに数十秒間いれてみたらしい。

そうしたパーツで組み上げられた楽器は、全くオールドと同等 とはいえないまでも
その出音の大きさ、輝き、深みは、同じ木材で作られた非処理のモノと比較しても
誰もがわかるよい変化があったそうだ。

これは本当なのか、自分でも試しにたまたまの弦交換の際、ベースの駒をレンジで数十秒間チンしてみたあと、重さを正確にハカリで計ってみたら、
確かに数グラム、軽くなっていた。

早速その微妙に軽量化された駒を、今までのベース本体に取り付け
弦をわざと今までの古い弦にして音を出してみたところ・・・・

アレ、違う楽器の音に変化している・・・

それも、発音レスポンス、音量、音色(倍音)とも、イイ方向に変わってきたのである。

数十秒でこんなに変化するんだあ・・・と自分でもビックリ。

駒部分でこれほど変化するのであれば、もしベースの表板を全部電子レンジでチンできるのならば
どれだけ変化するのだろう・・・

ま、それはムリとしても、この事実はいろんなところに応用できると思われる。

駒以外にもナット、テールピース、例えばギターのパーツとかにも応用できるかもしれない。

もし興味があれば、バイオリン・電子レンジなどのキーワードをネットで検索してみてほしい。

ただし、加熱しすぎは厳禁。湯気が出始める前にSTOPさせること。
でないと 燃えちゃうよ~。
ヤルときは自己責任でネ。



















あなたの耳は衰えていないか?

2007-10-30 20:13:11 | Weblog
聴力は赤ちゃんのころをピークに、年齢とともに落ちていく一方らしい。

年取ると耳が遠くなるのは当然のこと。
それも高い周波数から聞こえなくなってくる。

しかもフツウの人でも下降していくのに、
耳を酷使していれば、その下弦カーブは急激に下降していく。

例えば、常に大音量の環境で仕事をしている
PA従事者やライブハウスの関係者は
聴力がしだいにダメになっていくのは、ある意味職業病でどうしようもないこと と見られることが多い。

悲しい現実。

身近な楽器で考えてみよう。

まずはエレキギターがでかい。
自分も以前スタジオでハードロックを練習してて、
練習後スタジオでたら、耳がしばらくきこえなかった時があった。
ハウリングなんかもしょっちゅうしてたからね・・。

電気楽器以外では、tpが音がでかいね。自分のハイノート音で自分の耳が痛いというプレイヤーも結構いるし。

また、打楽器。皮モノもデカイけど、シンバル系は結構耳にキます。
だから Drは過酷だよね、
あんな至近距離で ソロなどでジャンジャンシンバルを鳴らしているんだから・・。

バイオリンも至近距離ではキッついですよ。駒の近くに耳あるし。
バイオリニストの耳も非常に危険だと思うんだが・・・

クラシック演奏家とデスメタルやグランジのバンドプレイヤーは
どちらが耳がいいか?    明白である。

耳を大切にしていくのであれば、
音圧が高い環境から、なるべく耳を遠ざけることだね。

耳をなるべく休ませることが大事です。

といっても若いヒトには
馬の耳に念仏なんだろうな・・・・




楽器の音量バランス考察~続

2007-10-26 21:59:23 | Weblog
最近、知り合いのミュージシャンから、全曲オリジナル曲の自主制作CDを
作るにあたって、音源の最終チェックを相談されたのね。

ま、当地での音楽活動は つとに知られている彼だが、
得意のライブ演奏ではなくCDアルバムを制作するという作業は
まだ苦手のようだ。

早速、一応できているところまでをモニターで聞いてみたのだが、

ありゃりゃ、ギター・ピアノ・ベース・ドラムなど
すべての楽器・歌がごちゃごちゃ、
言い方が悪いが、まるでゴミ箱にそのまま入っているようだった。

一箇所に音源がギューギューひしめき合っている。
音が随所でぶつかり合って、お互いをツブしあっている。
聞いてて疲れる。

これではとても販売レベルとはいえないよー。

幸いまだ録音トラックが楽器ごと別々になっているということだったので
セーフ。

時間もあまりなかったので、ミキサーにパラで立ち上げ
てばやく補正作業開始。

各トラックのレベルや音質、リバーブ成分、PAN等をいじくって、
最終的に、歌・メロディを最前に、その後ろにベース、
ギターやピアノを少々左右に振って歌を囲むようにと
トラッドなバランスでミキシングしてみた。

すると、各楽器の立ち位置を分けたことから、
聞き疲れのない、すっきりとした楽曲となり、
最初あまりはっきりしなかった
それぞれの繊細な部分もベールを取ったように
クリヤにわかるようになってきた。
 
お互いの音がお互いを邪魔していないし、
むしろ効果的に引き立てあっている。

最初にゴミ箱にほうられたような状態からは、雲泥の差だ。

これには歌うたいの本人が一番びっくりしていた。

最終的にそのミキシングに近い形で、”2トラックに落とされて
めでたくCDとなったようである。

歌手が、人に感動を与えるような歌を歌うことができたとして、
優れたプレイヤーが いい音をプレイできたとして、
それがソロの演奏家、ピンの音楽家 であればそれでコトは済むが

2人以上のアンサンブル演奏であれば、
いくら自分がいい演奏をしても
自分以外のプレイヤーの影響を必ず受けるものである。

自分が気持ちいいと感じている状況が、必ずしも
みんなも気持ちよい状況と言い切ることができるだろうか?

だからお互いの音をよく聞きあうことが、本当に重要だと思う。
Duoであれば相手はひとり、
トリオであれば相手はふたり、
聞く耳を増やさなければならない。

音楽バランスのスイートポイントにうまく乗っかるための
互いの加減が微妙であり、難しいところであり、

でも、そのバランスした瞬間がいわば

ハマった、音楽の神が降りてきた瞬間

と言えるのじゃないかな。


PS:チューニングだけは、演奏前によくあわせましょうねー。








楽器の音量バランス考察

2007-10-25 21:15:45 | Weblog
例えばオーケストラ。
繊細なバイオリンやビオラ・チェロは人数も多く、前列にいる。
その斜め後方にコントラバス。
音の大きい管楽器は後方、音が小さい管楽器は中央。
勿論パーカッションも後ろだし。
このプレイヤー配置で、生音でいいバランスがとれているわけですな。

勿論オケではPAやアンプなんかないし。

さて、JAZZはどうでしょう?

JAZZは一般的にはアフリカの音楽と西洋の音楽が
融合されたもの と言われる。

ピアノとか管楽器・ウッドベースはルーツは西洋音楽だよな。
だと、Drはアフリカ音楽がルーツ。

西洋音楽はどちらかと言えば屋内で演奏されてきたのに対し
アフリカ音楽は勿論野外での演奏。

もともと演奏環境が違うんだから音の大きさは違って当たり前である。
ことにWBなんかは弓で弾く環境でうまれたもんだから
ピチカートの生音ではそもそも勝負できるようにつくられていないのよ。

さて バランスだが、

JAZZ大好きのヘビーリスナーは、一般的に
Drの音が結構大きいほうが満足する傾向にあるが、
普段クラシックや弦楽を愛好するリスナーはというと、
JAZZレコードで聞くバランスはいいが、
ライブの時にはおうおうにしてDrがデカすぎると感じることが多い。

演奏場所の楽器配置でどーしようもないことも多いし、
ま、自分の好きなバランスは ひとそれぞれ好みではあるけど、
一つの標準としては、JAZZレコードのバランスを
ライブでも再現できればいいんじゃないかなー。

ちゃんとメロが前にあって、すぐ後ろに和音があって
下方にベース、
その後ろにDrとかね。

メロの後ろ、和音の前にDrがデンといるのは、
自分としてはあまり・・・

もう少しDrが意識してくれれば
Pfやベースがちゃんときこえるのになあ・・・

なんて思いながらライブを聞くことも多いこのごろ。

ハイ スイマセン、
これはあくまで個人の好みだからねー。
















大口さんPfと原大力さんDrのクリニックで言われたこと

2007-10-23 21:29:37 | Weblog
参加者が少ない状況ではあったが、お二人のクリニック、
大変参考になりました。

折角なので、参加できなかった方のために、
どーゆーことが参加者に対しアドバイスされたか
少し紹介します。

まず、Pf。
カラダの小さいヒトでも、椅子に浅く腰掛け、
さらに左足を少し後ろに引くことで、上半身の重心が前に移り
体重を利用して よりラクに鍵盤を打鍵することができる。

左手のコンピング、右手のメロディと役目を分けて考えるより、
10本の指をフルに使って演奏することをイメージすべし。

同じ曲でもいろんなテンポ・リズム等、SlowやFastでやってみることも
いい練習。

Drやベースと一緒に演奏するのであれば、自分だけですべてを演奏
しようとしないこと。
Drやベースにスペースを空けることも大事。
などなど。

Drについての話。

足の筋肉が痛くなるのは当然、下半身をまず鍛えろ。キックとハイハット。

1小節のそれぞれの4拍をどうイメージするか?
裏があって表がある、裏があって表がある、・・・の繰り返し。
言い換えれば、2があって3がある。4があって1がある。

Drもテーマを歌えるように。

アマは音量コントロールができないヒトが多い。
とにかく小さい音でもちゃんとプレイできるように練習。
特にDrは一撃でアンサンブルを破壊してしまうことを理解しておく。


また、原さんはベースについても若干アドバイスしてくれた。

ベースはジャムでよくやるような曲はコード進行を覚えておく。

ベースであっても簡単な曲であればテーマをとれるようにしておく。

そして各パート共通のアドバイスとして

譜面を追う演奏では目からの情報に注意が傾き
反対にどうしても耳がおろそかになるので、
なるべくならおぼえてプレイする。
Voも同様。歌詞を見ながらはみっともない。

演奏中はとにかく周りをよく聞く。
周りが聞こえない場合は、自分の音がでかすぎる。
自分が音をさげてみる。

などなど・・・

そのほかにも個々人に対して、こと細かく
指導していただきました。

ほんとに参考になったクリニックでしたよん。