岩田院長のブログ

楽しい話、マジメな話・・・etc.

検査で病院に行かなくなる

2020-12-19 22:51:22 | 医療
今月号のDIMEを見ていると今年のトレンドとして「おうちでドック」が紹介されていました。
Web上で検査キットを購入し、数滴の血液🩸を自分で採取して郵送すると大腸がんや前立腺がんなどのリスクが判定されるとの事です。また、スマート聴診器🩺はスマホと連携する聴診器で高性能マイクから肺の音を解析して異常があれば診療科への受診を誘導してくれるそうです。検査についてはどんどん進歩しており、インフルエンザの診断もAIがインフルエンザ感染の時に咽頭粘膜に見られるインフルエンザ濾胞を判定するという記事も過去に読んだ事があります。もし実現すれば鼻👃の奥を綿棒でグリグリしなくてもすみます。また、以前読んだ本では、目の虹彩のシワや黒点で病気の部位の診断が可能という虹彩診断について書かれていました。耳鼻咽喉科はめまいの時にフレンツェル眼鏡で目を拡大して見る事ができるのでたまに意識して虹彩を見ていますが、既往症を意識してみるとこれかな?という黒点を見つける事がありますが、もしAIで解析してどこが悪いかが分かれば、そこを集中的に検査すれば未病を見つける事ができるかもしれません。
技術はどんどん進歩しており、医師の仕事は減ってきて楽になりますが、そのうち検査も治療も医師ではなく、AIで診断し、ダビンチのような手術ロボットが自分でやってくれたら医師も必要としない時代が来るかもしれません。岩田もAIに負けない様に頑張ります。
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乳幼児加算増点

2020-12-16 23:40:55 | 医療
12月15日に厚労省の事務連絡として医療機関救済として、医科は100点(1点10円です)、歯科は55点、調剤は12点の増点という通達がありました。小児の感染対策に手間がかかるとのことでの増点でもあり、困窮している医療機関の救済の意味合いもあるのかもしれません。確かに、小児科や耳鼻科は患者数が前年の30%に減少した医療機関もあると聞きました。当院も患者数で言えば、例年の79〜87%と減少し、それに伴い収益も減少しました。乳幼児加算なので受給者証があれば患者支払いは上限500円となり、患者への負担も少ないため、減収で困っている医療機関は積極的に算定して経営を立て直していくきっかけになると思います。当院は今のところ算定しない予定です。困っているのは医療機関もですが、受診する子供の家庭も同じで少しでも負担は軽い方が良い。患者数が減って当院に関わる方々にはご迷惑をおかけしていますが、岩田個人としては空き時間が増えた分、鬼滅の刃やキングダムのアニメを見たり、岩田が人生のバイブルと思っている銀河英雄伝説のコミックを読み返したり、TOEICテスト勉強もできたりと時間に余裕もできました。クリニックとしても収入は減っても職員の収入を維持して週休2日から2.5日にして職員の休みも増やす事ができ、職員の時間外手当が減った分と持続化給付金で多少は穴埋めできます。
新型コロナウイルス感染者は増え、また緊急事態宣言が出るかもしれません。国として明確なビジョンを示して欲しいところではありますが、自分を守るのはやはり自分の日頃の心がけです。明るい未来を思い描きながら頑張っていきましょう。
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新型コロナウイルスに補中益気湯は効くのか?

2020-12-13 07:57:08 | 医療
先日、あおぞら薬局の薬剤師の先生に岩田のブログで補中益気湯を感染予防で飲んでいると書いているのを見て、効果について質問されました。岩田は第一波の時は内服して第二波では飲んでいませんでした。第三波になり再度飲みはじめました。もともと補中益気湯の効果はインフルエンザウイルスへの効果報告を元に代用したものでしたが、新たに効果があるのかどうか調べてみました。
コロナvirus治療ガイドラインChina2020/3/3で予防として補中益気湯は挙げられている様です。
では新型コロナウイルスの感染と補中益気湯がどの様に作用するのかいろいろな記事などをまとめてみました。まず、ウイルスが入ってきた時に働くのが自然免疫です。その中心的な役割としてインターフェロン(IFN)が関わります。ウイルスが細胞に入るとシグナルを出します。このシグナルを受けて細胞内にIFN調節因子(IRF)7を介してウイルス退治メカニズムをもつ遺伝子(インターフェロン刺激遺伝子ISG)を活性化させます。コロナウイルスは細胞に入ってきた際にORF3bというタンパク質でIFN -I(IFNαやβがそれに該当します)の産生を抑制します。ウイルスの量が少ない時は素早く反応してIFN-IのシグナルがIRF7を介してISGに届き、ウイルス駆除に働き、炎症は治っていきますが、ウイルス量が多いとORF3bのためかIFN-Iの産生が遅れ、ウイルス駆除もできず、IFNが持続的に出ることでIFN自体が組織へのダメージを与へ、重症化につながる可能性があるとの事です。補中益気湯を1週間前くらいから飲んでおくとIRF7を増やす事ができ、IFN-Iを誘導することができるのではないかとの事です。もう一つは補中益気湯は腸管上皮間リンパ球を刺激してIFN-γを産生してヘルパーT細胞(Th)のTh0を刺激して細菌、ウイルスに働くTh1に分化、増殖する事でさらにIFN-γ増産し、鼻粘膜などの上気道でウイルス制御に働く可能性があります。
このように理論上では補中益気湯が新型コロナウイルスに効果がありそうですが、それが臨床的にどれだけ効果があるかの治験はありません。また、補中益気湯には「甘草」が含まれているため長期で使うと偽アルドステロン症(体の中のカリウムが減って血圧上昇や下腿浮腫などが起きます)の可能性もあります。岩田は半量/日しか飲んでいませんが、今のところは感染もしていません。補中益気湯のみに頼ってマスクや手指消毒液を怠っては感染リスクは高くなります。まずは基本的なところは怠らないでください。

もし、上記の内容に間違えがあれば教えてください。
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補中益気湯でダイエット?

2020-12-12 22:15:52 | 日記
毎年この時期はある理由で3ヶ月かけて体重を落としています。
一昨年は体重落ちず失敗、昨年は2kg落ちましたが、当初は4kg落とす予定だったのでやや成功でした。ただ、今年は1ヶ月で5kgと落ちるペースが早く、逆に診療終了後がバテバテです。こんなに落ちるペースが早い原因を考えると、一つはストレス。ストレスは太るのではないかと思いますが、それが大きいとやはり体重も減るんだと思いました。あとは体も少し鍛えていますが、激しい事はやっていません。もう一つ考えられるのが、新型コロナウイルス対策として補中益気湯を飲んでいる事です。ダイエットに効果あるのかネットで検索すると基礎体温の上昇が関わるのではないかとのことです。1℃体温が下がると基礎代謝12%低下するとの事です。例として、30歳代女性だと1℃下がる人と下がらない人では、同じカロリーを摂取しても下がる人は脂肪が600g貯まるとの事です。補中益気湯は体温を上げる効果があり、結果として体重減少につながると考えられます。ただ体重は減りましたが、誰も気付いてくれないので、投稿してしまいました。今後の目標は腹筋割れです。
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感染症セミナー

2020-12-10 23:27:35 | 医療
本日、ウェブでの感染症セミナーで、「この冬の呼吸器感染症(COVID-19も含む)に備えて」の講演を視聴しました。
インフルエンザについては今年は感染者が非常に少なく、感染対策をしっかりしているため市販の風邪薬の売り上げも減っているようです。新型コロナウイルスが増えた為インフルエンザウイルスがウイルス干渉(1個の細胞に複数のウイルスが感染した時に一方あるいはその両方の増殖が抑制される現象)が起きているのではないか、との事です。ただ、インフルエンザと新型コロナウイルスの合併感染の報告もあります。新型コロナウイルスは症状発生前からウイルスを放出しており、他に拡散しない為にもマスクは必要であるとの事です。感染リスクが高いのは、レストランでの会食で、マスクを外して会話をするのには注意が必要です。ウイルスが皮膚について生き残れる時間が、インフルエンザウイルスが1.8時間、新型コロナウイルスがなんと9時間と圧倒的に長いために感染が広がりやすい原因でもあります。「ランセット」という有名な雑誌で、予防のためには、「1m以上のphysical distance」「Face mask」「Eye protection」との報告があり、やはり今報道されていることをちゃんと実践すれば感染を予防できると言う事になります。
大変勉強になりました。
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