新渡戸稲造記念 さっぽろがん哲学外来

さっぽろがん哲学外来の活動予定や活動の様子などを
皆さんにお伝えします。皆さんの参加をお待ちしています。

6月例会を開催しました(0061)

2014年06月30日 | 集まりの様子
講師の高市さん 講演の様子その1 講演の様子その2
さる6月21日に6月例会を開催しました。本年度は偶数月に開催する予定ですので今年度2回目、通算6回目の集まりとなりました。今回は札幌二十四県薬局を経営する管理薬剤師の高市さんに講師をお願いして、末期治療での疼痛管理(痛み止め)の現状や薬剤の進歩などについて教えていただきました。

また、今の時代、やはり避けては通れないサプリメントについての正しい知識もレクチャーしてもらい、サンプルを持ち込んでアドバイスしてもらい、さっそく使うのを止めますというメンバーもいました。

薬剤師さんは薬の専門家ですのでドクターの処方の意図も当然知っています。どちらかといえばドクターよりは身近な存在である薬剤師さんともっと仲良くなって、健康維持や病気の予防の相談相手としてお付き合いしたい、そんな気持ちになった、アットホームな講演でした。高市さん、お忙しい中、懇切丁寧なお話をいただき、ありがとうございました。
この日はこの後、メンバー間の近況や情報交換などを行いました。


がん哲学校たより・31(0060)

2014年06月25日 | 樋野先生からのメッセージ
樋野先生からのおたよりです。(2014.6.24配信)

第64回「がん哲学学校」
「軽井沢がん哲学学校」~妥協のない純粋な自由 ~

「がん哲学外来市民学会ニュースレター」第4号が送られて来た。第3回「がん哲学外来市民学会」大会(会長:福井県済生会病院長 田中延善:福井県県民ホール、2014年7月13日) の紹介をはじめ、内容的に大変、充実し、品性と格調があり、大いに感動した。筆者は、「がん哲学外来市民学会」代表として、巻頭言「次世代のがんチーム医 療~オアシスを求めて~」を書く機会が与えられた。編集人:星野昭江の胆力と速効性と英断には、ただただ感心するばかりである。

佐久市立国保浅間総合病院開院55周年 吉沢國雄記念特別講演会(佐久勤労者福祉センター ホール)に赴いた。中釜斉 国立がん研究センター所長の真摯な講演「がん研究の最前線」には感激した。続いて、筆者は、「がん哲学外来~医師の2つの使命~」のタイトルで、講演する機 会が与えられた。多数の市民の参加があり、講演を熱心に聴講され、時々、涙される市民・患者の姿に接し、臨場感溢れる、想い出に残る講演会であった。主催 者の企画力には、脱帽である。

翌朝、筆者は、wifeと軽井沢に向かい、「石の教会 内村鑑三記念堂」を訪問した。地下の資料館で、内村鑑三(1861-1930)直筆の「成功の秘訣」(1926年)を拝読した。まさに、「預言者的使命感」を持つ内村鑑三が掲げる「妥協のない純粋な自由」である。札幌農学校の同級生である新渡戸稲造 (1862-1933)ともに、筆者にとって、この2人の傑物は、若き日からの人生の大いなる基軸である。

週末の午後は、「軽井沢がん哲学学校」が開講された。「いのちのバトン~紡かれる夢と希望~」(荻原菜穂 佐久総合病院地域ケア科医師)の講演に続いて、筆者は、「いのちのバトン~奥ゆかしい立ち居振る舞い~」のタイトルで講演する機会が与えられた。絵本「葉っぱのフレデイ」の朗読、ギター演奏、カフェも企画され、長野県内以外の、大坂、東京からの参加もあり、笑いあり、涙ありで、部屋は大盛況であった。筆者は、別室で、「がん哲学外来」の個人面談を行っ た。充実した一時であった。「軽井沢がん哲学学校」は、時代の要請として、「20世紀の内村鑑三・新渡戸稲造の軽井沢学校」の21世紀版として定期的に開講される予感がする。終了後、筆者は、wife と万座温泉に向かった。

さっぽろがん哲学外来6月例会のお知らせです

2014年06月14日 | 開催予定
今月はさっぽろがん哲学外来の例会があります。
みなさんの参加をお待ちしております。

日時 6月21日(土)
13時~13時30分 受付
13時30分~15時30分 例会
場所 愛生舘サロン 南1北5 愛生舘ビル6F
会費 1000円(コーヒー付き)
例会内容
①講演(13時30分~14時30分・質疑応答含む)
24軒薬局薬剤師 高市 和之氏
「がんの薬の宅配やってます&そのサプリ、がんに効くの?」
・高市さんはがん患者さんのためにがんの薬の宅配をやっています。
患者さんとの会話も含め、薬剤の観点からがんを見つめておられます。
また、巷に氾濫するサプリメントについての的確なアドバイスもして
くださいます。
②近況連絡・相談会(14時30分~15時30分)

*実際に今お使いのサプリをお持ちください。高市さんが
助言してくれます。

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さっぽろがん哲学外来例会予定のご案内
今年は例会を偶数月で行う予定でおります。
4/19 済 樋野先生講演会
6/21 例会
講演は「がんの薬の宅配やってます&そのサプリ、がんに効くの?」
8/2 例会
講演は「がん哲学コーディネーターとがん哲学学会の活動紹介」
10/25 例会
講演は・・・未定
12/20 例会
講演は 「古武道関連」










がん哲学校たより・30(0059)

2014年06月14日 | 樋野先生からのメッセージ
樋野先生からのおたよりです。(2014.6.14配信)

第63回「がん哲学学校」
心を救う言葉の処方箋~ 効能100%、副作用なし ~

2014年6月10日(火)日本テレビnews every.で 18時15分頃 (約20分間)「がん哲学外来=心を救う言葉の処方箋」が放映された。「TVがん哲学みました。大いに感銘しました。」、『「やっぱりがん哲学はいいなあ」と、しみじみ感じました。』、『先生の「ことばの処方箋」は、治療費無料で、効能100%、副作用なし ですね!』。反響の大きさに驚いた。続編も企画されているようである。

町田市教育委員会 生涯学習部生涯学習センター まちだ市民大学HATS「現代の人間を科学する」公開講座『「がん哲学」の可能性~「生きる」を考える~』」で講演する機会が与えられた。『お話を聞き終わった後、何故か「湯豆腐」を食べ終わった時の気持ちになりました。滋味と滋養にあふれ、穏やかな味わいと温もりが残りました。ごちそうさまでした。』、『「湯豆腐」との比喩は、どこか郷愁があって、的を射ているような気がします。』等のコメントを頂いた。「町田市がん哲学外来・カフェ」開設の兆しを感ずる時でもあった。

思えば、筆者は、2005年開設の順天堂医院「アスベスト・中皮腫外来」で、動揺された患者さんと面談を行った。「不安に押しつぶされそうな時、穏やかにその気持ちを受け止めて、聴いてくれて、アドバイスを貰えたら、とても救いになります。」との貴重な体験をさせて頂いた。それが、2008年の「がん哲学外来」開設に繋がった。医療現場における「対話」の重要性の気づきであった。

筆者は、若き日は、出雲弁で、なかなか、会話も難しく、人との話は、苦手であった。それが、「アスベスト・中皮腫」&「がん哲学」外来を行うとは、人生不思 議である。「がんと戦える力が湧いてくるような気がします。ありがたいなぁと思いました(よくぞ気がついて下さった!)。」、「自分の人生が自分以外のた めにある様に思いました。」と、人生の「役割・使命感」の再確認でもあった。「人生に期待すると、簡単に失望に終わる。人生から期待されている存在」の実 感の瞬間であった。まさに、「人生いばらの道、されど宴会」であり、「悩む者には毎日が不吉の日であるが、心に楽しみのある人には毎日が宴会である。」(箴言 15章15節)の「言葉の重み」を痛感する学びの日々である。

がん哲学外来について

患者さんが抱える悩みは病人としての悩みではない。人間としての悩みです。 がんという大病を得たとき、それを背負って人間としてどう生きるかという深い悩みです。それは「心のケア」というレベルではなく、自分という存在そのものを問う領域なのだと思います。ですから、「がん哲学外来」では、来られた方を「病人」の側面だけではなく、ひとりの人間としての悩みに焦点を合わせます。同じ人間として、対等の目線に立って、人間を学ぶ「人間学の場」でありたいと考えるのです …(提唱者であり当会の顧問である順天堂大教授・樋野興夫先生の著書より)

札幌の「がん哲学外来」(開設趣旨)

私達は樋野興夫先生の志に賛同し、車座になって意見交換をする運営をめざします。講演会スタイルではありません。参加者全員が同じ立場、同じ目線で耳を傾け、縁のあった方々に寄り添うことを願っています。