新渡戸稲造記念 さっぽろがん哲学外来

さっぽろがん哲学外来の活動予定や活動の様子などを
皆さんにお伝えします。皆さんの参加をお待ちしています。

とても勉強になる内容です・・・がん哲学外来の核心 市民フォーラム 2015.411

2015年09月14日 | 樋野先生からのメッセージ
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<この資料は樋野先生のご了解を得て公開しています>

がん哲学校たより・71(0109)

2015年09月14日 | 樋野先生からのメッセージ
樋野先生からのおたよりです(2015.9.13配信)
第128回「がん哲学学校」

がん細胞の世界から人間社会の病理のとらえ直し ~人生の基軸の探求~

新聞記者の方が、先週、丁度10年前の読売新聞の記事(多磨霊園: 2005年7月10日付け)を持参された。紙面1枚の大きな記事には、「昨年、著書『がん哲学』を出版した。ミクロのがん細胞の世界から人間社会の病理をとらえ直し、第1回『新渡戸・南原賞』を受賞した。賞に名を冠した2人の偉人もここに眠っている」と記述されていた。懐かしい想い出である。基本精神は、今も昔も変わらない。「先人の会話の立ち聞き」であり、「ぶれぬ人生の基軸の探求」である。
2015年夏の社内セミナー 特別講演「山極勝三郎人工がん創生100周年記念~がん病理学の温故創新~」(イナリサーチ:長野県伊那)に赴いた。「長野県の誇る病理学者:山極勝三郎」に相応しい、がん病理学的な高尚な会であった。

タレントの原千晶様との対談記事「がん哲学外来のススメ」(Svenson発行;マッセル・秋冬号)が、送られて来た。また、市民公開シンポジウム「がん哲学外来の核心~あなたは、どこにいるのか~」(主催:Svenson、 共催:資生堂)の報告を兼ねて、資生堂の本社を訪れる機会が与えられた。市民公開シンポジウムは、今後、毎年継続的に開催されることであろう。がん治療(抗がん剤・分子標的治療薬)による外見上の悩み解消にとっての、まさに「美容哲学」である。今は亡き、資生堂の社長であった「池田守男」氏も『新渡戸・南原賞』受賞者である。本当に、人生は、不思議な繋がりである。

南流山で講演「いい覚悟で生きる~がん哲学外来から広がる言葉の処方箋~」(IBFに於いて)の機会が与えられ、早速、「スタッフ全員、樋野先生の愛労に心から感謝しております。」とのメールを頂いた。終了後、「がん征圧・患者支援チャリテー:リレー・フォー・ライフ・ジャパン」(さいたま市緑区 農業者トレーニングセンター 緑の広場 に於いて)での講演「がん哲学外来~チャウチャウ犬から学ぶ:顔立ちvs 顔つき」に向かった。「今日一番の山場とのお言葉を頂戴いたしました。また、参加したい、言葉の処方箋凄いなどなど、先生おかえりになったあともカフェテントは賑やかでした。」との激励が届いた。

がん哲学校たより・70(0108)

2015年09月14日 | 樋野先生からのメッセージ
樋野先生からのおたよりです(2015.9.7配信)

第127回「がん哲学学校」

93歳のKnudson博士宅の訪問 ~人知を超えた出会い~

ラジオNIKKEIで、9月6日日曜患者学校(樋野興夫の「がん哲学学校」)が、放送されたようである。各地の「がん哲学外来カフェ」でスタッフとして、参画されている7人の方が、スタジオ入りされ、まさに「日曜学校」の華やいだ雰囲気であった。今回は、市民公開シンポジウム「がん哲学外来の核心」(Svenson・資生堂共催;2015年4月11日 御茶の水に於いて)がテーマであった。スタジオでは、みんなとお茶を飲みながら、楽しい、語らいの時であった。「役割意識に燃えた生徒さん」にとっては、人生の尊い想い出となったことであろう。まさに、人生は「意識的な良き想い出作りの実践の場」である。

博士課程「腫瘍医学」ので講義「がん研究の歴史:癌学事始め~山極勝三郎・吉田富三・Knudson~」を終え、夜のアメリカ行き便の為、成田空港に向かった。シカゴ経由でPhiladelphiaに夜、到着した。ニュージャージに住むWifeの友人宅で一泊し、翌朝、Philadelphiaの93歳のKnudson宅を訪問した。遺伝性腎がんラットの原因遺伝子(Tsc2)同定から、ヒト結節性硬化症(TSC)への展開、最近のTSC研究の話題などをdiscussionした。研究者にとっても、生涯の忘れ得ぬ貴重な学びの場であった。近刊『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい』(幻冬舎)も捧げた。本当に、温かい昼食の語らいの時となった。

その後、Knudson宅まで、迎えに来てくれた、Wifeの姉夫妻の車で、ペンシルベニア州――>オハイオ州――>ミシガン州と、途中モーテルで一泊しながら、4人で、娘の結婚式に向かった。車窓からのアメリカの壮大なスケールの田園風景も楽しんだ。このような、2度とない、車での長旅は、人生の想い出に残る。
ミシガンでは、ミシガンの湖の畔のwifeの友人宅で、宿泊し、静思の時を持った。娘の卒業した大学とJapanese gardenも見学した。結婚式では。カナダ、アメリカに住む、娘夫妻、息子、娘の日本のインターナショナル・スクール時代の同窓生の再会の時でもあった。今回、初めての経験である、階段を下りる父親としての娘のエスコートには緊張した。アメリカ在住の婿のご両親、妹夫妻とも、初対面の食事の時を持った。人生は、人知を超えた出会いの連続である。



がん哲学外来について

患者さんが抱える悩みは病人としての悩みではない。人間としての悩みです。 がんという大病を得たとき、それを背負って人間としてどう生きるかという深い悩みです。それは「心のケア」というレベルではなく、自分という存在そのものを問う領域なのだと思います。ですから、「がん哲学外来」では、来られた方を「病人」の側面だけではなく、ひとりの人間としての悩みに焦点を合わせます。同じ人間として、対等の目線に立って、人間を学ぶ「人間学の場」でありたいと考えるのです …(提唱者であり当会の顧問である順天堂大教授・樋野興夫先生の著書より)

札幌の「がん哲学外来」(開設趣旨)

私達は樋野興夫先生の志に賛同し、車座になって意見交換をする運営をめざします。講演会スタイルではありません。参加者全員が同じ立場、同じ目線で耳を傾け、縁のあった方々に寄り添うことを願っています。