新渡戸稲造記念 さっぽろがん哲学外来

さっぽろがん哲学外来の活動予定や活動の様子などを
皆さんにお伝えします。皆さんの参加をお待ちしています。

がん哲学校たより (0121)

2016年04月30日 | 樋野先生からのメッセージ
樋野先生からのおたよりです(2016.4.18配信)
第159回「がん哲学学校」

『がん哲学外来の 心の持ち方 10ヶ条』
週末の午後、市民公開シンポジウム『がん哲学外来~純度の高い専門性と丁寧な大局観~』(品川プリンスホテルにおいて)が開催された(主催 スヴェンソン、共催:資生堂)。菊池峰子 アナウンサーの総合司会の下、兒玉義則(スヴェンソン社長)の開会挨拶で始まり、大西秀樹先生(埼玉医科大学国際医療センター精神科教授)の基調講演『がん患者さんと関わるために~私たちができること~』は、『心の診察』を行う精神腫瘍医の丁寧な実践であり、大変勉強になった。座長の安藤潔先生(東海大学医学部血液・腫瘍内科教授)の総括も、格調高いものであった。まさに、『純度の高い専門性と丁寧な大局観』であった。

第2部 パネルデイスカッション『純度の高い専門性~美容哲学~』は、パネリスト:コシノジュンコ氏、桐島洋子氏、里岡美津奈氏、澤田保子氏、コーデイネーター:秀村晃生先生(関東労災病院外科部長)、根岸ゆきえ氏と、豪華な顔ぶれで、大変充実した一時であった。筆者は、総括の機会が与えられた。『がん哲学外来へ ようこそ』(新潮新書発行)から抜粋された『がん哲学外来の 心の持ち方 10ヶ条』が、プログラムと一緒に配付されており、大いに感激した。

第1条:自分を心配するのは一日一時間でいい
第2条:「病気」であっても「病人」ではない
第3条:患者に必要なのは覚悟
第4条:夫は「心の冷たさ」に注意、妻は「余計なおせっかい」に用心
第5条:困難にある人の笑顔は、周囲を慰める
第6条:人生の目的は、品性を完成すること
第7条:がんは治療でしか「消え」ない
第8条:抗がん剤は、苦しかったらやめてもいい
第9条:冷たい医師にもいい医師がいる
第10条:人間は、最後の5年間が勝負

まさに、『あなたは そこにいるだけで 価値ある存在』(KADOKAWA発行)のシンポであった。会場は多数の参加者で埋まり、来年も継続されるであろう。


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