新渡戸稲造記念 さっぽろがん哲学外来

さっぽろがん哲学外来の活動予定や活動の様子などを
皆さんにお伝えします。皆さんの参加をお待ちしています。

12月例会のお知らせです

2015年11月29日 | お知らせ
2015年度のがん哲例会も今回で最後になりました。
締めの講演はいつもの通り、札幌大の瀧元先生にお願いしております
ので、こぞっての参加をお待ちしております。

------------------------------------------------------
12月例会

日時:12月19日(土)
13時半受付開始 14時スタート

場所・会費
愛生舘サロン(中央区南1西5 愛生舘ビル6F)
1000円(コーヒー付き)

内容
1.講演
『「守・破・離」、人はどう自分を見つめなおし、生きるのか』
2.講師
札幌大学 文化学部 スポーツ・武芸文化論担当 瀧元誠樹 先生

2. 懇談・相談 講演終了後~16時頃

連絡先
中里
090-3468-7974
0164-58-8800(tell&fax)
jnakaz@agate.plala.or.jp

樋野先生からのおたよりです・76(2015.11.29配信)

2015年11月29日 | 樋野先生からのメッセージ
第139回「がん哲学学校」
『独立心と共存観念:日本肝臓論』~ 新渡戸の名に恥じない ~

1932年 新渡戸稲造・賀川豊彦によって設立された東京医療生活協同組合「中野総合病院」が、2015年10月1日より、「新渡戸記念 中野総合病院」に、病院名が変更になった。記念して、祝日(11月23日)『新渡戸稲造シンポジウム』(中野サンプラザに於いて)が、開催された。講演I『新渡戸稲造~世界に示した紳士道』(藤井茂:一般財団法人 新渡戸基金事務局長兼常務理事)、講演Ⅱ「現代を生かす新渡戸稲造の精神~いと小さき者と共に生きた国際人~」(湊晶子:広島女学院院長・広島女学院大学学長)、筆者は、講演 III「新渡戸稲造の先見性~馬を下りて花を見る医療~」の機会を与えられた。翌日の新聞記事には、『新渡戸の名に恥じない』と誓う、入江徹也 理事長のコメントが、掲載されていた。

新渡戸基金維持会 定例委員会(国際文化会館)に出席した。夜は、第139回 南原繁研究会(霞ヶ関ビルに於いて)の読書会に参加した。南原繁著作集 第1巻補論「カトリシズムとプロテスタンティズ ム」で、『普遍性と個別性』について学んだ。『教養ある人間とは、「自分のあらゆる行動に普遍性の烙印を押すこと」であり、「自分の特殊性を放棄して普遍 的な原則に従って行為する人間」のことである。それは人間の直接的な衝動や熱情によって行動する代りに、つねに理論的な態度をとるように訓練されることで ある』(南原繁)は時代の要請である。

その南原繁が、『明治、大正、昭和を通じて、これほど深い教養を持った先生は なかったと言ってよい』と新渡戸稲造の事を語っている。新渡戸稲造の現代的意義は、『21世紀の知的協力員会』の再興と、生命現象から具象的に語る、『日本国のあるべき姿~日本肝臓論~』で、『独立心と共存観念』の展開であろう。

第1回 新潟がん哲学外来カフェ(スヴェンソン新潟サロン)で「がん哲学外来~ 明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい ~」、第5回 がん哲学外来 メディカルカフェ in 中野坂上(Livedo corporation 東京支店)で、「がん哲学外来 言葉の処方箋~品性の完成を計る~」の講演の機会が与えられた。有意義なひと時であった。新刊『見上げれば、必ずどこかに青空が~今日を生きるいのちの言葉~』(ビジネス社 発行)が、12月発売予定とのことである。

樋野先生からのおたよりです・75

2015年11月22日 | 樋野先生からのメッセージ
第138回「がん哲学学校」
「病床にも知恵あり」~態度に示そうよ!~

『「to be café」開設 1周年記念』講演会(霞ヶ関教会キリスト教会に於いて)で、「がん哲学外来~言葉の処方箋~」、また、「新渡戸稲造記念 がん哲学外来 メディカルカフェ in 盛岡 1周年記念」講演会(スヴェンソン盛岡スタジオに於いて)で、「新渡戸稲造 と がん哲学外来~病床にも知恵あり~」で話す機会が与えられた。多数の参加者があり、個人面談もあり、充実した時であった。「継続」は賜物であり、スタッフも整えられ、今後も積極的に展開されることであろう。

高松宮妃癌研究基金 国際シンポジウム「がんのメタボボロミクス~発がん、がん生物のよりよき理解と斬新な診断、治療法開発への新しい糸口~」(パレスホテル東京に於いて)に出席した。また、「国際環境発がん制御研究 シンポジウム」(順天堂大学に於いて)では、筆者は、「山極勝三郎 人工がん創生100周年、中皮腫マーカー発見20周年、クボタ・ショック10周年」で講演する機会が与えられた。会場には、坂本九も歌った「幸せなら手をたたこう、しあわせなら態度に示そうよ!」の作詞者でもあり、「生命倫理」で著名な 前 恵泉女学園大学の学長でもあった、木村利人先生が、聴講に来て下さった。大変、嬉しかった。

『がんサポート』(2015年12月号)に、「がん哲学外来~些細な出来事が宝石のように美しく感じられる」の記事が連載されていた。また、『日経マネー』(2016年1月号)には、リーダーからの金言「自分の命より大切なものがある」の記事が、掲載されていた。「樋野興夫さんが影響を受けた人物」が図に紹介されていた。地道な「がん哲学外来」の拡がりを、肌で感ずる、今日、この頃である。

病理学の長年の親友であった、名古屋市総合リハビリセンター長 白井智之先生が、11月19日に、急逝されたとの悲報が届いた。前日は、高松宮妃癌研究基金 国際シンポジウムの会場で、ニューモアに溢れ、笑顔で、語らったばかりなのにーー。深い、ショックである。白井智之先生が、名古屋市立大学医学部 病理学の教授をされていた頃には、病理学の学生講義に赴いていた。「発癌病理研究会」では、毎年、一緒であり、来夏は、筆者が、世話人をすることになっており、特別企画のテーマ・内容を、相談していた矢先であった。 本当に、悲しい。


10月例会の様子です(看取りネットについて他)

2015年11月17日 | 集まりの様子
遅くなりましたが10月17日の例会講演の様子を掲載します。
講演タイトル
「包括ケアシステムにおける在宅死の看取りについて、ホームページ看取りネットを通じての情報発信について」
講演者
日本医療大学 保健医療学部看護学科 林 美枝子教授
問い合わせ先
〒004-0839  札幌市清田区真栄434番地1アンデルセン福祉村 TEL:011-885-7711 FAX:011-885-5757

なお、講演内容は当日配布された資料でお伝えします。写真は講演の様子です。写真部分を左クリックすると大きくなります。
ネットに掲載されている看取りネットは一見の価値ありです。
是非一度ご覧になることをお薦めします。URLは http://www.mitori.net/ です。












がん哲学外来について

患者さんが抱える悩みは病人としての悩みではない。人間としての悩みです。 がんという大病を得たとき、それを背負って人間としてどう生きるかという深い悩みです。それは「心のケア」というレベルではなく、自分という存在そのものを問う領域なのだと思います。ですから、「がん哲学外来」では、来られた方を「病人」の側面だけではなく、ひとりの人間としての悩みに焦点を合わせます。同じ人間として、対等の目線に立って、人間を学ぶ「人間学の場」でありたいと考えるのです …(提唱者であり当会の顧問である順天堂大教授・樋野興夫先生の著書より)

札幌の「がん哲学外来」(開設趣旨)

私達は樋野興夫先生の志に賛同し、車座になって意見交換をする運営をめざします。講演会スタイルではありません。参加者全員が同じ立場、同じ目線で耳を傾け、縁のあった方々に寄り添うことを願っています。