胃 癌 日 記 57(番外編1-7)
-スキルス胃癌発見(10月15日)から1年の日々-
夏期登山の大峰山脈、弥山・八経ヶ岳
(八経ヶ岳西稜から弥山・八経ヶ岳を振り返る)
8月16日 続き
8時50分往路の狼平との分岐点である高崎横手着。小休止後8時55分発。暫くは歩き易い道を歩き9時30分にナメリ坂着小休止後9時40分発。登路を辿り下り10時40分栃尾辻着、座って小休止。行動食というかおやつを食べる。栃尾辻で帰路行程の約半分強。この辺まで来ると虻や蚋に悩まされる。15分の休憩後林道出会で泊まるのだろうかと思う。南西の大きな谷の方向には昨年の豪雨のときに起こったのか、十津川にい遭難碑を過ぎ林道を横切り再び登山道に入って、12時丁度に昼食とした。
弥山小屋で作ってもらったお弁当は鮭弁当。ちょっと多いかと思ったがぺろっと食べてしまった。孫も「多い」と言っていたが残さず食べる。孫は昨日の昼弁当以後すこぶる元気。弁当を食べて暫く行くと、2人連れの山ガールが登ってくるのに出会う。バスで来るとこの時間になって、弥山まで登るのは少し時間が遅い。狼平小屋向かって大きな山崩れの跡が見える。
さて、孫はますます元気で出発からずっと、
「もうすぐ(村役場に)着く?」
「早く温泉へ行こう。」
言い続け、温泉をせかすムードメーカー。本日は下山後洞川温泉の日帰り入浴をしてから帰路に着く予定で、孫は一刻も早く行きたい様子。私にどんどん声をかけ激励する。
13時30分に登山道で小休止後13時45分出発。後は登りで喘いだ階段を降りていく。私は痙攣しそうな脚を誤魔化し誤魔化し皆に遅れながらマイペースで降りていく。やがて、14時10分に登山口に到着し、結構ハードだった山行は終わった。
(ゴール地点の登山口にて)
登山口に着くと、すっかり「下界」でじりじり照りつける太陽で焼きつきそう。暑い中を全員で記念撮影やらブログ用の写真を写す。登山口まで来るとパニックになることも無いので、いろんな話が出てきた。八経ヶ岳でかの紳士が、
「熊に出会った」
と言った話。私は、パトロールなら熊に出遭ったらもっとちゃんと注意すると思う。少しずつ荷物を投げ与えるとか、大声を出さない、威嚇をしないとか、ひょっとすると、熊避けスプレーをくれるとか話した。そういったことや、次女がぬかるんだ道で熊の足跡を見たとか、熊が木の幹の皮を剥いだ跡、それもまだ新しい木屑が一杯落ちていたとか皆黙っていた話がどんどん飛び出してきた。
車を駐車してある天川村役場に戻り、登山装備を解いた。私の靴は右側のソールは全部はがれ、かろうじてツエルトの細引きと修繕用の靴紐でぶらさがっている状態。左の靴も前半分のソールが剥がれ、ツエルトの細引きで括っている。私自身も結構ギリギリの状態で、情けないやら惨めやら。14時25分に登山装備を解いて、役場に「下山届け」をした。そしてわがファミリーは冷房を思い切り利かせた自家用車に乗って洞川温泉へと向かった。
(続く)
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