伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

ジャン・ポール・ベルモンド死去

2021年09月08日 | 俳優・女優




フランスの俳優ジャン・ポール・ベルモンドが死んでしまった…
88歳になっていたという



京都新聞
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/634163

J・P・ベルモンドさん死去
仏スター俳優
2021年9月7日 0:04

「【パリ共同】映画「勝手にしやがれ」
「気狂いピエロ」などで知られる
フランスを代表するスター俳優ジャンポール・ベルモンドさんが6日、
パリの自宅で死去した。88歳だった。フランスのメディアが伝えた。

死因は不明。弁護士は「しばらく前から非常に疲労を感じていた。
静かに亡くなった」と述べた。

 マクロン大統領は「国民の宝だった」とツイッターに投稿し、死を悼んだ。

 1960年公開のジャンリュック・ゴダール監督の「勝手にしやがれ」で
主人公のチンピラを鮮烈に演じ国際的スターに。

 二枚目俳優アラン・ドロンさんと人気を二分。
共演した70年公開の「ボルサリーノ」は大ヒットした。」







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初めてベルモンドを見たのは「オー!」という映画だったと思う。

「冒険者たち」で有名になったロベール・アンリコ監督のギャング映画だった。



オーとは主人公・ベルモンドの役名でフランス語でHO!と書いた。


ギャングの運転手をしていたベルモンドが暗黒街でのし上がってゆき、
ルパン+カポネ=オー
と言われるまでに大物になり、やがて転落してゆくまでの映画。


今はもう、殆ど覚えていないが
アンリコの映画だからどこか哀愁が漂っていた。

ギャング映画というより、
青春映画と言ってもいいような作りだったと感じだ。

ラスト、まるでスポットライトのようなサーチライトを浴びながら
警察に連行されるオーのカットで終わる、のが余韻を残した…。



なつかしい映画の一つだ。
あまり有名ではないから、ベルモンドの代表作とは言えないかもしれないが…

けれどあの頃、沢山見た映画の中で印象的だったものの一つではあった。
アンリコが好きだったから。


主人公はネクタイを集めるのが趣味で、
クローゼットを開けてはその日つけてゆくネクタイを吟味する場面を
覚えているのは、予告編でその場面が何度も流れていたから。


映画ばかり見ていたあの頃、毎週、週末になると映画を見に行っていた。
映画館では予告編をやっていて、「オー!」の予告編も何度も見た。
それで見たくなったのだと思う。



ジャン・ポール・ベルモンドの名前は「オー!」で知ったのだったかな…、
いや、映画雑誌ですでに知っていたかもしれない。

アラン・ドロンのような二枚目ではなく、
鼻が大きく、愛嬌のある顔だった。

けれどもベルモンドもすごく人気があり、沢山の映画に主演し、
フランス俳優の中でアラン・ドロンと人気を二分していた。


享年88歳というからもう活動はしていなかっただろうけれども、
人気絶頂だったあの頃を思い出し、ただただなつかしい。




大物映画監督に起用され出世していったアラン・ドロンとは違い、
ベルモンドはヌーヴェル・ヴァーグの旗手だった
ジャン・リュック・ゴダールの映画の主演で一躍有名になった。

「勝手にしやがれ」はテレビで見たのだと思う。

当時はあのような映画もテレビで放映されていたのだ。
良い時代だった。



同じくゴダールの「気狂いピエロ」はだいぶ後になってから
大学の学生会館で見た。


アンナ・カリーナがいきなりミュージカルみたいに歌い出したり、
スクリーンいっぱいに文字が映し出され、
日記を書き綴る手と文字をアップで捉えたり、刺激的な映像の映画だった。



ヌーヴェル・ヴァーグから有名になったベルモンドは
すぐに娯楽映画に進出し、そこでも成功してスターになった。

俳優としては甘ったるい二枚目のアラン・ドロンより、
愛嬌のあるベルモンドの方を遥かに好きだった。




ベルモンドといえば、あの頃をひたすらなつかしく思い出す。


フランス映画は大好きで、片っ端から見まくっていた。
もちろんアメリカ映画も沢山上映されていたが、
当時はニューシネマ全盛で暗いアメリカ映画が多く、
ヨーロッパ映画の方が好きだった。



今では考えられないが、ヨーロッパ映画はあの頃、沢山輸入されていて、
どの映画館でも上映していた。

入場料は安く、学生割引でさらに安くなり、
ロードショーでも300円くらいで見られた。

だから週末になると映画館に入り浸っていた。
映画館の中が、私の青春だったと思う。
青春時代に映画は切り離せない。

勉強そっちのけで映画ばかり見ていた。
両親には済まないことをしていたと今、思う。

あの頃通っていた京都の映画館は、今はすべてなくなってしまった・・・





そんなあの頃の思い出の中に俳優たち、映画監督たちがいる。
ジャン・ポール・ベルモンドもその思い出深い俳優の一人、である。


また一人、青春の思い出が消えてゆくのは寂しい。
安らかに・・・





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