まだ足が治り切っていないので、美術館などへは行けなくて
家でくすぶっている。
テレビを見て我慢してる。
だいぶ前にNHK総合で放送された「歴史探偵」で
聖徳太子の特集があった。
この番組「歴史探偵」は好きで、時々録画している。
今回も録画しておいて見たが、なかなか感想を書く機会がなく、
今になった。
スーパーヒーローとしての聖徳太子ということだったから、
山岸涼子の「日出処天子」を取り上げるのかと思っていたら、
全然なかった笑
(「日出処天子」は始めの方しか読んでないが
厩戸皇子以外の脇役の描き方が雑だったような覚えが…)
「日出処天子」は梅原猛の「隠された十字架」に
影響を受けて描いたと本人が言っていたから、
「隠された十字架」の怨霊説も登場するかと思っていたから、
ちょっと肩透かしだった。
番組は「聖徳太子 なぜ愛される?」と題して、
3つのテーマで展開していた。
1 文明開化の立役者
2 世界最古の木造建築
3 スーパーヒーロー伝説
聖徳太子は大陸の文明を取り入れようと
仏教の普及に力を入れた。
仏教を中心とした国造りを進めた。
仏教は当時の日本において、宗教というだけでなく、
それに付随する経典、
文字や建築、彫刻技術などの芸術をも含む総合文化でもあった。
仏教を取り入れることで、文化を発展させ、
大陸に日本(倭の国)が優れた国であることをアピールする
狙いもあった。
それが日本の文明開化を促すことになったというのだ。
遣隋使を派遣し、有名な国書を渡す。
「日出処の天子、書を日 没する処の天子に致す」・・・。
この書の内容が、大陸(隋)の皇帝とを対等として書いている、
と大論争になったことはスルーで…。
とにかくまあ、歴史バラエティ?なので、深いことまでは追求せず、
歴史の流れを追うという形なのだろうとは思った。
聖徳太子の尽力のおかげで大国・隋と国交が成立し、
大陸文化が日本の国に入って来た。
これが当時の文明開化だったと結論付けていた。
2番目のテーマ「世界最古の木造建築」では法隆寺を取り上げる。
当時、1300年前くらいに
あのような木造建築が日本で建てられたことは驚異である。
そして現存していることも驚くべきことだ。
もちろん、大陸からの技術を学んで、用いたことは当然だろう。
大陸の技術者を招いたのだろう。
番組では法隆寺の紹介の冒頭で、
初期の法隆寺は一度火事で焼失し、
現在のものは8世紀までに再建されたものだと、あっさり説明していた。
法隆寺再建説がかつてガンガンと、喧々諤々と論争されたことは、
ここでもスルー💦。
これが番組の限界かなあ?と思った。
法隆寺が今も再建当時のままの姿を保っているのは、
それを維持して来た、
それぞれの時代の宮大工の努力があったと思う。
宮大工の西岡常一棟梁の本によると、
法隆寺には専門の宮大工がいつの時代にもいて、
法隆寺の近くに住み、
解体修理のための技術を代々受け継いでいったという。
解体修理は何百年に一度という長いスパンで行われる。
その間も宮大工は法隆寺のそばに住み、
建築技術を次の代に伝えてゆく。
自分の代には解体修理は行われず、
何もしないまま死んでゆくという人もいる。
それでも彼らは黙々と法隆寺のために、
次の世代につなぐため、技術を伝えるためだけに
自分の建築技術を保持する。
そしていざその時が来たら先祖代々
秘かに受け継いできた技術を法隆寺修理のために活かす。
そうした宮大工の存在によって法隆寺は保たれて来たと思う。
「歴史探偵」では五重塔の構造を説明していたが…。
そして3番目の聖徳太子「スーパーヒーロー伝説」では、
なんとお札になった回数が日本で一番多い、
という説明に脱力した…。
確かに聖徳太子といえばお札でおなじみだが…。
あと、聖徳太子信仰が盛んになったのは、
浄土真宗の宗祖・親鸞の影響があったとの指摘は確かにそうだった。
親鸞聖人は聖徳太子を篤く信仰していて、
それが真宗信徒にも伝わった。
親鸞が聖徳太子信仰を広めた一端を担ったのは間違いないと思う。
親鸞聖人の展覧会を見に行った時、
聖徳太子関連の展示の多さに納得したから。
そんなわけで今回の「歴史探偵」聖徳太子特集は、
何となく消化不良のままだったが、
五重塔の構造を(地震に強い・崩壊しない構造)
模型で詳しく検証していたのは、
五重塔の建築様式を知るためにも良かったのではないかと思った。
「歴史探偵」は以前の「歴史秘話ヒストリア」から
受け継いだ番組だと思うが、
肩肘張らないで日本の歴史を分かりやすく紐解く番組なので
続いてほしいと思う。
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近畿地方は台風が直撃(>_<)
法隆寺は拝観停止だそうだ。
そう、文化財は守らないと。
火曜日はスーパーのポイント5倍デーだが、
バナナも安売りの日だが、行けないなら悲しい(T_T)
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