去年の展覧会だから、もう7か月も前のことになる(>_<)が、
(毎度おそすぎ)
京都の伝統工芸士による、内輪の発表会のような、
この展覧会は、大変京都らしいので、
絶対に記録に残しておこうと思い、
少しだけ書いておきます、、
毎年やっているので、必ずしも去年でも今年でなくても、
いつでもいいのですが。
2018年10月24日~28日 ・京都文化博物館
無料
現在京都で仕事をしている伝統工芸士(京の名工)の作品が生々しく展示。
京都文化博物館で毎年無料で開催展示されている、
「京の名工」という肩書を持った京都の伝統工芸職人の、
年に一回の知られざる発表会。
文化博物館の4階だったかな?
そこで毎年ひっそりと開かれている。
客といえば、職人たちの家族や、関係者くらいだが、
毎年行っては、感激して帰って来る。
現在、京都で活動している伝統工芸士たちの、
技の粋が集められ、技術の高さや巧みさに驚かされる。
京の職人のすごみを、肌で感じる展覧会だ。
伝統工芸士とは、いわば政府から認められた称号で、
仲間の推薦を経て、ちょっとした試験を受ければもらえる。
「京の名工」という名も称号で、伝統工芸士認定された者の中から、
「京都府伝統産業優秀技術者」(これが正式名称)として選ばれる。
(はず…違っていたらごめんね)
政府が選ぶ「現代の名工」の京都版と言っていいだろう。
一年に一度の発表会のようなものだから、
仕事に使う(売るもの)ではなく、
自分の創作意欲で、自分たちの持っている技術を使い、
自由な発想で、アレンジされた作品が並ぶ。
いちばん多いのは、やはり染織(着物)で、
それは伝統に則ったものだけれど、
絵柄や図案が斬新なものが多い。
また、
京友禅で帯を制作したり(!)、
ひな人形の技術を用いて、平安時代の貴族女性(紫式部?)の
和歌を作っているさまを再現したり、
仏具師が彫刻技術を用いて、驚くほど繊細な彫刻作品を作っていたり、
時には仏像を制作していたり、
伝統工芸士たちが、この発表会のために、
攻めに攻めた作品を出して来ていて、びっくりする。
とても書ききれない、素晴らしい工芸士たちの作品が展示されている。
とくにいつも感心するのは、
「染色補正師」という仕事。
着物にしみがついた時、染み抜きをする加工職人。
その技術を生かして、
染み抜きの技術で、一つの絵画?作品を作っている。
(説明がむつかしい(>_<))
(色を消してゆく)しみ抜きの技術で、
それを逆転させて、見た目は普通の絵に見えるものを作っているのだ。
写真を撮りたかったが、技術が盗まれるのを防ぐため、
とか言う理由で、作品の写真撮影は禁止されていた。
素晴らしいものばかりだったので、残念だ。
(以前は関係者たちが写真を撮っていたりして、
許可されていたように思うのだが)
見に来ている人は、(制作者の)関係者くらいだが、
京都の現在の匠の技の粋を多くの人に知ってもらえないのが
残念でならない。
名前と職業だけでも上げておく
綜絖(そうこう)という、むつかしい名称が出て来るが、
機械で一種の織物を織る
人形師など
(着付師や頭師などに分かれる)
補正師(型紙彫刻なんてのもある)
仏壇仏具師など
そういえば派手な数珠があったなあ
ちなみに、最後の日の作品の撤収はゆるゆるで(笑)、
作品の作者本人が、期限の4時前になると、
おもむろに風呂敷を出して(笑)、
自分の作品を仕舞いだす。
まだ、一般客がいても(少ないが)、お構いなしに、
作業着姿の伝工士がそれぞれ自分自身のものを
持って帰るらしい。
(非売品なので、自分で保管するのだろう)
そして、風呂敷包みの作品を持って、
一般客と同じエレベーターに乗る(笑)。
初めてそれを見た時は、あまりにもゆるくて、
吃驚仰天した。
京都っていいなぁ…
(分かるかな…分かんないだろうな…古い)
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ウチにあった工芸品
これは飾り扇ではない。
男物の扇子だ。
山(折り目)が60間(60個)ある。
普通の扇子は34間(多分)くらいだから、いかに山が多いかが分かる。
60間(けん)くらいの山を作ろうと思うと、
山をものすごく細くしなければならず、
その上沢山必要だから、どうしても骨の部分が長くなる。
そして開くとほとんど半円の状態になる。
誰にでも出来る技術ではない。
だから制作者(父だけど笑)も3本くらいしか作れなかったと思う。
扇子は平安時代に京都で始まった。
その時はひな人形みたいな骨だけで出来たもの。
白檀の扇子に今日でも受け継がれている。
俵屋宗達も扇子屋の息子として知られている。
室町に入ると一般的な工芸として、盛んになったのだ。
制作過程は極秘にされていたが、
(中国から制作方法を教えて欲しいと要請があったが、
組合が断っていた)
が、中国から粗悪で安価な商品が開発されると、一気に衰退した。
残念なことである。
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