goo何気無い日々が心地よい安寧

何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

🚶…右岸…宇治橋…左岸…隠元橋…右岸…Alp🍱…> 240130

2024-01-30 20:34:00 | 🚶 歩く
🚶…右岸堤防道…宇治橋…左岸河川敷…隠元橋…右岸堤防道…Alp📚👀🍱…右岸堤防道…>
🚶11410歩3kg

🌤️隠元橋14℃:風穏やか:散歩日和で汗ばむ陽気に、🧢🧤不要🧥前開き,
ぐるっと川巡り🔁 コセンダングサはやっぱり散策散歩の障害…危険な棘付種
 🛶が宇治川下る👀

Alp:📚予約,🍱今日明日分。リモコン購入。




左岸より

🛶発見




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約160体の円空仏が大阪に大集合『円空―旅して,彫って,祈って―』 2024/01

2024-01-30 03:37:12 | 〽️ 行事・新案内等 控え

諏訪部順一、「両面宿儺坐像」ほか、約160体の円空仏が大阪に大集合する『円空―旅して、彫って、祈って―』音声ガイドに決定
 Spice  より 240130


 あべのハルカス美術館開館10周年記念『円空 ―旅して、彫って、祈って―』

 2月2日(金)〜4月7日(日)の期間、
大阪・あべのハルカス美術館にて開催されるあべのハルカス美術館開館10周年記念『円空 ―旅して、彫って、祈って―』の見どころが公開され、音声ガイドのナビゲーターを諏訪部順一が務めると発表された。

 生涯に12万体の仏像を彫ると誓ったといわれる江戸時代の僧.円空(えんくう,1632~95)。
 江戸時代前期に美濃国(現在の岐阜県)に生まれ、幼いころに出家したのち修験僧として日本各地の霊場を旅し、神仏を彫り、祈りを捧げた。現存する円空仏は5,000体を超える。

 関西で20年ぶりの大規模な円空展として、同展には約160体の円空仏が大集合。
 木端仏(木の破片を削って作った仏像)のような小さな彫刻から2mを超える大作まで大小様々な作品が展示される。
 彫刻のみならず「円空さん」の生涯を伝える絵画や文書、書籍も一挙に紹介し、円空の足跡を全5章でたどる。展示構成は下記の通り。

●第1章 旅の始まり
 壬申年(寛永9年(1632))美濃国で生まれた円空。寛政2年(1790)に出版され、約100人の有名無名の江戸時代の奇特な人物の逸話を伝えていた『近世畸人伝(きんせいきじんでん)』には、幼いころに出家し、23歳の時、寺を離れ富士山や白山に籠ったと記されている。
 しかし、円空の同時代資料には、そのことを明らかにするものは残っていない。今日伝わる円空のもっとも古い作品は寛文3年(1663)、数え年32歳のときに彫ったものとされている。
 同章では円空が神仏を彫り始めたごく初期に岐阜や三重でじっくり丁寧に作ったと思われる作品のほか、旅先である北海道での事績を伝える文献資料、円空の肖像画などを展示し、円空の人となりや初期の造仏活動を紹介する。

●第2章 修行の旅
「護法神像(荒神像)」 奈良県・栃尾観音堂

 寛文11年(1671)、40歳の円空は奈良の法隆寺において法相宗の法系に連なる僧であると認められた。これにより釈迦からインドの無著(むじゃく)・世親(せしん)や中国の玄奘(げんじょう),奈良時代の名僧・行基(ぎょうき)らの法系に連なる僧となった。
 さらに奈良の吉野大峰山・笙の窟(しょうのいわや)で越冬参籠(えっとうさんろう)も修め、修験の行者としての修行を積み重ねていく。その間に円空の彫刻の作風も、初期の表面がすべすべとした丁寧な作風から、よりごつごつとした大胆な作風へと変化する。
 同章では法隆寺の大日如来坐像、愛知県・荒子観音寺の諸像など、この時期の作風の変化を辿ることができる作品とともに、円空が修理し、見返し絵を描いた大般若経などを紹介する。

●第3章 神の声を聴きながら
不動明王及び二童子立像 栃木県・清瀧寺
 延宝7年(1679)、48歳の円空は「円空の彫る像は仏そのものである」という白山神の託宣を聴く。これ受け円空の造仏活動はますます盛んになっていった。
 また、この年には滋賀県・園城寺において、園城寺を本山とする天台宗寺門派の密教の法を継ぐ僧であることを認められる。これにより毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)から印度の竜樹(りゅうじゅ)、中国の天台大師、平安初期の智証大師(円珍)らの法系にも連なることになった。
 その後円空は、関東の修験の寺院や霊場を巡って修行の旅を続けながら作品を残していく。同章では園城寺の善女龍王立像や埼玉、栃木に残るものも含め、力のみなぎった50歳前後の円空の作品を紹介する。

●第4章 祈りの森
「金剛力士(仁王)立像(吽形)」 岐阜県・千光寺 画像提供:東京国立博物館 Image:TNM Image Archives
 前述の『近世畸人伝』には、円空と交友のあった飛騨の千光寺の住職・舜乗(しゅんじょう)の人となりも記されている。
 人を疑うことを知らないと伝えられた舜乗と意気投合し、円空は貞享2年(1685)前後、しばし緑豊かな森に抱かれた千光寺に滞在し、彫刻に没頭したものと思われる。円空は、近代になると美術の歴史の中ではほとんど忘れられてしまっていたが、再び注目され、現在の評価に至るのは、彫刻家・橋本平八(1897-1935)が昭和6年(1931)に千光寺で円空仏を発見したことに端を発する。
 同章では「両面宿儺(りょうめんすくな)坐像」や立木仏(地面に生えたままの立ち枯れた木を彫って作られた仏像)として彫られたと伝わる「金剛力士(仁王)立像」をはじめ、千光寺に伝わる円空仏の数々を紹介する。

●第5章 旅の終わり
「護法神立像(制吒迦童子立像)」・「善財童子立像(矜羯羅童子立像)」 岐阜県・神明神社(関市円空館寄託)

 千光寺に滞在した前後から晩年の10年間、円空は飛騨や美濃を中心に、伊吹山、日光、木曽などを旅し、神仏を彫り、祈りを続けた。
 元禄2年(1689)には、園城寺から、円空が再興した弥勒寺が天台宗寺門派の末寺に加わることを許された。翌年には岐阜県・桂峯寺の今上皇帝立像の背面に「當国万仏 十マ仏作也」と墨書銘を記した。
 この銘文の意味するところについては意見が分かれるが、円空が10万体を彫り上げたという解釈もある。その後も円空は神仏を彫り続けるが、元禄5年(1692)、岐阜県・高賀神社での造仏以降は確かな作品は見られなくなる。
 元禄8年(1695)、64歳の円空は弥勒寺を弟子に譲り、弥勒寺の傍らを流れる長良川の岸辺で亡くなったと伝えられる。同章では、晩年の約10年間に作られたと考えられる飛騨、美濃地方に残る多様な円空仏を紹介する。


「両面宿儺坐像」 岐阜県・千光寺 画像提供:東京国立博物館 Image:TNM Image Archives

 上記5章で構成される同展は、あべのハルカス美術館1会場のみで開催。
 音声ガイドは、『呪術廻戦』両面宿儺(りょうめんすくな)役や『テニスの王子様』跡部景吾役などで知られる、声優、ナレーター、ラジオパーソナリティの諏訪部順一が務める。収録後のコメントも到着した。

 真実はさておき、生涯において約12万体の仏像を彫ったと言われている円空。その作風は、後期になればなるほどミニマルです。 元々の木の形を活かし、多くない手数で彫り上げられた仏像の数々は、その素朴な佇まいとは裏腹にとても雄弁。
 そこに込められた円空の思いや願いが時を越えて伝わってくるようです。
 個人的にはやはり、彼の代表作のひとつでもある「両面宿儺坐像」が気になりますね。そんな貴重な品々を、よりディープにご鑑賞いただくための音声ガイド。
 今回、私が担当しております。ぜひともご活用いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

 諏訪部注目の「両面宿儺坐像」が表紙両面にあしらわれた公式図録のほか、展覧会オリジナルグッズも多数用意。詳しくは美術館公式HPをチェックしよう。

チケットはイープラスほか、プレイガイドにて発売中。
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能登でも同じことが繰り返された…「東日本大震災」から10年以上たってなお変わらない「災害時の大問題」 2024/01

2024-01-30 03:25:26 | 気になる モノ・コト

能登でも同じことが繰り返された…「東日本大震災」から10年以上たってなお変わらない「災害時の大問題」
 現代ビジネス より 240130  阿部 恭子


⚫︎旅館、ホテルを避難所に
 石川県で最大震度7を観測した能登半島地震。
避難所の報道を目にし、2011年3月11日に発生した東日本大震災で被災した立場として、あの経験が全く活かされていない状況に愕然とした。
 体育館にシートを引いただけのような場所では、朝晩の寒さ対策は不十分であろう。
トイレが使用できないなど、衛生環境が劣悪な地域もあるという。
 東日本大震災では避難所での性加害も問題となったが、仕切りさえなく、被災者のプライバシーに全く配慮されない環境では何が起きてもおかしくない。

 地震大国日本で生きる私たちは、いつどこで被災者になってもおかしくない。
それにもかかわらず、同じことが繰り返されているのはなぜなのか。

 仙台弁護士会は、1月5日に「能登半島地震に関する会長談話」を発表し、避難所について、東日本大震災の経験から「被災した県や自治体には、被災者の命を守るため、余震が落ち着き、安全に生活できる環境が整うまでの期間、早急に避難所の環境整備を行うとともに(令和6年1月1日付け内閣府事務連絡「避難所の確保及び生活環境の整備等について」参照)、広域避難やホテル、旅館等の宿泊施設を活用した被災者支援を実施することを求めます。」と提言している。

 2016年4月14日の熊本地震において、避難所運営に関わった経験を持つ熊本大学法学部の岡田行雄教授は、
「今、ドイツでは水害で凄まじい被害が出ています。また、イタリアで地震の被害が起きたこともあります。しかし、どちらにも、体育館に日本のようにプライバシーがない状態で避難させることはありません。仮にホールなどを避難所として利用する場合も、仕切りなどで個室を作り、そこで生活できるようにするのがヨーロッパの避難所なのです」と日本の避難所の在り方に苦言を呈する。

 日本の場合、とりあえず安全な場所に「収容する」だけで、被災者が一定期間、生活するという視点が欠けている。

⚫︎復興業務を担う人々に無理をさせない
 なかなか焦点が当てられることはないが、お正月から復旧作業に駆り出されている人々の存在を忘れてはならない。
 復興には時間を要する。長期的な視点で復興を考えるにあたって、復旧に当たる人々の労働環境が守られなければならず、決して無理をさせてはならない。

 大きく取り上げられることはなかったが、阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震いずれの被災地でも、復興業務を担当する行政職員が過労やストレスにより休退職が増え、自殺者も出ていると報道されている。

 経済状況が良くない中での「公務員バッシング」と相まって、反論しにくい立場にある行政職員に対し、過剰なクレームが集中しやすい。
 特に被災者の相談窓口を担当している職員から、不自由な生活を強いられている被災者から各種手続きが進まない苛立ちをぶつけられ、苦しい思いをしたという訴えが数多く報告されていた。
 ところが行政職員もまた,家族や家を失った「隠れた被災者」であることも多いのである。

 こうした背景には、職員の人員不足が大きく影響している。平時の業務であれば耐えうる問題も、多忙かつ、ひとりで対応しなければならない状況になればストレスが急増するのも無理はない。災害対応業務の担い手の心理的負担については、「心のケア」に丸投げすることなく、人員を増やし、余裕を持って業務を行うことができる体制が整備されるべきである。

 突然発生する災害支援にあたって,法整備が追いつかず,行政で手が回らないところを支援する民間ボランティアの存在は不可欠であり,痒い所に手が届く支援が可能な場合も多い。
 しかし、国や自治体は、民間ボランティアに依存することなく、本来、行政が行うべき支援なのか否かについて、復旧が進んだ時点で検証されなければならないであろう。

⚫︎「耐える被災者」を美化すべきでない
 正月を過ぎると、3月11日に向け、「3.11を忘れない」というスローガンのもとに被災地取材が始まる。
 災害は日々、各地で発生しているにも関わらず、記念日を取り上げるだけのわざとらしい報道に毎年、うんざりしている。
 忘れない忘れないと繰り返されているわりに、東日本大震災の教訓は今回の震災に十分活かされているとは言い難い。

 震災を乗り越え夢を叶えた健気な被災者たちの美談が伝えられる一方、権利を主張する被災者はバッシングされる。

 しかし、地震大国で暮らす我々にとって「被災者」とは決して他人事ではない。
「耐える被災者」を美化してはならない。
被災者に対する国の対応は十分なのだろうか、メディアは同情を煽ることより、本質的な問題に迫る姿勢を見せて欲しい。
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全国巡回「金曜ロードショーとジブリ展」がついに京都へ、物語に飛び込める空間も 24/04/12~~

2024-01-30 03:14:00 | 〽️ 行事・新案内等 控え

全国巡回「金曜ロードショーとジブリ展」がついに京都へ、物語に飛び込める空間も
 デイリーニュースより 250130  


『もののけ姫』のキャッチコピー「生きろ。」 © Studio Ghibli ※

『風の谷のナウシカ』『千と千尋の神隠し』・・・スタジオジブリの名作が楽しめる展示会『金曜ロードショーとジブリ展』が
 4月12日より、「京都市京セラ美術館」(京都市左京区)でおこなわれる。

「スタジオジブリ」が設立された1985年にスタートした日本テレビ系列の「金曜ロードショー」。翌1986年の『風の谷のナウシカ』放映以降、同スタジオの作品が多数オンエアされてきた。
同展では、そんな縁のある金曜ロードショーの歩みとともに、スタジオジブリの魅力を改めて紹介する。

 ジブリ作品のシーンをコマ割りした「絵コンテ」の一部が展示されたり、作品の生まれる過程を間近で見られるほか、自らが主人公になれるジブリ映画ポスターを再現したフォトブースも並ぶなど、ファン必見の内容となっている。

 また、金曜ロードショーとスタジオジブリの歴史における原点となった作品『風の谷のナウシカ』の「腐海」の空間が出現。王
 蟲(オーム)や大王ヤンマなどの造形物も現れ、圧倒的な世界観を体感することができる。

▶︎ 期間は4月12日から6月29日まで、
「京都市京セラ美術館」本館北回廊2階にて開催。
   チケットは大人1800円ほか(日時指定予約制)。



(Lmaga.jp)
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冬が寒い先進国で「アルミサッシ」を使う国は日本だけ…国際基準以下の「寒い家」を許してきた住宅政策の大問題

2024-01-30 01:28:00 | ¿ はて?さて?びっくり!

冬が寒い先進国で「アルミサッシ」を使う国は日本だけ…国際基準以下の「寒い家」を許してきた住宅政策の大問題
  プレジデントOnline より 240130  高橋 真樹


 日本の住宅は先進各国と比べて断熱性能が極めて低い。ノンフィクションライターの高橋真樹さんは「たとえば冬が寒い先進国でアルミサッシが主流なのは日本だけ。日本の建築基準は断熱性能が低く、国際基準を大きく下回っている。こうした寒い家は、光熱費を高め、健康被害ももたらしている」という――。(第1回)

冬が寒い先進国で「アルミサッシ」を使う国は日本だけ…国際基準以下の「寒い家」を許してきた住宅政策の大問題 寒い地域に住む外国人も「東京のほうが寒い」とつぶやく

⚫︎住宅の断熱性能が悪いとなにが起きるのか
 日本の住宅の断熱性能は、何が問題なのでしょうか。それによって、どのような損失が生まれているのでしょうか。本稿では、主に健康と経済を中心に考えます。まず、バケツに上から水が注がれている図をイメージしてください。バケツには穴がたくさん空いていて、下から水が漏れ出しています。バケツを水でいっぱいにするためには、A「もっと水を注ぐ」、B「穴をふさぐ」のどちらを選ぶのが良いでしょうか?

 正解はもちろん、B「穴をふさぐ」です。子どもにもわかる問題ですが、残念ながら日本社会は、この問いに対してずっとA「もっと水を注ぐ」という解答を選び続けてきました。

 このクイズは、住宅とエネルギーとの関係を示しています。日本の一般的な住宅は、穴だらけのバケツのようにダダ漏れの状態です。どんなにエネルギー(=水)を注ぎ込んでも、穴から漏れて快適にはなりません。合理的に考えれば、住宅の性能を上げる(=穴をふさぐ)必要があるのですが、エネルギーのほうにばかり関心が向けられてきました。

 日本のエアコンのエネルギー効率(注ぐ水をつくるための技術)は、世界でもトップレベルです。しかし、建物の断熱性能(バケツの穴)はそのままなので、光熱費ばかりかかって快適にはなりません。日本の住宅では、必要な部屋だけを冷暖房することが一般的です。空調している部屋としていない部屋との温度差が大きく、健康被害が起きています。

 さらに経済面でも、バケツの穴から大金が捨てられています。海外から数十兆円かけて輸入した化石燃料を燃やし、そこでつくられた貴重なエネルギーが、住宅の隙間から抜け出しているのです。住宅の断熱性能が悪いことで、私たちは健康、経済、エネルギーなどの各分野で、大きな損失を被ってきたことになります。

⚫︎日本は「がまんの省エネ」の国
 一般の住まい手も、バケツの穴(=低い断熱性能)をふさぐより、注ぐ水(=エネルギー)を減らすことを意識しがちです。省エネや節電のための行動について、数々のアンケートが行われています。

 ほとんどの調査では、「こまめに家電のスイッチを切る」「薄着、厚着でしのぐ」「冷暖房の設定温度を控えめにする」といった回答が上位に挙がります。しかし、このような努力を伴う「がまんの省エネ」を続けるのは、簡単ではありません。しかも、努力の割に効果は限定的です。

 一般の人たちの意識が「がまんの省エネ」に向かうのは、仕方のない面もあります。長年にわたって、行政が推奨してきたからです。全国の自治体では、省エネや脱炭素の取り組みとして、夏はノーネクタイやエアコン28℃設定が、冬はタートルネックやエアコン20℃設定が推奨されています。

 環境省が冬の省エネ対策として推奨する「ウォームシェア」では、イメージキャラクターが「(家の暖房を止めて)旅行や温泉、銭湯に行くのだって、ウォームシェア」と呼びかけます。また、「みんなで鍋を食べて暖まろう」と、全国の鍋レシピが紹介されています。鍋料理で暖まるのは、一時的なものです。旅行に行けば、家庭で省エネした分など比較にならないほどお金とエネルギーがかかります。いずれも、毎日実践する省エネの方法としては、適切とは言えません。

 こうした例は、日本が「がまんの省エネ」の国であることを示しています。

⚫︎無断熱の住宅が3割を占めている
 私たちは、省エネについての常識を、根本から変える必要がありそうです。

 過度な「がまんの省エネ」は、健康に悪影響をもたらしています。現在、光熱費の高騰などを受けて、暑さ寒さをがまんして冷暖房を控える人(控えざるをえない人)が増えています。それにより体調を崩したり救急搬送されたりする高齢者の方も増えています。

 国際的な基準では、暑さ寒さをがまんして消費エネルギーを減らすことを「省エネ」とは呼びません。そんな苦労をせずとも、より効果的に省エネをする方法があります。それが、バケツに空いた穴をふさぐこと。つまり、住宅の断熱気密性能を高めることです。

 日本の住宅の断熱性能は、どのようなものなのでしょうか。図表1は、2019年度時点の既存住宅の断熱性能を表したグラフです。

 既存住宅(5000万戸)の断熱性能の割合(2019年度)(出所=『 「断熱」が日本を救う 健康、経済、省エネの切り札』)

 まず、まったく断熱されていない無断熱の住宅が30%ほどあります。雨風をしのげる程度で、温湿度は外気とあまり変わらないような住宅です。次に、断熱材が少しだけ使われた30年〜40年以上前の基準の「昭和55年基準」「平成4年基準」という住宅が、合わせて60%近くあります。無断熱の住宅と合わせると、日本の約9割の既存住宅がまともに断熱されていないことがわかります。

⚫︎日本の「最高等級」は世界的には低レベル
 最後に、日本の23年現在の省エネ基準に適合している住宅が13%です。
この省エネ基準は「断熱等級4」と呼ばれるグレードで、グラフの中ではもっともよく断熱されています。22年4月までの時点では、断熱等級は低い順から1から4まであり、4が最高等級に位置づけられていました。
 そのため、断熱等級4の住宅を販売していた工務店やハウスメーカーの中には、「国が定めた最高等級の性能です」と営業する会社もありました。「最高等級」というとすごそうですが、国際的な基準で見ると、そのレベルはまったくすごくありません。

 図表2では、日本と他の先進各国との断熱基準の差が示されています。横軸は外気温の寒さの度合い、縦軸は断熱のレベルの度合いです。断熱性能を表す数値をUA値(外皮平均熱貫流率)と言います。UA値は、小さいほど住宅の断熱性能が高くなります。

 住宅の断熱基準(UA値)の国際比較(出所=『 「断熱」が日本を救う 健康、経済、省エネの切り札』)

 なお日本の各地域は、国(国土交通省)により8つの気候区分に分けられています。例えば、寒い札幌(2地域)と、東京(6地域)とでは、同じ室温を保つために必要な断熱材の量は違います。そのため同じ基準(断熱等級4)であっても、暖かい地域と寒い地域とでは、求められる断熱のレベルが異なっているのです。重要なことは、北海道を除く日本のほとんどの地域の断熱基準は、他国と比較すると極めて性能が低いということです。

⚫︎外国人が「東京はとても寒い」と語るワケ
 さらに、他国との決定的な違いがあります。それは、国が断熱レベルを義務化しているかどうかです。

 日本の省エネ基準(断熱等級4)は努力目標にすぎないので、ほぼ無断熱の住宅であっても、自由に建てることが可能でした。一方、欧米や韓国などでは、住宅の断熱性能の最低基準を法律で定め、義務化しています。図表2で示された基準より断熱性能の低い住宅は、建てられません。つまり、この図に載っている国々では、日本でトップレベルの住宅(断熱等級4)は、違法建築となってしまいます。

 日本の住宅の性能が、国際社会とこれほど差があるという事実はショッキングかもしれません。しかし、この「断熱等級4」の基準がつくられたのは、いまから25年前の1999年のことです。それが四半世紀も据え置かれたことで、他国との差が開いてしまったのです。個人的な経験ですが、かつてドイツや北欧など、東京より寒い地域から来た友人たちが、東京のアパートで暮らして「東京はとても寒い」と言うのを聞き、不思議に思っていました。しかしこの事実を知り、納得できました。

⚫︎アルミサッシが主流なのは日本だけ
 2022年になって、この日本の断熱に関する制度がようやく見直されることになりました。

 まず、これまで「最高等級」だった断熱等級4の上に、断熱等級5から7までが新設されました(22年4月及び10月)。また断熱等級4が、25年からは新築住宅の最低基準として義務づけられることになりました。この2つの制度改正は、これまで大幅に遅れていた日本の住宅政策を前進させるものになります。

 日本の住宅の低い断熱性能を象徴しているのが、窓です。住宅の中でもっとも熱が出入りする窓やドアなどの開口部からは、夏は74%の熱が家に侵入し、冬は50%の熱が家から出て行きます(図表3。断熱等級4で、窓がアルミサッシ&ペアガラスの場合)。

 窓から出入りする熱の割合(出所=『 「断熱」が日本を救う 健康,経済,省エネの切り札』)

 特に数が多く面積も広い窓は、最重要ポイントです。「うちの窓はペアガラス(複層ガラス)だから大丈夫」と考えている人は要注意です。窓は、ガラスと窓枠(サッシ)の組み合わせでできています。日本ではおなじみのアルミサッシですが、実はこのアルミサッシが主に使われてきた国は、先進国で冬に寒くなる地域では日本だけなのです(図表4)。

新築住宅におけるサッシの素材の国際比較(出所=『 「断熱」が日本を救う 健康、経済、省エネの切り札』)

 なお、この図表4の日本のデータは2022年の新築に関してのものなので、既存住宅を含めた樹脂サッシ普及率は全国でこれより大幅に低いと推測されています。

⚫︎地震が発生した際の倒壊リスクも高まる
 他国では何が使われているのでしょうか。

 一般的には熱伝導率の低い樹脂製や木製のサッシが主流です。アルミは、樹脂製や木製に比べて1200倍もの熱伝導率があります。そのため、冬の寒さや夏の暑さを、直接、室内に通してしまいます。また、冬にはサッシが冷えやすいことで高確率で結露が起こり、カビが発生します。カビを餌とするダニも増殖します。それが、さまざまなアレルギー症状を引き起こすと考えられています。

 断熱性能の高い住宅に転居した人に、転居前後の体調変化を聞くアンケートでは、ほぼすべての人が、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、気管支喘息などが改善したと答えています(図表5/近畿大学・岩前篤教授の研究より)。しかも、断熱性能が高ければ高いほど、改善率が高まります。理由のひとつには、このカビやダニの問題があります。

 断熱グレードと健康改善率(出所=『 「断熱」が日本を救う 健康、経済、省エネの切り札』)

 結露が起きるのは、窓ガラスやサッシだけではありません。窓枠の端は、壁の中に取り付けられています。窓やサッシの表面の結露は拭き取ることができますが、壁の中にある窓枠が結露すると「内部結露」となり、拭き取ることができません。

 その状態が続くと、柱などが腐ったり、シロアリが増えたりといったことが起こります。そうなると、地震の際に住宅が倒壊するリスクも高まります。窓の性能の低さが、住宅の耐久性にダメージを与えるのです。

⚫︎先進各国では樹脂サッシがメイン
 日本では、窓が結露するのは当たり前と考えられ、ホームセンターなどでは結露対策グッズが大量に販売されています。しかし、住環境のルールが厳しいドイツでは、「人の健康を害する結露が起こるのは誤った設計」という共通認識があり、結露しないのが当たり前です。

 もし普通に使っていて結露したりカビが生えたりする窓を取り付けた住宅を販売したり貸し出したら、売ったり貸したりしている側が、裁判に訴えられて負ける可能性があります。それほど、住宅の結露やカビが重大な問題だと捉えられています。

 日本でも新築住宅に関しては、この数年で急速に樹脂サッシが普及してきました。2011年の時点では普及率が7%でしたが、22年には26%に増加しています(図表4)。それでもイギリス(76%)やドイツ(64%。ともに16年時点)はもちろん、韓国(80%。11年時点)にも後れを取っています。

 中国は30%(2000年時点)ですが、寒冷地ではほぼ普及していると考えられています。また、日本では樹脂サッシを除いた74%にアルミが使われていますが、他の国々(中国を除く)では樹脂以外では木製サッシが多くなっています。

 こうした国々では、住宅全体と同様、窓についても性能に関する最低基準が義務づけられています。窓の断熱性能は、熱の伝えやすさを表す「熱貫流率=U値(W/m2・K)」という数値で示され、値が小さいほど高性能になります。ドイツはU値1.3、イギリスは1.8、中国や韓国では、地域にもよりますが、2.5前後を最低基準としています。

⚫︎日本の断熱基準はドイツの3分の1以下
 しかし日本では、窓についても最低基準がありませんでした。

 先ほど紹介した8つの気候区分にもとづけば、東京、大阪、福岡など、日本の人口の半数以上が暮らす大都市圏を含むエリアは「6地域」となっています。その6地域で、最高等級だった省エネ基準(断熱等級4)をクリアするために必要な数値は、U値4.65です。これは、ペアガラスとアルミサッシの組み合わせで実現できる数値です。4.65となると、各国の最低基準を大きく上回り、ドイツやデンマークと比べると3倍以上も熱を通しやすく、この図にある国々では販売すらできません(図表6)。


⚫︎世界各国の窓、断熱性能の最低基準(U値)(出所=『 「断熱」が日本を救う 健康、経済、省エネの切り札』)
 なお、いまも既存住宅の多くで使われているガラス1枚とアルミサッシの組み合わせではさらに数字が大きくなり、U値6.5です。これより低いレベルの窓は、世界に存在しません。窓の性能の国際比較では、野球にたとえると、現状ではメジャーリーグとリトルリーグくらいレベルが違うことがわかります。

⚫︎家の断熱性能は窓が握っている
 ただし、住宅全体のレベルを上げるのと比べて、窓の性能を上げることはそれほど難しいことではありません。サッシをアルミから樹脂に変更すれば、性能は大幅に改善します。ペアガラス(Low-Eガラス)と樹脂サッシの組み合わせでは、U値は1.6から1.9(メーカーにより違いあり)となり、アルミサッシの2倍以上の性能にアップします。これなら、多くの国の最低基準にも適合もしくは近くなります。

 高橋真樹『「断熱」が日本を救う 健康、経済、省エネの切り札』(集英社新書)

 また、既存住宅を断熱改修する際も、窓の改修はもっとも簡単にできて、費用対効果に優れた方法です。日本の家を暖かくする第一のポイントは、まず窓にあると言えるのです。

 樹脂と聞くと、耐久性を心配する人もいます。プラスチックのバケツや洗濯バサミが、紫外線でボロボロになる様子を思い出す方もいるのではないでしょうか。しかし、樹脂にはさまざまな種類があります。洗濯バサミやバケツなどは、破損しやすい「ポリプロピレン」です。

 一方、樹脂窓に使われるのは「PVC(ポリ塩化ビニル)」で、自動車の部品や地中の下水管などに幅広く利用されています。欧州はもちろん、アジアの暑い地域などでも長年住宅に使用されてきたので、耐久性は証明済みです。

⚫︎国際基準に適合しない窓を選んではいけない
 ただ日本では、樹脂の耐久性のなさを根拠に、外側がアルミ、内側が樹脂でできた「アルミ樹脂複合サッシ」を推奨してきた窓メーカーもあります。実は現在の新築住宅で、アルミサッシに代わり、もっとも普及しているのはこの窓です。

 断熱性能は、オールアルミサッシとオール樹脂サッシの中間くらいで、あまり良いとは言えません。ところがそのメーカーの説明では、「樹脂とアルミの良いとこ取りをしたハイブリッド」と、優れた窓であるかのような表現をされてきました。

 しかし複合サッシは、アルミと樹脂の結合部分で結露が起こりやすいなど、断熱性能の数値以外にも課題が指摘されています。窓のサッシを選ぶ際には、国際基準に適合しないそのような製品を選ばないようにするのが得策です。


▶︎高橋 真樹(たかはし・まさき) ノンフィクションライター、放送大学非常勤講師
 1973年生まれ、東京都出身。国際NGO職員を経て独立。国内外をめぐり、環境、エネルギー、まちづくり、持続可能性などをテーマに執筆・講演 取材で出会ったエコハウスに暮らす、日本唯一の「断熱ジャーナリスト」でもある。著書に『 日本のSDGs それってほんとにサステナブル?』(大月書店)、『 こども気候変動アクション30』(かもがわ出版)、『 ぼくの村は壁で囲まれた パレスチナに生きる子どもたち』(現代書館)、『 「断熱」が日本を救う 健康、経済、省エネの切り札』(集英社新書)など、ほか多数。




💋地震 同様 行政の不作為 怠慢 
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