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脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

彼岸

2008-10-14 | 戯言あれこれ
人が逝ってしまう時というのは、本当に突然であっけないものだと思う。
本人も周りも覚悟して迎える事の出来る死の方が、とても少ないのでは
ないだろうか。
だからこそ命というのは尊いし、失くしてみて初めてわかるものも
沢山あるのだろうけれど。

最近友人の父上が亡くなった。
こういう時って何て言ったらいいのかうまい言葉など見当たらず、ただ
何か一言かけたいと思いすぐに短いメールを送った。
お父上の亡くなった事は友人のブログを見て知ったのだけれど、それを
読む前日の夢に友人が出てきて、人が亡くなるような事はなかったけれど
何だか支離滅裂な内容の夢で、友人が驚くような出来事があり「ショック
だ・・。」と呟いていたのが妙に印象に残っていた。
それで思わず友人のブログを覗いたところ、久しぶりに更新された記事は
その切ないお知らせだった。

普通に順番からいけば親は子供より先に亡くなるのが順当である。
でも子供の立場からして親が亡くなるって事は、普段こうして生きていて
実に現実味のないものであるように思う。
私の親は晩婚で子供が出来るのも遅かったので、もう後期高齢者である。
北京オリンピックを一緒に観ていた時、ロンドンの次は東京に来るかも・・
なんて話していたら、母親が「もうその時まできっと生きてないわよ~。」
とさらっと言った。
次の次のオリンピックなんてすぐそこにあるような気がしたけれど、でも
8年後となると両親はとっくに80を越えている。
東京にオリンピックが来たとしても一緒には見られないかと思うと、俄かに
死が現実として迫って感じられた。
確実に両親は老いていて、自然の摂理に従えば私より先に近い将来逝って
しまうのだ。
誰もがいつかは通る道だけれど、考えるだけで涙が出てしまった。

私は両親に迷惑をかけてばかりで何も恩返しが出来ていない。
親孝行、したい時に親は無し・・というけれど、せっかく健在のうちに
心から感謝する事が出来たのにまだまだ何もしてあげられてない。
お願いだから、もう少しだけ私がしっかりするまで生きていて欲しい。
何も出来ないまま逝ってしまわないで。

妹の七回忌の時、父が挨拶でこう言った。
「親として子供に先立たれるほど悲しい事はありません。それが一番の
親不孝です。」
私は死ぬまでにやらなければならないと決めている事が2つある。
その1つが親をきちんと見送る事。
時計の針が進むのを自分の老いと共に感じながら、親不孝娘に後少しだけ
チャンスを下さいと神様にお願いしてみる。





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2 コメント

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ありがとう、その節は。 (友人)
2008-10-15 15:05:53
自分のところのコメントにも書いたけれどさ、
いつかはと覚悟していても、
いくつになっていても、
さびしいものだね^_^

若くして亡くしてしまったような、悲しいつらさはないけれど、
ただポコッと、小さく深い穴が、さびしいなり。

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何も (J)
2008-10-15 21:53:51
気の利いた事の一つも言えず、ただ何か連絡したい・・とそう思ってメールしてしまいました。
勝手にブログに書いてしまってごめんなさいm(__)m

後に残る者はただただ寂しい限りですね。
その穴を埋めるのはこれまでの思い出と、今いる人と新たにまた作って行く想いの数々なのかもしれませんが。
いつか一杯やりながら、お父上の話を聞かせて下さい(^-^)
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