「1Q84 Book1・村上春樹著」を再読してわかったことがあります。多分世界は四つある。①私たちが過ごした1984年。これは青豆が1Q84に入る前の世界である。②1Q84(月が二つある世界)。③天吾がいる1984年。(さきがけやあけぼのが存在する世界)④空気さなぎの世界。四つの世界は独立して存在しているのではなくて、複雑な水路によってつながっている。リトル・ピープルがどの世界にもいるように。前にも書きましたが「1Q84book1」を読み返しながら、「アフターダーク」以降村上作品は少し変わったような気がします。地下鉄サリン事件にこちらがハラハラするほどコミットメント(責任をもって関わること)していた。近年の卵の比喩もその延長上にあると思います。テーマは「悪」とその多様性だと思います。そして、1Q84は確信だけが書いてあるように私は思うのです。イメージについても、流れるイメージではなく確信したイメージだけが書いてある。