戒名は要らない?

2010-03-22 | Weblog
今年のお彼岸は 寒冷前線の影響で強風、吹雪、それに黄砂までが降って来ると言う「春の嵐」の中での 寒いお墓参りでした。

いつもなら墓石を綺麗に洗い 周りを掃いて お花をあげて、ろうそく、線香、お酒、おだんご、お菓子、果物などを供えてお参りをするのですが 寒くて心の中は「早く終わしてくれぇ」と叫んでおりました。

次に位牌堂に行きました。
ここも寒いけど 一応屋内ですから風と雪から逃れることが出来ホッとしました。

私の家のお位牌は 奥から2番目で3段のうちの一番下です。
ですから お座りして拝むにはちょうど良い高さです。

私は 家族みんながお参り終わるまで よそさまのお位牌の戒名を見て回りました。
殆どが「○○院□□□□居士」 「○○院□□□□大姉」でした。
私の父も「永照院富岳□□居士」です。


そう言えば 一ヶ月ほど前に 島田裕巳の「葬式は、要らない」を読んだばかりでした。
日本の仏教式でのお葬式は 故人は僧侶から戒名を授かって その戒名によりお葬式を行うので 「戒名をは要らない」とは言えないらしい。
その戒名にもランクが有り10万円はざら 100万円を超えることもあると言う。
私の家のお寺の戒名料を聞いてみたら「20万、30万、50万円」だと教えてくれました。
お葬式で院号居士の高い戒名を貰えば それなりの立派なお葬式をしなければならないし その後のお寺の寄付金なども比例して高額になるらしい。

「戒名は あの世に行く時のパスポート」などと軽く考えていましたが 先代はお金持ちでも 孫はお金が無かったら負担が大変になって来るのは目にみえそうです。

日本にしかない「戒名」は本当に必要なんだろうか・・・・・
葬式費用平均231万円は世界一だそうです。

見栄なのか名誉なのか分かりませんが もし私が死んだら最低の戒名にして欲しいけど 両親や配偶者のお葬式なら最大のことはしてあげたいと思います。

母に 「娘はこのお墓には入れないのよ」と言われ ちょっと淋しい気持ちで帰って来ました。

江戸の浮世絵師、歌川豊春の一首
  <死んで行く地獄の沙汰はともかくも跡の始末は金次第かな>