衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

デザイン・カウンセリング・・・

2010-09-14 08:59:24 | 衣・考
校内では「DC]と言って、当たり前のことになっておりますが、

わが校オリジナル指導と誇っていることの1つに、デザイン・カウンセリングということがあります。

連日、ショー練習と準備の合間を縫って、次の衣服製作実習のための準備です。

授業開始前に、デザイン担当(製作指導をしない)の教師が、面談形式でコンセプト、テーマなどについて確認をします。

学生は、事前に発表されているコンセプトとアイテムにこたえて、

ビジュアルイメージ、デザイン画、素材サンプル、スタイリング案などを用意して見せます。

今年の全体コンセプトは「地球コンシャス~つながって始まる~」

2年生の次のアイテムは、「トレンチコート(裏付き)」


昨日のDCでは、「街から森へ」というビジュアルイメージがよくできたものだった!

街の自転車置き場(ロンドンの美しい自転車群)と、美しい森のコラージュ・・・・

「地球コンシャス」へ、スッとつながる イメージです。

デザイン画もよくできていて、作品が楽しみになります!

猛暑の影響・・・・

2010-09-13 08:45:37 | 衣・考
写真は、我が家の庭のナツハゼです。

付近には、雑木林の中に沢山自生していて、昔から住む人たちは、戦後にはそのまま子供のおやつっだった

と言います。

私が今の場所に住むようになって、30年近くなりますが、この木(灌木ですが)自体が年々減っています。

また、実が少なくなってきています。

今年は特に少ない・・・・・

と感じていましたら、

ドングリが、かなり少ないために、

クマが里に下りてきているのだと、新聞にありました。

・・・・・・・

ナツハゼはジャムにすると、素晴らしく美味しいのです!

紅葉もそれは美しいし・・・・・・

友人との会話・・・・

2010-09-11 12:14:24 | 衣・考
A・臓器移植には反対なのだけれど、性転換手術には応援したくなるのはどうしてだと思
  う?

B・・・・・うーnどうしてだろうねー・・・人権問題として捉えるからじゃない?

A・・・・・そうか?・・・そうかもしれない・・・・・・・・不妊治療も、賛成する気持
  ちにはなれない・・・・

  不妊治療も人権問題の時代もあったし、今もそういう状況の地域や家庭はあるのかもし
  れないけれど。

  「産まねば女ではない」みたいな。

B・・・そうねー・・・・でも、人間は「なんでもできる」と思ってしまっているところが
  怖い!

 ・・・・医者って、「できるからやろう!」と言う風に見えるよね。

・・・・・・・・・・・・

しばらくこんな話題で続きましたが・・・

30年ほど前に、槌田 劭(つちだ たかし)さんが、

    いくら農薬使用に反対してるからと言って、老夫婦2人だけで農業やってる所へ行
    って「農薬をつかわないように」など言わず、一緒にお茶を飲む・・・

という意味のことを言っていた。

ご本人がとても「農薬使用反対」に熱心であったので、心打たれる思いがした。

臓器移植反対などというと、必ずと言っていいほど、「今○○ちゃんが死んでしまう・・・」

という話になってしまう。

社会全体の話と、個別の話はもちろんつながるのだけれど・・・・・

きちんと社会としての議論をつくすべきでしょう。

衣服デザインの発想方法・・・・

2010-09-10 08:46:10 | 衣・考
アパレルデザインの授業において、ほぼ口癖のように話しているのは

「新しい衣服デザインとは、新素材によって生まれる」ということです。

「製造技術」はまた、その新素材を扱うために誕生するのだと。

三宅一生さんは、果敢に新素材、新科学技術に挑戦することで、常に新しい服を世界へ提案し、衣服の歴史を拓く仕事をしてきた人だと思う。


もうひとつ、そろそろまた「空間」から発想する服、

を考えてはどうだろうか。

ポストモダン以来、空間デザイン、建築デザインが大きく「進化?」をとげたのだから、

当然、「そこで着る衣服」は変化するはずです。

女の子、男の子にとって、衣服は趣味の延長線上にあって、「肌感覚」や「思い出」から発想される衣服は、

日常的にはとても大切だけれど、

学生としては、もっともっと広い視野で、

時代を切り拓いていくような仕事にも挑戦してほしいです。

それが若者のやるべきことではないでしょうか?


一躍「世界の妹島」となった建築家は、いつもギャルソンを着ていますねー・・・・???


成長・・・変身していく・・・・

2010-09-09 11:10:08 | 衣・考
モントリオール映画祭で、深津絵里さんが「女優賞」受賞とのこと。

とりたててこの人に関心があったことはないのですが、このニュースをたまたま見ていて、

「久しぶりに女優がいた!」と感じた。

それはなぜか?

舞台に立っている姿勢と表情が「女優」だと感じさせたのです。

(俳優に対して「女優」は差別語だという問題は、ここでは置いて。「女優賞」なので)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


就職活動中の学生や、ショー練習中に、「はっ!」とさせてくれる学生がたまにいる。

それとよく似ている。

突然「光を放つ!」と言う感じです。

人の成長というのは、知らないうちに、と言う感じもありますが、

ある日突然、ある出来事で、

ということが結構あるのでは?と思います。

誠実な毎日の生活があってのことではありますが・・・・・


期末「賞」!

2010-09-08 09:47:14 | 衣・考
1学期のしめくくりに、各学年、ささやかな「個人賞」を出している。

衣服製作実習に対して。

今学期1年生は、Lさん。ワンピース。

講評会で、でてきたとたんに「わーきれい!」という声があがった。帽子の美しさ!

中国出身のLさん。「エスニック&スポーツのスタイリングテーマに合わせて、少数民族の帽子を参考につくりました」とのこと。

全体の色つかい、ボリューム、素材の合わせ方、大変美しくまとまっていました。

国を離れた人は、必ず1度は「自国」を強く意識した作品づくりをするものです。それが表現の源、アイデンティティーであるわけですから。

衣デザインでは「たったひとりの中国出身者」であることが、大きな特徴になっています。

今後も更に魅力あるものをみせてください。

・・・・・・・・・・・・

2年生はスーツ;Fさん

落ち着いた安心感ある作品でした。観る者に不安感を抱かせない作品というのも魅力なのですねー。

最も評価できることは、コンセプト、テーマとの一貫性です。

Fさんは、「地球コンシャス」を、ずばり「大地、地層、グランドキャニオン」で表現しました。

だれがみてもわかりやすい。アメリカ原住民のエッセンスも。

しっかりできた作品でした。

・・・
3年生とファッションビジネス科は、1年間まとめての評価になりますので、今学期はなし。
・・・

さあ、来学期は!

「衣コレ2010」コンセプト・・・・

2010-09-07 08:54:00 | 衣・考
「衣コレ2010」のコンセプトについて;

まずは、今年度の衣服製作のコンセプトは

   「地球コンシャス~つながって始まる~」 です。

・・・・・「地球コンシャス」は、もう3年目?4年目かな?

      今「環境問題」しかないでしょ?と若者に問いかけたいからです。

      でも、毎年、「今一つ」の手ごたえで、もう1年、もう1年・・と続いてしま     
      いました。

      学生に対して「こう考えよ」は、できるだけ言わずに、この言葉から何を考え

     てくれるのかを待っています。(「発言に対して、そうじゃないでしょ」、は言ってますが・・)

     「つながって始まる」は、今年初、です。

                  「皆で一緒に!」です。

お知らせしております通り、今年はSOとのコラボです。

でも間に6分間だけ、「衣コレのコンセプトシーン」を挟みます。

それは・・・

・・・・・・・砂漠化した大地に、どこからか水が浸み出してくる・・・・・・・・

・・・・・・・じわじわと拡がる・・・・

・・・・・・・生物が・・・・生命が・・・・人も・・・・動物も・・・・

・・・・・・・自然と一体だったころの「衣服」はどんなものだったのだろう・・・・・

・・・・・・・そして・・・文明のきざし・・・・・

              というようなことを表現します。

(明日へ、つづく)
   


忙しさの中でこそ、なんでもできるのかもしれません!

2010-09-06 08:55:08 | 衣・考
この(土)、パターン検定試験2級の2次試験(実技試験)が、ありました。

学生中に受ける試験の中では最難関!といってもいいようなものです。

会場は東京で、早朝からの試験に間に合わせるために、金曜夕方から行ってホテル前泊。

そのためには、ショー準備の「自分担当」を準備完了!せねばなりません。

試験終了は13:00、せっかくの東京もほぼとんぼ帰りだったようです。

というのは、翌(日)8:00集合の、「衣コレ・合同(SOと)練習」だったのです。

練習は、松本市総合体育館ですから、作品から、スタイリンググッズ、大道具、小道具、音響機材他を持ち込まねばなりません。

まずは、その搬入機材等の点検、役割、順番、車手配、時間管理などの「搬入準備」そのものが、「大仕事」です。

一人の仕事とはまるでちがいます。大勢が一度にスムーズに、時間通りに動くためには綿密な準備が必要です。

遠くから電車通学の学生が多いですから、何線が何時着、何人でだれがどの車にのる、まで計画が必要です。

一人の遅刻者もなく、搬入無事予定時間内で完了!しました。

もちろん練習も、充実したものになりました。

で、「試験、どうだった?」ときくと、・・・・・

なかなか皆、いい顔!です。

結構、こういうときこそ、「全員合格!」でしょうと、今から結果が楽しみです。

充実の週末でしたね。満足感あるでしょう?

さあ、(月)の朝はどうかな?




「衣コレ」練習2回目!

2010-09-05 13:08:29 | 衣・考
本日、日曜日に、「衣コレ」練習、SOのモデルさんとの2回目でした!

終了後に、TV取材をうけて、「例年となにがちがいますか?」と聞かれた。

「???・・・Soアスリートモデルさんは、練習回数も少ないこともありますが、常に生の

魅力、パワーをぶつけてきてくれるので、毎日練習している学生たちの積み重ねた魅力が押

されぎみです。SOモデルと学生という対比ではなく・・・・・ひとりひとりが、もっと自分

の魅力、能力を自覚してほしいです。

顔も動きも 意識 です。意識 が魅力をつくります。・・・・・そのことを、例年以上に見せつけられています。」