くらのうえ市丸歯科ブログ

お口の健康を守りたい

ヨーロッパ研修に行ってきました。

2018年07月17日 | Weblog

6月20~23日に,オランダのアムステルダムで開催されたEuro Perio9に院長の市丸と2人で参加し、ポスターセッションにおいて、歯周・インプラント治療の症例報告について発表してきました。

Euro Perio9は、アメリカ歯周病学会と並び世界を牽引するヨーロッパ歯周病学会主催で4年に1度開催される、歯周病学の分野において最も権威のある学術大会の一つで、今回が第9回大会でした。世界中から歯周病専門医をはじめ、日頃、歯周病治療に力を注いでいる歯科医師や歯科衛生士が集結し、歯周病学やインプラント学に関する新たな知見などについて、約4日間にわたり熱い議論が繰り広げられました。日本からは、大阪大学歯学部歯周病学講座の村上伸也教授が、数千人収容可能なメイン会場でトップバッターとして登壇され、自身が中心となって開発された歯周組織再生剤である塩基性線維芽細胞成長因子(b-FGF;リグロスR)について、その作用メカニズムや臨床成績を中心に講演されました。会場は、ほぼ満員に埋め尽くされ、世界中の歯周病専門家が、新たな新薬に興味津々に耳を傾けており、同じ日本人として誇らしい気持ちになりました。その他にも可能な限り多くの話を聴いてきました。新たな知見としては、歯周炎の分類が十数年ぶりに改定され、インプラント周囲疾患に関しても、その分類・定義がほぼ明確化されました。専門的な話になるため、詳細は割愛しますが、従来より臨床的・実践的なものにバージョンアップしたのではないかと思います。また、歯周疾患と全身疾患(特に糖尿病)との関連性についての講演が多く、口腔健康の改善と維持増進を通した全身管理の必要性をより一層強く感じました。歯周治療論に関しては、年々、低侵襲治療の考え方が強まってきています。歯周治療における低侵襲とは、歯周組織へのダメージを最小限にとどめることを意味します。低侵襲な治療によって、歯周組織の再生・修復の効果が高まり、より審美的で予知性の高い結果が得られることがわかってきています。そのため、外科的療法に関しては、できるだけメスをいれる範囲を少なくする手法が考案され、より繊細さが求められています。また、使用器具はより小型化され、歯科用顕微鏡下での処置も増えてきています。さらに、近年では、内視鏡を用いた治療が注目されてきており、メスを入れることなく歯周ポケット内を覗きながら、歯石や炎症性組織を除去することで、従来は外科的治療が必要とされたケースであっても、非外科的に解決できることが報告されていました。将来的に、ほとんどの症例が非外科的に解決できれば、これ以上の‘低侵襲な歯周治療’はないでしょう。内視鏡治療に関しては、当院でも今後導入を検討すべき課題の1つとなりそうです。

学会終了後は、ゴッホ美術館や有名な建築物・世界遺産などを見学し、オランダの文化や芸術に触れ、無事、欧州研修全日程を終了しました。こちらに関しては、記念写真をとりまくるだけで、あまり理解できないまま終了しました。今後、まずは、興味を持つことからはじめたいと思います。

わたくし自身、2年前にアメリカのサンディエゴで開催されたアメリカ歯周病学会以来の2回目の国際学会参加となりましたが、今後も、日々の診療に励みながら、英語力に磨きをかけ、世界の潮流から取り残されないように、国際的に通用する歯科医師を目指したいと思います。

 

くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント歯周病センター(佐賀県鳥栖市)

副院長 山口 竜亮


休診のお知らせ

2018年07月11日 | お知らせ

休診のお知らせ

大変御迷惑をおかけいたしますが、下記の通り休診とさせて頂きます。

  

 

休診日

8月13日(月)~8月15日(水)

事由:夏季休暇のため

  

 

尚、急患等、緊急連絡は当院にご連絡下さい。留守電には、必ずご連絡先をお入れください。以上、宜しくお願い致します。

 

 

(医)くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント歯周病センター(佐賀県 鳥栖市)

TEL : 0942-81-5410       院長 市丸 英二