2月10日(木)に佐賀県アバンセにて、“現代歯科診療 3回シリーズ”の講演会が行われました。
第三回(最終回)のテーマは、“歯周疾患とインプラント関連疾患の治療と予防”という内容で歯科医師の山口が講演し、最後に院長が、症例発表を行いました。内容は下記のようなことです。
歯周疾患は、歯を支える骨や歯ぐきが炎症によって破壊され、放置すると歯が抜けてしまう病気です。また、歯が喪失した場合の効果的な治療法としてインプラント治療が世界的に普及してきましたが、安易なインプラント治療を行うことで、インプラント関連疾患という新しい病気が発生しています。これは、インプラントの周りの骨や歯ぐきに炎症がおき、しだいに破壊されていく病気であり、歯周疾患と同様に放置するとインプラントが脱落してしまいます。歯周疾患とインプラント関連疾患は、ともに歯垢とよばれるばい菌のかたまりが原因で発症・進行します。しかしながら、適切な治療と長期的な予防管理を行えば、これらの疾患の進行を抑制し、歯の喪失を最小限に抑えることができます。
治療と予防の中心は、原因であるばい菌や歯石を除去することですが、それだけでは一時的に治癒してもすぐにまた再発してしまいます。再発を防止し、長期にわたって健康状態を維持するためには、日頃からお口の中のばい菌の量を少ない状態に保たなければいけません。具体的には、毎日の歯磨きをしっかり行い、定期的に歯科医院を受診して歯磨きのみでは除去できないばい菌を専門的に除去してもらう必要があります。
さらに、歯周疾患がある状態で、インプラント治療を行うと、インプラント関連疾患にかかりやすいといわれています。そのため、インプラント関連疾患の予防で最も大切な事は、インプラント治療を行う前に、歯周疾患の治療と予防をしっかり行っておくことです。
これからインプラント治療をしようと考えられている方は、あせらずまず、歯周疾患を治してからインプラント治療にのぞまれてください。当院では、正しい歯磨き指導から歯周疾患の治療・予防そして適切で安全性の高いインプラント治療まで口腔内の健康を長期的に維持するための技術と設備を整えています。
現在、歯周病やインプラントに関してはもちろんのこと、その他お口の中の病気に関してお悩みの方は、ぜひお聞かせ下さい。
最後に今回の講演の準備を行うにあたって、あらためて歯科医学書を読み返しました。そのことで、これまで学んできた知識の再確認と新しい知識の吸収ができました。これからも、知識と技術の向上につとめ、少しでもみなさまに還元できるように努めたいと思います。
佐賀県鳥栖市蔵上 くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント歯周病センター
歯科医師 山口竜亮