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レジ打てず閉店、駅は混雑… 首都圏、本格的な計画停電

2011-03-16 05:07:55 | Weblog
レジ打てず閉店、駅は混雑… 首都圏、本格的な計画停電 2011年3月15日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/national/update/0315/TKY201103150201.html
 首都圏初の本格的な計画停電は、電気に頼る生活の隅々にまで影響を与え、人々はいつもと違う朝を迎えた。
 神奈川県横須賀市の浦賀小学校では職員が信号機の消えた交差点に立ち、児童の登校を見守った。男性教諭(33)は「子どもたちは、まだ地震におびえている。6年生はあさってが卒業式。無事に卒業させたい」。給食のメニューにも影響が出て、14、15日ともパンと牛乳だけ。「被災地のことを思って、みんな嫌がることなく受け入れている」
 神奈川県横須賀市久里浜のマンションに住む無職島貫清吉さん(72)はパソコンを操作中の午前6時50分ごろ、「パチン」と音が鳴ってスクリーンが消えた。前夜に停電の時間帯を把握していなかった。「朝、テレビを見て確認しようと思っていたんだが」と話した。
 JRや私鉄が乗り入れる横浜駅は、早めに家を出た通勤客らで早朝から混雑。運行状況や各電車の現在位置に関するアナウンスがひっきりなしに流れていた。
 横浜市金沢区の会社員中村修治さん(61)は普段、8時過ぎに出社するが、2時間早く家を出た。停電に備え、携帯型のライトと乾電池8本を持った。「東北では2日間も木にしがみついていた人もいたんだ。電車が遅れるくらいで不満は言ってられないよ」
 群馬県邑楽町のコンビニ「セーブオン」邑楽篠塚店は、午前7時過ぎから停電となり、店を閉じた。自家発電機を作動させたが、十分な電気をまかなえず、レジも打てないことから、やむなく店を閉じた。冷蔵が必要な商品は、カーテンをかけて温度が上がるのをしのいだ。
 佐々木良店長(31)は、「朝は出勤や通学のお客さんでかき入れ時なので異様な感じです。今後も続くとのことですが、その場その場で対応していきます」と話した。
 午前7時半に店を開けようとしていた栃木県足利市のガソリンスタンドも、停電で営業できなくなった。すでに数台の車が道路上で順番待ちをしていたが、店員が1台ずつ、窓越しに「すみません」と謝っていた。
 同市役所では公用車を地下から出せなくなった。駐車場のシャッターを手動で開けようと、数人の職員が格闘していた。住民票なども発行できなくなり、職員は市民への説明などに追われた。
 朝一番に停電となる地域の対象時間帯は遅くとも午前10時まで。神奈川県横須賀市の久里浜商店街では午前9時45分ごろ、「電気がついた」とあちこちで歓声が上がり、店には次々にあかりがともった。商店街では普段は早朝から始める店も「午前10時に開店します」と紙に書いて張り出していた。

計画停電でコンビニ、スーパーや百貨店は? 2011年3月15日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110315-OYT1T00451.htm
 東電が計画停電を実施したため、コンビニエンスストアのローソンでは、停電対象となった地域の担当者が早朝から現地に待機した。
 午前9時時点で大きな混乱は起きていないという。同社は日中であれば停電の中でも営業する方針で、多くの店が営業を続けたようだ。
 ただ、冷凍食品などは冷凍庫が使えず、品質管理が不十分になるため販売できない。レジも使えなくなるため、携帯型の端末で精算しているという。同社は「計画停電が長期化すると販売にも一定の影響が出かねない」と懸念している。
 栃木県足利市内の別のコンビニチェーンの店では早朝、急に電気が消えたが、レジが稼働するため営業を続けた。約3時間の停電中は普段なら出勤途中の来店客でにぎわう時間帯だが、客足は大幅に減ったという。
 多くの店で24時間営業を行っている大手スーパーの西友は、計画停電が予定されていた地域の一部店舗で、停電中の営業を取りやめた。
 サミットは計画停電が始まった14日に、対象となる予定だった地域の52店舗で一時営業を休止した。実際に停電となった店舗はなかったため、15日は停電になった店舗のみ、営業を休止するという。広報担当者は「実際は停電しなかった地域の店舗も営業を休止し、損害が出た。東京電力からは事前に連絡が何もない」と憤っている。
 百貨店は停電の対象からはずれた都心部に店が多く、15日は首都圏の多くの店舗が時間を短縮して営業する。前日は、計画停電に備えて終日休業や一部の売り場の開業にとどまった店舗も出たが、「節電に協力する一方で、顧客の利便性も考慮する必要がある」(高島屋)と、15日は営業する店を増やした。
 ただ、営業中に計画停電が行われた場合は、エレベーターなどを停電終了後に改めて点検する必要があり、すぐに営業を再開するのは難しい。各百貨店とも、自社の店舗が停電対象地域に含まれるのかどうか、情報収集に追われている。

「計画停電やめて総量規制に」 同友会が提言 2011年3月16日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0315/TKY201103150395.html
 経済同友会の桜井正光代表幹事は15日の定例会見で、東日本大震災で生じた電力供給不足への対応策として、計画停電(輪番停電)に代えて、契約電力量の削減を全利用者に割り当てる「総量規制」を採用すべきだ、と提言した。
 東京電力が実施している計画停電は「直前の夜中に出されても、企業は生産計画をいかに組み直すかなど、負担が大きい。国民もやりにくいだろう」と批判。総量規制なら「生活者も企業も計画を立てられて、混乱を招かない。量だけ決めて削減のやり方を任せてくれれば、いろんなアイデアがでるはずだ」と述べた。

計画停電:1週間先まで公表を 東電に政府要請 2011年3月15日 毎日
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110316k0000m010097000c.html
 政府は15日、東京電力が実施中の「計画停電」に関し、常時1週間先までの停電計画を公表するよう東電側に求めた。政府の電力需給緊急対策本部の事務局長を務める加藤公一首相補佐官が明らかにした。加藤氏は官邸で記者団に「(発表された計画をもとに)企業や個人にスケジュール調整や生産設備の稼働調整をしてもらえば、迷惑はだいぶ減るのではないか」と述べた。
 計画停電の対象地域は15日現在、当日か翌日分までしか公表されていない。一方、電力会社関係者からは「数日先までの計画を公表すれば、停電で防犯設備が稼働しなくなることを狙った犯罪を誘発しかねない」との指摘も出ている。



 いつ行われるのかぎりぎりまでわからず、また行われると発表されながら実際には実施時間が予定より遅れるなど、首都圏の住民を直撃している計画停電ですが、やはり事業者を中心に著しく評判が悪いようです。
 まあ、株価が下げ止まらないのも、勿論原発に対する懸念の問題が一番大きいのだろうな…とは思いますが、被災した企業や被災した企業から重要な部品を購入している元請け会社からみれば、生産計画が立たないのが一番迷惑でしょうし、半導体工場の場合、万が一にも停電すれば全ての装置を再立ち上げするのに数日はかかり、事実上『仕事すんな』と言われているようなもの。
 各地に点在するコンビニだって計画停電を行う予定を立てながら実際には行われなければ、『お客はほとんど来ないのに店は開けておかなければならない』状態に陥り、かといってお店そのものを最初から閉めてしまえば地元のライバル店にみすみすお客を奪われるわけで、万が一にもこの計画停電期間がもし長期化してこのまま夏場に突入すると、本来ならば稼ぎ時のアイスクリームやアイスキャンディといった冷菓も蓄積できずに、著しい売上販売損失を被り、ひいては地元自治体による資金繰り支援の増加という悪循環にもつながりかねないと思います。

 東電は、あまり早く発表すると防犯設備が稼働しなくなることを狙った窃盗が増えることを心配しているようですが、別に深夜まで計画停電を行うわけではないのだから、防犯が心配なら古典的なカギをつけるなり、社員を時差出勤させて計画停電が終わるまで誰かを待機させたり、あるいは宿直を置くなど、いくらでも取りうる対策はあるでしょうし、本来ならば被らなくてもいい機会損失を被り、売上目標も立てられないことの方が事業者にとってはより迷惑だと思います。


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