石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

次世代のスマートハウスを見てきました!

2011-06-26 22:07:09 | 活動レポート
土曜日に『GREENY岐阜』へ行ってきました!




先日、東京でお会いした関係者の方に「最先端のスマートハウスが体験出来る場所が岐阜にある!」というお話を聞いて、そりゃぜひ一度、行ってみなくちゃ!と思っていたのです。ちょうど、午前中に大阪で行動があったので、帰りがけに岐阜に立ち寄り、訪問が実現したのででした。せっかくだからと、地元岐阜県選出で同期の小見山よしはる参議院議員を誘い、一緒にお邪魔しました。


(GREENY岐阜の入り口で、同期の小見山よしはる参議院議員と。)


この『GREENY岐阜』は、岐阜県が進めている『次世代エネルギーパーク』の家庭モデルという位置づけで、一般の住宅における「次世代新エネ/省エネシステム」を広く見て、触れて、体験できる施設です。目標は、環境負荷がゼロになる「ゼロエミッション住宅」の次の世代の住宅。5年後の実用化、10年後の新築住宅の基準を目指しているそうです。

実際、とっても面白かったです。

まず、一番感心したのは「見える化」の部分。HEMS(Home Energy Management System)で、住宅内の発電量、消費電力量、系統からの買電量、そして売電量など、すべてテレビ
(パソコン)の画面でグラフィカルに見えるようになっています。例えば、今、太陽光発電が2キロワットで、風力が0.5キロワット、消費電力が2.1キロワットなので、0.5キロワットを電力会社(系統)から買っている、というような状態が一目瞭然なのです。


(HEMSで、家のエネルギーの状態を見える化しています)


(実際にはこんな感じで画面に見えています。エネルギーの状態が一目瞭然!)


システムで大切な役割を果たす蓄電池の状況も一目で分かるようになっていて、今、蓄電池に充電されているのか、蓄電池から供給を受けているのか、今、どれぐらいの充電量なのかがすぐに分かります。発電のメインは太陽光なので、日中、蓄電池の充電量をいっぱいにして、それを夜に使うというのが基本になるわけですね。


(これが蓄電池。カタログでは9.7キロワットになってますが、実容量は約8.3キロワットぐらいと聞きました。)


そして、改めて納得したことは、結局、単に自然エネルギー発電を導入すれば良いというものではないということです。

GREENY岐阜では、(1)太陽光発電システム(1階南屋根に5.04kWの太陽電池、2階南屋根に1.26kWの架台設置型太陽電池、合計発電容量は6.3kW)、(2)エネファーム(LPガスから水素を取り出して、空気と化学反応させて発電するシステム。発生熱を利用してお湯を作り、貯湯ユニットに貯めて使用)、(3)風力発電システム(定格出力1.1kW)、という3つの発電を組み合わせているわけですが、これだけでは、今の普通住宅の電力は賄えません。消費電力量が大きいからです。つまり、住宅の方も、最大限、省エネを追求した住宅に変えることが必要なのです。

例を挙げると、まず、真空断熱ガラスの使用。これは、2枚のガラスの間に真空層を設けることで、断熱性能を高めたガラス。日射や紫外線もカットして、外気の影響を受けないので、結露もしにくくなっています。実際、施設内で比較を体験させてもらいましたが、断熱効果が高いと言われているペアガラスと比べても、格段に性能が上です。夏、窓の外側が40度の時の内側の温度を比較すると、普通の板ガラスだと38度、ペアガラスは35度、そして高性能の真空断熱ガラスだと31度です。また、冬の場合、窓の外側が3.2度の時、板ガラスは15度、ペアガラスは22度、そして高性能の真空断熱ガラスは27度でした。窓の断熱効果で、これだけ室温に差が出るんです。当然、冷暖房に必要なエネルギーも全然違いますね。

また、太陽光を直接家の中に取り込む太陽光照明(ソーラーチューブ)、木陰を連想させるフラクタル日除け、外壁に貼られたクールアイランドタイル、LED照明の全面的な利用などなど、各所に省エネの技術が散りばめられています。冬には、太陽の熱をそのまま暖房として利用する太陽熱暖房システムも利用出来るとか。良く考えられてますね。

ちなみに、家庭用の風力発電も初めて見させて貰いましたが、大きさは約1.5メートルぐらい。思ったより小型です。これなら、大きい住宅であれば二つ設置も可能ではないかと思います。ただ、風力発電はやはり地の利が大きいそうで、平均して6mぐらいの風力が得られれば、太陽光発電と比較しても競争量があるのだそうです。


(風力発電システム。風車が意外にコンパクトで驚きました。羽も薄くて軽いです。)


この実験住宅では、一般の家庭と比較して約半分の電力消費量で、通常と同じ暮らしが出来るようになっています。であればこそ、太陽光、風力、エネファーム(燃料電池)、系統電力の最適な組み合わせで、蓄電池を最大限活用しながら、十分に電力自立が可能になっているのですね。そして、その中核を担うのがHEMS、というわけです。今後、太陽光や風力の発電効率が高まり、蓄電池も含めたコストが低下していけば、十分に一般家庭で実現可能だと思います。

この、近未来のスマートハウス --- 自然エネルギー発電と省エネ住宅のベストミックス --- われわれもしっかりと応援していかないといけないですね!