石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

松江で雇用対策の現場を視察。現場はアイデアの宝庫です!

2011-01-22 23:23:05 | 活動レポート
金曜日の朝、大阪を離れて新幹線と特急やくも号を乗り継き、島根県の松江に入りました。

正月三が日以来の松江訪問になったわけですが、今日は心配していた雪も降っておらず、正月にはうずたかく積み上がっていた道路の雪も市内中心部ではほとんど溶けていました。周辺部ではまだしっかりと残っていましたが、とりあえず動き回るのには支障なしです。

今回、松江には、金曜日の夜に開催された連合島根の新春旗開きへの出席と、土曜日に予定されている民主党島根県連の大会に参加するためにやってきました。しかし幸い、金曜日の午後に時間の余裕があったので、かねてから計画していた『雇用対策の現場視察』をこの機会にやろう!ということで、「ハローワーク松江」にお邪魔して、現場視察と意見交換を行ってきました。また、この間、民主党内でも議論を重ねてきた国と地方の一体的雇用・生活支援サービスの提供について、現場の状況をお聞きしようということで、「島根県商工労働部」の皆さんにもお話を伺いました。

まず、「ハローワーク松江」へ。最初に所長さんから概要説明を受けたのち、施設内を案内してもらって、その後、職員の皆さんと意見交換。現場の状況や問題点、より効果的なサービス提供するための改善点などについて、忌憚のない意見や提言を聞かせてもらいました。

特に、人員不足が深刻な印象を受けました。ハローワーク松江は、今、100人超のスタッフがいるのですが、そのうち正規職員は30数名。残りは全て有期の嘱託職員だとのこと。一方で、国の雇用施策のメニューが増えてきて、その対応も複雑化しています。求職者との信頼関係の構築と意思疎通が必要な仕事ですから、新人さんが入ってきてすぐにこなせるものでもありません。経験と知識がものを言うだけに、正規職員30数名ではかなり厳しいです。また、施設自体も非常に手狭で、プライバシーの保護などを考えると適切とは言えません。雇用政策の充実は必要ですが、それを担う現場の体制もしっかり整えないと、看板だけになってしまう危険性が高いと感じました。

続けてお邪魔した「島根県商工労働部」の皆さんとの会合でも、参考になる話をたくさん伺いました。

特に、私がかねてから雇用政策の最重要課題と考えている地方の中小企業支援について、特に「人材確保」と「人材育成」の観点から非常に先進的な取り組みをされているというのを聞いて、非常に勇気づけられました。

地方の経済や雇用を担うのは何と言っても地元中小企業ですが、その人材確保は簡単ではありません。また、企業誘致で他県の企業が進出してきてくれても、いい人材がいなければやがて行き詰まってしまいます。そのためにどう人材を確保するか、という点が重要なわけです。

島根県では、まず「人材確保」について、特に理工系の人材を確保するために、(1)中国5県の理工系学部や高専の卒業生、(2)理工系学部や高専に進学予定の県内の高校生、そして(3)そういう子どもをもつ保護者の皆さん、を対象に、島根県の中小企業の見学会を企画しているのです。中小企業とのマッチングがなかなか上手くいかないのは、そもそも中小企業の情報がないということや、経営や労働環境が悪いのではないかという先入観であることが挙げられます。学生やその親たちに、実際に島根の中小企業をみてもらうことで、情報不足や先入観を解消しようという試みですね。

実際、企業訪問に参加した学生や親御さんたちからは、「地元にこんないい企業があるとは知らなかった」というような感想が寄せられたそうです。進学前の高校生をターゲットにするのは非常に長期的な戦略になるわけですが、高校生の職業教育の一環としても非常にいい取り組みなのではないでしょうか。

そして、「人材育成」の面では、中小企業ではなかなか独自に行うことができない職業教育を公的に支援しようという試みです。島根県では、(1)内定者合同研修(入社前)、(2)春期合同研修(入社直後)、(3)秋期合同研修(入社半年後)という三つのメニューを用意して、県内の主要地域で地元企業のための合同研修を提供しているのです。これらは、特に中小企業向けという制約はないのですが、まあ大手は独自の研修メニューがありますから、自ずと利用するのは中小企業が中心になりますね。

この取り組みが素晴らしいのは、このような機会が同時に、新入職員たちの横の繋がり、ネットワークを提供するからなんです。中小企業では、同期がほとんどいないケースが多いです。一緒に仕事したり、飲みに行ったり、愚痴を言い合ったり、悩みを打ち明けたりする仲間がいないのですね。それが、こういう企業横断的な研修プログラムで"同期"のネットワークを作れれば、一気に解消できるわけです。出来れば、1年後、3年後の研修まで提供できればいいのですけど、そこまではまだ欲張りでしょうかね~。

いやいや、「ハローワーク松江」と「島根県商工労働部」の皆さん、ありがとうございました。とっても参考になる話を聞くことが出来ました。「現場はアイデアの宝庫だ!」という言葉、まさにその通りだと実感できましたね。今後の議論にしっかりと役立てていきたいと思います。

ちなみに、「島根県情報政策課」の皆さんにも話を伺って、島根県の情報通信政策についても意見交換をしています。基盤整備や利活用の現状について話を伺い、特に利活用では奥出雲町の利活用事例などを伺って、興味をそそられました。この点は、またの機会に報告したいと思います。

1月21日(金)のつぶやき

2011-01-22 02:27:25 | 活動レポート
08:29 from Twitter for Mac
おはようございます。今日はこれから、新幹線と特急やくも号を乗り継いで、大阪から松江に向かいます。午後、松江でハローワークの視察や意見交換などを行って、夕方、連合島根の新春旗開きに参加します。
11:46 from Tweet ATOK
今、特急やくも号で松江に向かっています。岡山県から鳥取県に入ると、雪がいっそう深くなってきました。屋根に登って雪かきをしている人の姿も。雪かき中の事故が増えてきているようですので、気をつけて下さいね~。
23:20 from Twitter for Mac
今日の午後、ハローワーク松江を視察。現場で頑張っている職員の皆さんからいろいろ意見をいただきました。国の雇用支援策が充実し、同時に複雑化する一方で、ハローワークの人員は逼迫しています。これを何とかしなければ、効果的かつ利用者にとって真に有益なサービス提供はできないと実感しました。
by ishibashi2010 on Twitter