石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

「ISFJ日本政策学生会議」主催の政策提言会に参加して

2011-01-09 23:59:34 | 活動レポート
今日は、朝から新宿経由で京王線の明大前へ。この辺りを訪れるのも本当に久し振りです。学生時代、隣駅の代田橋に1年間住んでいたし、全電通本部に就職してしばらくは反対側の隣駅の下高井戸に1年半ほど住んでいたので、当時はこの明大前も生活圏内だったのです。それにしても、駅前の風景や、明治大学に通ずる道がすっかり変わっていて驚きました。まあ20年も前の話ですから、変わっていて当然なのでしょうけどね。

さて、久し振りにこの明大前に来たのは、今日、明治大学の和泉キャンパスで開催された『ISFJ日本政策学生会議』主催の政策提言会に参加するためです。

ISFJ日本政策学生会議というのは、「学生の提言で未来を創ることを目指して活動する非営利政策シンクタンク」。大学のゼミがゼミ単位で参加していて、ゼミ生が4~6名のグループで調査・研究を行い、政策提言を策定。それを政策シンポジウムや政策フォーラムといった活動を通じて、広く社会に向けて発信するという活動を実施しているそうです。単に調査・研究をまとめて発表するだけなら普通のゼミ活動と変わらないわけですが、そこに止まらず、学生たちの柔軟な考えを広く伝えていこうとすることで、日本全体にインパクトを与えようと試みている点が異なるわけですね。上記ホームページには、参加している大学&ゼミのリストが載っていますので、参照して見て下さい。




そして今日の「政策提言会」の目的は、12月に開催された「政策フォーラム」で各分科会の優秀賞を獲得したグループが、国会議員に直接プレゼンテーションを行い、ディスカッションをするというもの。4人の民主党国会議員が招待を受けたのですが、私もその一人として参加させていただいたわけです。

今日、プレゼンを行ったのは、全部で14ゼミ。4つの分科会に分かれて、それぞれに民主党の議員が一人ずつ付き、報告会が始まりました。私が担当したのは分科会Bで、プレゼンを聞かせてくれたのは下記の4つのゼミです:

 1.日本・フィリピンEPAの改善 ―1万人のフィリピン人介護福祉士受入れ政策―
  (神戸大学 石黒馨研究会)

 2.大学院修了者の雇用改善に向けて ―高学歴者の有効活用を―
  (同志社大学 山田礼子研究会)

 3.家庭の生ごみ堆肥化による有機物循環型社会の推進
  (千葉大学 倉阪秀史研究会)

 4.日本農業活性化のために ―より良い農地資源の有効利用を目指して―
  (日本大学 宮里尚三研究会)

それぞれ、学生たちが20分程度のプレゼンテーションを行った後、他のゼミ生からの質疑や講評を受け、最後に私が20分程度で質問や講評を行う、という進め方でした。いずれの政策提言もなかなかの出来映えで、特に問題解決に向けた発想の柔軟性、アイデアの独創性には感心しました。主たる施策の弱点を他の施策と結びつけて弱点を克服しつつ、一石二鳥の効果を狙うとか、特定地域で解決出来ない弱点を広域展開することによって解決するとか、聞いていて面白い提言ばかりでした。

個人的には、最初にプレゼンがあった「日本・フィリピンEPAの改善」に対するコメントには特に力が入ったんです。というのも、日比EPAに関する議論は、私がILO時代にフィリピンに異動になった2006年頃に大きく国内論議が盛り上がっていて、得に労働組合やNGOグループからの反対が強く、私もよく現地の組合役員の皆さんたちと議論したものだったからですね。石黒研究会の提言は、(1)EPAファンドの設立による介護福祉士受け入れコストの大幅な低減化、(2)フィリピンにケアビレッジを設けることによる渡航前日本語研修の実施と帰国後の就業先の確保、(3)国家試験受験条件および在留条件の緩和による研修生のインセンティブ確保など、現行制度の問題点に対してしっかりした対応策を考えていたのが印象的でした。あとは、経済連携協定の中で看護士・介護士の受け入れプログラムを扱うことに関する問題や、欧米と比較して日本の看護士・介護士の労働条件が大きく劣る点の克服などについて考慮すれば、さらにいい提言になるでしょう。

この4つの政策提言を含め、全ての政策提言が上記ホームページにリンクされてますので、時間のある方はぜひ読んでみて下さい。大学生の政策提言に感心しますよ~。

ということで、今日は一日、若い学生たちとやりとりして過ごしました。とってもいい機会になったわけですが、参加した学生たちにとって有意義な一日になってくれていたら幸いです。