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卒業生には向かない真実/ホリー・ジャクソン

2024年01月22日 | もう一冊読んでみた
卒業生には向かない真実 2024.1.22

週刊文春ミステリーベスト10 海外部門1位 『卒業生には向かない真実』 ホリー・ジャクソン 創元推理文庫 168点
今回は、異色の三部作最終巻『卒業生には向かない真実』が1位を獲得。『自由研究には向かない殺人』『優等生は探偵に向かない』に続く完結編です。


このミステリーがすごい2024年版 海外編6位

三部作の完結編。前二作をよく覚えていないこともあり(年のせいか?)、しかもp665と長編でもあり読むのが大変でした。
しかし、物語は面白く、飽きずに読めました。
最期まで、気になる結末の話でした。

まだ、お読みになっていない方は、三冊を一気に読むことをおすすめします。

 ふつうに考えればそのとおりだろう。けれども、たとえ確信はないにしても、彼の頭のどこか----ごくごく小さな部分で、奥のほうの閉ざされた場所----で疑いの種が芽吹いている可能性はある。たとえば、こんなふうに。まずは、ぱかげた話で理にかなっていないと考える。ヒップには死亡時刻にほかの場所にいたという鉄壁のアリバイがあり、マックスに不利となる証拠はきわめて強力だと。だが、その証拠はちょっと強力すぎはしないだろうか----犯行現場に残すにしてはあまりにも不注意で、これ見よがしすぎるのでは? そういう小さな声がホーキンスの頭の奥で語りかけてきているのかもしれない。つまりは、疑念を振り払えず、己の内なる声を信じるべきか迷っている。だから彼はこっちの目を探るようにのぞき、疑いを決定づけるなにかを探していたのだろう。
 マックスは逮捕されて起訴され、警察はDTキラー事件を再捜査する。ビリー・カラスは釈放される。ピップ・フィッツ=アモーピは生きのびる。自由で安全に暮らす。大切に思う人びとも同様に。ラヴィにマックス逮捕の話をしたとき、彼は声を立てて笑い、涙さえ浮かべて相棒おきつく抱きしめた。しかし…………勝利をおさめつつあるとして、なぜ勝ったという高揚感が湧いてこないのだろう。どうして気持ちが沈む?


    『 卒業生には向かない真実/ホリー・ジャクソン/服部京子訳/創元推理文庫 』


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