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ゆめ未来     

遊びをせんとや生れけむ....
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しなやかに、のびやかに毎日を過ごそう。

「ハロウィン限定のお菓子」

2017年10月30日 | しあわせかんじるあまいもの
セブンイレブン  2017.10.30

うちの娘が、セブンイレブンで 「ハロウィン限定のお菓子」 を買ってきました。



可愛らしい子供のケーキみたいですが、内部構造は、なかなか複雑です。






子供だましと思いきや、どうしてどうして、本格的なケーキの味。美味しかったです。

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「文明に抗した弥生の人びと」 弥生時代に対するあなたの認識は

2017年10月30日 | もう一冊読んでみた
文明に抗した弥生の人びと/寺前直人  2017.10.30

あなたは、中学生の頃、弥生時代をどのように教わりましたか。

ぼくは、平和でのどかな縄文時代が一変、「人々が殺し合った恐ろしい時代」と教わったことを覚えています。
発掘された人骨に、突き刺さった鏃。
武器で出来た傷があり、骨に治癒痕がないことから、この傷が致命傷になった。
人々が戦に明け暮れる物騒な時代が到来。
ぼくは、縄文時代が、好きだ。
緊張の弥生に対して、のんびりとした幸せな時代だったと感じられるから。

 当時の知識人の間で流布しつつあったマルクス主義理論が、渡部義通や山内清男によって弥生式土器の時代の理解に導入された結果、農耕と鉄器という旧大陸世界共通の時代区分の指標が与えられることになる。侵略戦争の果実を「父」とし、マルクス主義の理論を「母」として、今日に引き継がれる弥生時代像は一九三〇年代に誕生したのである。
 しかし、移住者や民族交代を念頭におく日本列島外からの影響を重視する理解と、内的な技術発展により生産力が変化して社会関係にも変化がおこるという史的唯物論の理論は、必ずしも一致するものではない。この相容れない考え方をもつ理解が、齟齬をきたさずに共存しているようにみえるのが、弥生時代研究のユニークな点であり、矛盾だともいえよう。

 狩りにあけくれる不安定なその日暮らしを送っていた時代。縄文時代をこのようにイメージする人は、いまや少数派だろう。各地における発掘調査の進展の結果、自然と共存しつつ繁栄したエコで豊かな縄文時代像が喧伝されて久しい。

 農耕をふくめて、縄文時代の人々は生活をよりよくするための道具をつくりだしたり、技術を手に入れたりすることにはあまり熱心ではなかったようだ。その一方で、かれらは複雑な文様や装飾をもつ多様な土器、土偶や石棒類をはじめとする儀礼のための道具、あるいは数十メートルにも及ぶ儀礼の空間をうみだすことに労力と技術を惜しげもなく投じた。

 一方で、この頃の土偶のデザインは多種多様である。したがって、安産のみにその目的を限定することは難しい。東からやってきたさまざまな意図で製作された土偶のなかで、近畿地方の人びとは出産シーンをモチーフとしたもっともわかりやすい造形を好んだ。だからこそ、数ある東北系の土偶デザインのなかから、屈折像土偶が選択的に受容され、模倣されていったのではないだろうか。安産という普遍的な祈りを介在する草の根のアイテムとして、さまざまな土偶から一〇センチみたいな小さな土製品が東北から西日本、近畿へとつたわったのである。あらたな家族をむかえるための安産の祈りが、私たちの生活からなくなることなど、ありえないのだから。

 日本列島において外来の素材あるいは製品であった金属器は、必然的に貴重品となり、その入手にコネクションがある者しか、所有することがむずかしかったと考えられる。ここに日本列島をふくむ遠方とのコネクションに起因する「持つ者」と「持たざる者」という格差が、日本列島の各地で生ずることになってゆくのだ。


発掘場所が、事細かに記述されているので、ぼくのような門外漢には読むには煩わしさはありますが、この種の本にしては読みやすかったと思います。

      『 文明に抗した弥生の人びと/寺前直人/吉川弘文館 』

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