細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『ヨコヅナ♥マドンナ』が唄う「ライク・ア・バージン」に感動。

2008年08月08日 | Weblog
●8月7日(木)13-00 東銀座<シネマート試写室>
M-088 『ヨコヅナ♥マドンナ』Yokozuna Madonna (2006) cidus 韓国
監督/イ・ヘヨン 主演/リュ・ドックァン ★★★★
マドンナのような歌手になりたい16歳の少年は、別居中のオヤジから殴る蹴るの暴行を受けながらも、自分が女性になる夢を捨てない。
端から見たら、性的不一致障害者の悲劇だが、この映画はとことん、彼を応援する。
たまたまバイトで力持ちなのを認められて、性転換手術に必要な資金を得るために、学生相撲の大会に出て奨学金を獲得すべく、韓国相撲のシルムを猛特訓する。
チグハグだらけの哀しい青春だが、このマジな努力と地道な勇気が、ジワジワと心に温かさを育てるのだ。
いわば逆境克服のサクセス・ストーリーなのだが、このユーモラスな少年と周囲の愛すべきキャラクターがドラマの夢を実現させていく。
その点で『ジュノ』に負けないオリジナリティと、感動がある。
草薙剛が、日本語の先生として顔を出しているのも笑えた。

●9月日比谷シャンテシネなどでロードショウ。