goo blog サービス終了のお知らせ 

宮下昌也の近況報告    MASAYA MIYASHITA 's News

美術家・宮下昌也の展覧会、ライブペインティングなどの活動情報と
南房総、鴨川の日々の生活から最新情報を掲載しています。

麹作り

2012-01-22 | 
広子さんが何やらごそごそやってて、こたつの中に大きな箱が入っていると思ったら麹を作っていました。


順調に花が咲いている様子、カメラを近づけたら発酵熱でレンズが曇ってしまった。
かじるとほんのり甘い。数日後にこれで味噌作りが始まる。これも楽しみ。

かまどの火のシュトーレン

2011-12-16 | 
僕の年末定番workが里山花鳥風月暦なら、広子さんの年末定番workはシュトーレン作りです。


シュトーレンはクリスマスに作られるドイツの醗酵菓子で、ドライフルーツとナッツをふんだんに使っています。天然酵母パン屋かまどの火では、毎年クリスマス前に数量限定で作っています。作った日から1週間経った頃が食べごろとされていますが、一ヶ月くらいたってもおいしく食べられます。日にちが経った方がドライフルーツの甘みが生地にしみ込んで僕は好きかな....。

ご希望の方は kamadonohi@gmail.com までお問い合わせ下さい。
ひとつ¥1.400です。

よろしくお願いしま~す。

4年目の醤油仕込み

2011-04-14 | 
長野から醤油麹が届き、今年も醤油の仕込みをしました。


すでに年中行事となっているこの光景。4年目となるとさすがに慣れて作業もスムーズ。


今年の麹のお顔。出来はどうかな?


塩切りと言って麹と塩を混ぜている所。麹の中に手を突っ込むとホワホワと温かくていい気持ち。


塩きりした麹に水を混ぜて、仕込み完了。今年も美味しい醤油になあれ!

僕等がお世話になっている長野の「手作り醤油の会」は、研究を重ねて、家庭で出来る失敗のない独特の醤油作りをしています。お陰で今は年間を通して自家製醤油が当たり前の生活になりました。醤油マスター達に感謝です!
衣食住をカタチ作る物が、自分や家族や友人達の手によるものである事の充足感は伝える事が難しいけど、高度成長で生まれた“消費者”というおかしな概念から抜け出すことで、得られるものは本当に沢山あるんだ。何のために人生の時間を使うか、明解にして行かないとね。


「かまどの火」は営業中!

2011-03-18 | 
震災発生から1週間が経ちました。
我が家にとっての直接的な影響は、電車の運休に伴う次男の高校休校と、計画停電くらいです。昨晩は夕食時が停電だったため、キャンドルの灯で夕飯を食べ、その後みんなでトランプゲームをして遊びました。薪ストーブでぽかぽかの室内でろうそくの灯の下、家族全員で過ごすゆっくりした時間はとっても心地よくて、電気が復旧しても「このままでいいんじゃないの?」ってことになって結局寝るまで電灯はつけませんでした。

今日も計画停電がありますが、我が家のパン屋さんはいつもの様に唄いながらパン焼きをしています。この1週間広子さんは、ずっと変わらずパンを焼いています。


かまどの火」の機材はいっさい電気を使用していないのです。窯は旧式のガス窯。こねるのは全て手ごね。お湯はかまどを使って薪で沸かして、醗酵室も沸かしたお湯を使って自然加温しています。
先日製パン機器の電力を大幅に節電できる器具を作っているメーカーの方が営業の電話をかけてきましたが、事情を話すと「オーナーさんの姿勢は素晴らしいと思います。」と言って電話を切りました。
改めて広子さんのグラウンディングの力強さを思い知らされています。

ここ1週間ついついネットでの情報収集に時間を費やしていましたが、僕もそろそろ仕事ちゃんとしないと......。3作目の絵本の〆切りが近づいて来ています。

気遣いの連絡をくれている西日本の友人達、ありがとう。こんな感じでこちらは平和です。
この地区でガイガーカウンターを持っている人の話によると、鴨川での数値は正常との事です。

3年目の醤油搾り

2011-02-06 | 
一年間育てた醤油のもろみを搾る日がやってきました。醤油作りを始めて3年目、鴨川醤油組では11樽を今日から3日間かけて搾ります。


去年は雪の降る寒い日でしたが、起きてみたら暖かな朝。気分も上がる朝日を浴びて、仕込んだ樽を車に積んで一家総出で自然王国へ向かいました。初日の今日は4樽を搾ります。


まずは、3台の羽釜にガンガンお湯をわかします。今年はいつも来て下さる長野の搾り職人さん・岩崎さん、トキさんに加えて京都から斉藤さんが来てくれて、醤油舟も3台並んで、圧巻の光景でした。


これが“船”と呼ばれる醤油を搾る道具です。


中の構造はこうなっています。ここにもろみを入れた搾り袋を重ねていって、上から圧をかけると....。


濁ったもろみが透き通った醤油になって出てきます。この瞬間は何度やっても嬉しい瞬間です。


こちらの船は口が2つありますね。船によってみんな形が違うんで並ぶと興味深いです。
搾った醤油は一番最後にでるピュアなところを生醤油として取り分けた後、一度火入れをします。


じっくり液温を88度まであげると、この様に不純物がアクになって浮いて来るので、取り除いて.....


後はさまして持ち帰り、1週間程安置してさらにオリを沈め、びん詰めして1年分の醤油の出来上がりです!


これは搾った後の搾かす。豆腐で言う“おから”の部分ですね。これもけっこう、うまいんですよ。ふりかけにしたり、漬け物の床にしたり、クラッカーに混ぜて焼いたり、みんないろいろ工夫して食べてますが、沢山出るんであまり気味です。欲しい人いたら声をかけて下さいね。


搾かすを出した袋をきれいに洗って干して、今日一日の作業は終了です。さすがに3年目だけあって、サクサク作業が進みました。


全ての作業工程は自然王国の良樹さんが記録してマニュアルを制作しています。来年からは搾りも全て自分たちの手で行っていこうというのが、鴨川醤油組の次なるステップです。このコミュニティは本気の人が多いんで、夢が次々と実現していきますね。


そしてこれが完成したばっかりの、打墨工房制作、鴨川醤油組の“船”です!いとおしそうに“船”を掃除しているのはこれから僕等の醤油作りを背負って立つ鴨川初の搾り職人となる今西君。今日はこの船では搾りませんでしたが、明日初搾りをするそうです。


全ての作業が終わった後、搾りたての醤油の味見を兼ねた食事会。毎年この時が楽しみです。樽によって違う味をうどんにかけたり豆腐にかけたりして楽しみます。

今後自分たちの船で搾る様になると、こんな感じで大人数集まる搾りの会ではなく、各家庭での搾りになっていくでしょう。3年間かけて岩崎さん、トキさんより学んだ体験の蓄積を各自のペースで行う、より日常的行為に落とし込んでいく時期が来たということでしょう。そしてさらにその日常を次の世代につなげていく事が、僕等の目指す未来なのです。

去年の醤油搾りの様子はこちら
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=2737091

一昨年のはこちら
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=1963475

宮下昌也と巡る悠久の旅