諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

睦月の夕景ーvol 1

2011-01-15 18:03:21 | 日記・エッセイ・コラム

 冬の日暮れは早い。瞬く間に辺りが暗闇に沈む。急速に冷え込みはじめる。人影は、ない。真冬でも、移動性高気圧の中心が、北関東の真上にあるときは、ほとんど風がない、そして、雲ひとつ無い空が真っ赤に染まって、暮れなずむ。

  冬夕焼け 浅間描きし 絵となりぬ  ー夢 蔡ー

  からす飛び翔け 声こだまして   ー寅 三ー

1205_043 浅間山夕景 かっては、この辺りからの夕焼け浅間に、高圧線、電柱などは写り込む事はなかった。♪「夕焼け 小焼けで・・#」 カラスの声を響かせれば、日本の″原風景″と言うことになりますもので・・~~ 

  山の端が、黄金色に縁取られると、同時に沼も輝いた。しかし、それは長くは続かない。太陽が、完全に没すると辺りは急速に闇に囲まれる。

 寒あかね 沼の水面を染め抜きて 浮寝の鴨の 夜をなぐさむや  ー夢蔡ー

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 カモたちは岸辺に向かって泳いで行く。水が引けた所の雑草群落にもぐり込ためである。しかし、群落の場は狭い。先客が多ければ、文字通り、今宵は、“浮き寝”で過ごさねばならない。

 今晩は、無風だ。荒立つ波に安眠を邪魔されなくていいのだが、放射冷却が、強まり、この分では、水面は結氷するだろう。

 自然は手抜きをいたしません。どちらにしても状況は厳しいものであります。~ 

 僕らは夜の中に落ち込むはずだ。夜が明けるとき、どうか僕らの国がまだ存在するようにしたいものだ。この国を救うには何をなすべきか ーサン・テクジュべりー