今夜、大陸発の低気圧が東に進み、そこから延びる寒冷前線が日本列島を通過するんだと。
ということは、ふっふっふ。
世の中では、「暖房を用意しなくては。」とか「何を着て出掛けようか。」とか、寒さに対応するための話題が飛び交い始めたけれど、マタギにとっては、ふっふっふなのである。
ふっふっふその1
気温が下がり低温刺激を受けたキノコが発生を開始する。いわゆる冬型ってやつだ。ここまでヤキモキしてきたけど、ようやく本格的な晩秋キノコ採りが始まりますよ。
ふっふっふその2
寒冷前線が通過するということは、(その時)風雨が強まるということだ。雨は置いといて、風が強まれば、頭上の山菜が落ちてくるということだ。実りの時期には、ありがたいことですよ。
いずれにしても、嬉しい前線通過なのであります。で、明日の休日をどう有効に過ごすかというと、『その2』でしょうね。キノコの成長には時間がかかるけれど、木の実の落下は即座に起こるから当然です。そういうことで、明日は栗拾いに出掛けることにしました。
そうして翌朝。気象庁の情報を読むと、昨日の予報と違って、雨雲が暫く残りそう。「気温も低くなっているから、濡れたらダメージが大きいよな。」防寒と防水対策は、しっかりしなければ。ここで風邪をひいて熱なんか出したら、職場に迷惑がかかってしまうから。
物と心の準備を整えて目的地に向かったはずなんだけど、
心が折れそうになる天気
霧雨というのでしょうね。氷雨とも呼ばれるかもしれません。雨は予報通り、止んでくれません。でも、この程度なら、森の中は大丈夫。だって、ブナやナラの森は『緑のダム』。頭上の枝葉が雨を受け止めてくれるはずだ。
ずぶ濡れにならないように手早く雨具に身を包んで、森に刻まれた道に入る。
快適な入り口です
雲が厚いせいか木立が深いせいか、森の中は暗いのだが、その分、雨はすっかり遮られている。ここで初めて心にゆとりが出来る。周辺を観察しながら目的の木に向かう。
思いがけないサワモダシ
名前の通り、湿気が多い場所に発生することの多いキノコなのだが、ここで見つけたのは初めてかもしれない。少量なのでパス。
そうして、目的地に到着。
やっぱり落ちていました
ふっふっふ、予想通りじゃ。風が吹けばマタギが儲かるのだ。
これをですね、
足で挟んで開くと出てきます
もう虫が入ったものもあるけど、その辺は後で処理
ここは栗とドングリの混生地帯みたい
よく見ると、誰かが囓った殻も散らばっています
これは、当然といえば当然。美味しい山の恵みを、リスやネズミに虫みたいな小動物が喜んで食べているに違いありませんね。だとすると、調子に乗って取り尽くすべきではないかな?
もう既に十分いただきました。私はこの辺で止めておきます。と言うか、栗拾いを続けてきたら腰が痛くて辛くなってきました。
画像だとわかりにくいけど、まだ暗い森
それでは、リスもネズミもお元気で冬を乗り越えて下さい。また、来年も遊びに来ますね。
山の神様、本日もありがとうございました。