山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

季節の狭間で

2022年10月01日 | キノコ採り

 山形市の最低気温が10℃を下回った。これは、マタギにとっては重要なサインである。この数値は、秋は秋でも、『中秋』から『晩秋』に移行したと判断する基準になる気温なのだ。

 二十四節気とか七十二候とかのような繊細さはないと思うけれども、マタギとしては、季節の変化に、かなり気を配りながら生活している。

「恥ずかしいったら。いつまで、半袖・短パンはいてるのよ!」

と言われないための気配りはしないけれども、山菜やキノコの成育に関するアンテナは、今回の気温だけでなく、色々な方面に張り巡らせているつもりだ。

 で、気温の低下に加えて、一昨日の雨。晩秋のキノコ達が顔を出す条件は揃ったと思われる。まだ、マイタケの発生も期待出来るのだけれど、明日は、晩秋のキノコ達の発生状況を確かめに行きましょう!

 翌朝、例によって日の出時刻に合わせてキノコ山に出発。日の出時刻が遅くなった分、出発時刻もゆっくりでいいのだけれど、そのしわ寄せは、帰宅後にくる。

 その辺を考えた結果、今回もポイントを決めて歩くことにしてみた。

 まずは、第一ポイント

       オシロイシメジ

 近年、毒キノコになってしまったため収穫せず。

 第二ポイント

       ブナハリタケ

出てはいたんだけど、ちょっと少なすぎ。来年また会いましょう。

 第三ポイント

       サワモダシ(ナラタケ)

これが欲しかったんですよ!正直言って、量は少ないんだけど、君を採らずには帰れません!いただきます。

 さて、ここから、更に奥に進むかどうか、ちょっと考えたんですけど、当初の予定通りに引き返します。だって、カラマツ林のプリンセス、ハナイグチの様子も見ておきたいんだもの。

 ただ帰るだけではつまらないので、ミズコブを摘まみながら戻ります。

       実をこぼす直前のミズ

 既に、穂の先が熟して落下したものが多いようです。多分、これが、今年最後のミズ採りになるでしょう。

 さて、車に戻り、今度はカラマツ林を歩きます。

       立派なカラマツ林のクイーン(ハナビラタケ)

残念ながら、『旬』を過ぎていました。また、来年ね。

       スギヒラタケ

これも、最近になって毒キノコのレッテルを貼られてしまった可哀想なキノコです。大量に生えていました。

 そして、肝心のハナイグチは、全く気配無し。

 ま、仕方がないか。秋の深まり、その微妙な変化に気付いて動き出したキノコもあれば、まだ早いと考えてじっとしているキノコもいる。今、そんな季節の狭間に立っているんだよな。

 これから、季節が少しずつ進んでいくでしょう。その微妙な変化を感じ取り、成長を始めるものもあれば、始めないものもいる。

 そんな違いも楽しめる季節に入ってきたということです。

 また、遊びに来ますよ!

 その時には、どんな条件が変わって、どんなキノコが動き出すのか、楽しみですね。

 山の神様、また、よろしくお願いいたします。