左官屋ルークの日記

一左官職人が愛犬「ルーク」の名を借りて、本業の左官職や趣味、家族愛について語る。

版築模様

2013-09-04 17:57:04 | 本職

版築とは・・・・ある辞書によると以下のような意味である。

「土を層状につき固めて建物の基壇や壁,築地塀,城壁などをつくる方法。

〈ばんちく〉ともいう。中国では夯土(こうど)といい,

三方囲いの板枠を用いて家の壁や塀に広く用いられる」

 

このような表現では、よくわからないというのが本音

簡単に言うと地層のような模様で、下から順番に土などで締固めて壁などを造ること。

もっと簡単にイメージすると「バームクーヘン」かな?

 

写真は、某団地のリノベーション・モデルルームの現場

設計やさんからの注文で「版築模様」で既存の壁を塗り替えることに

材料は沖縄の「琉球の塗り壁」基本的には漆喰だが

その中に「風化造礁珊瑚壁」や沖縄の「赤瓦」が入っている

なかなか興味深い材料だった

 

色は同系色で幾種類か造り「全体としての色は桜の花びらをイメージしてください」の一言

その時ルーク頭の中は・・・・「えっ ???????」てな感じ

自分のイメージと設計やさんのそれが違ったら大変

ということで、サンプルを作る造ることになった

 

自宅の倉庫でサンプル作成に約1日

2種類の基色を微妙に量り、6種類の色を造ったのだ

その材料を版築模様に塗り上げ、悪戦苦闘の末サンプルの出来上がり

それを2日乾燥硬化させ、担当者に確認してもらい、いよいよ施工スタート

サンプルの時点でこれほど手間のかかる作業は久しぶりと、後悔

現場はたった16平米程度の小面積

でも、サンプル造りで分かったことは、手間が予想以上にかかり

「覚悟してかかるしかない」という感じだ

 

写真は作業本番の1日目

養生→下地処理→仕上げ

という工程で、その日仕上がったのはこの面だけ

見た目、色がはっきり分かれているが、無機質の湿式材は

乾燥しないと仕上がりの色が分らないのが現状

乾燥した写真はないのでゴメンナサイ

あ~・・先が見えないよー

 

ここで一言

塗り替える部屋は2階ですが、半地下で~す!!!!

分からない人に説明します。半地下の「下」を「チク」と読んでね


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