日本の進路を考える

戦後70年が過ぎてもいまだに自立できない日本を考える。

高校、大学で職業教育の充実を、橘木俊詔、週間東洋経済4/4

2009年03月31日 | Weblog
今週は、経済超入門、危機後の世界がすべてわかる。というもの。
ざ~~~~と世界と日本の経済の話題をサーベイしているが、
ちょっと浅く広くで印象が薄い。その中で、The compass見開きの
「日本の学校教育は成功しているか」

教育の目的は、
1.社会生活のための価値観、道徳を学ぶ、
2.知性、教養を高める、
3.生きるための職業教育。
だが、この最後の職業教育が出来ていないという批判と提言。

確かに、大学も研究と称する自分の世界への引きこもりで、世界的には
何の貢献もしない研究所の巣窟のような見方も出来るし、その価値観で
学生に単位をとらせて卒業させるだけになっているといえるかもしれない。

高校はともかく普通高校がやたらと多く、フリーターの生まれるところと
化している。かえって専門学校のほうが職業教育に徹していて社会への
貢献度も高い。普通高校の評価尺度は大学進学ばかりで、その落ちこぼれは
救えない状況だと。

文部省も悪さをしていて、許認可では普通高校に甘い。
高校も大学も社会に出てすぐ職業に従事できる人を育成せよという。

一昔前は、とにかく出来る奴を頂いて会社で訓練して戦力としたが
現在は、即戦力でないと企業の余裕がない。
国は高校、大学の教育にもっと金をかけろという結びである。

全体に、賛成であり、これまで見てきたIT業界ではまさに、
米国とのソフトウェア創造力の徹底的な開きが出来てしまった
原因のひとつであろう。業界の集まりで話す機会があると、とにかく
日本のIT教育のカリキュラムから見直すべきだと主張してきたつもり
であり、一部の名門私立ではその取り組みも長い。

しかし、先日も指摘されたとおりこの国は高等教育の無償化への意思を
示すことさえ拒否状態である。戦後の教育の枠組みから徹底的な
見直しをすべきだという気がするが、硬直化した検討体制と我田引水で
とても良くなるとは思えないのが日本の不幸だと思われる。困ったもの。

写真:六義園のこぶし、満開。枝垂桜と一緒に咲いている。




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1 コメント

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◆技術者等の非正規雇用を明確に禁止すべき (Unknown)
2009-08-27 18:17:21
◆技術者等の非正規雇用を明確に禁止すべき

▼民主党は、マニフェスト案において、『原則として製造現場への派遣を禁止』とす
る一方で、『専門業務以外の派遣労働者は常用雇用』としています。『専門業務』の
『常用雇用』が除外され、かつ『専門業務』に技術者 (エンジニア) 等が含まれると
すれば、これは看過できない大きな問題です。
技術者 (エンジニア) 等の非正規雇用 (契約社員・派遣社員・個人請負等) を明確
に禁止しなければなりません。
改正前の労働者派遣法に関する「政令で定める業務」の内容は、技術の進展や社会
情勢の変化に対し時代遅れになっており、非正規雇用の対象業務を、全面的に見直す
必要があります。
また、派遣社員だけではなく、「契約社員」・「個人請負」等を含む非正規雇用を
対象としなければなりません。

【理由】

●技術者等の非正規雇用が『製造現場』の技能職に比べて、賃金・雇用・社会保険等
において有利だという誤解があるならば、そのようなことは全くない。長時間労働
など過酷な労働環境に置かれている割には低賃金の職種で、雇用が安定しているか
というと、『製造現場』の技能職以上に不安定である。

技術者等が『製造現場』の技能職に比べて過酷な労働環境に置かれているにもかか
わらず、非正規雇用として冷遇されるのであれば、技術職より技能職の方が雇用・
生活が安定して良いということになり、技術職の志望者が減少して人材を確保でき
なくなる。努力して技術を身につけるメリットがなくなるため、大学生の工学部・
理学部離れ、子供の理科離れが加速する。一方、技能職の志望者は増加し、技能職
の就職難が拡大する。

●技術者等の非正規雇用が容認されると、マニフェスト案『中小企業憲章』における
『次世代の人材育成』と、『中小企業の技術開発を促進する』ことが困難になる。
また、『技術や技能の継承を容易に』どころか、逆に困難になる。さらに、『環境
分野などの技術革新』、『環境技術の研究開発・実用化を進めること』、および、
『イノベーション等による新産業を育成』も困難になる。

頻繁に人員・職場が変わるような環境では、企業への帰属意識が希薄になるため、
技術の蓄積・継承を行おうとする精神的な動機が低下する。また、そのための工数
が物理的に必要になるため、さらに非効率になる。事業者は非正規労働者を安易に
調達することにより、社内教育を放棄して『次世代の人材育成』を行わないように
なる。技術職の魅力が低下して人材が集まらなくなるため、技術革新が鈍化、産業
が停滞する。結局、企業が技能職の雇用を持続することも困難になる。

●派遣社員だけではなく、「契約社員」・「個人請負」等を含む非正規雇用を対象と
しなければ、単に派遣社員が「契約社員」・「個人請負」等に切り替わるだけで、
雇用破壊の問題は解決しない。

企業は派遣社員を「契約社員」や「個人請負」等に切り替えて、1年や3年で次々
に契約を解除することになり、現状と大差ない。

▲上記の様に、『製造現場への派遣を禁止』するにもかかわらず、技術者等の非正規
雇用 (契約社員・派遣社員・個人請負等) を禁止しないのであれば、技能職より雇用
が不安定となった技術職の志望者が減少していきます。そして、技術開発・技術革新
や技術の継承が困難になるなどの要因が次第に蓄積し、企業の技術力は長期的に低下
していきます。その結果、企業が技能職の雇用を持続することも困難になります。

これを回避するには、改正前の労働者派遣法に関する「政令で定める業務」の内容
を見直して技術者等の非正規雇用を禁止し、むしろ技術者等の待遇を改善して、人材
を技術職に誘導することが必要です。これにより、技術者等は長期的に安心して技術
開発・技術革新に取り組むことに専念できるようになります。その成果として産業が
発展し、これにより技能職の雇用を持続することが可能になります。

もしも、以上のことが理解できないのであれば、管理職になる一歩手前のクラスの
労働者ら (財界人・経営者・役員・管理職ではないこと) に対し意識調査をするか、
または、その立場で考えられる雇用問題の研究者をブレーンに採用して、政策を立案
することが必要です。
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