先日、「 左下の歯肉が痛い」という主訴のもと、61歳の男性が来院されました。 口腔内を観察すると、左下4 ~ 7番相当部に義歯を装着しておられず、お聞きすると、その状況が数年続いているとのことでした。 同部位の表面は明らかな白色、いぼ状に隆起しており、触診で硬い感触を受けました。 左上7番の咬頭が、左下7番相当部の顎堤に接触しておりましたが、上顎歯牙の咬頭による下顎顎堤への接触はそれのみでして、4 ~ 6番相当部は明らかな空隙を認めました。 上顎7番の咬頭を削合し、接触を断ったのちに、「 白板症 」の診断名で、防衛医科大学に紹介いたしました。 先ほど、その報告書をいただきました。 診断名は「 左口底蜂窩織炎 」でした。 現在、入院下でドレナージ、抗菌薬の投与をされているとのことです。 上顎7番咬頭のそれに対峙する顎堤への慢性的な刺激が、さらにその近心にまで及び、角化の亢進が強くなったものと思われます。 いずれにせよ、放置しておくと重篤な症状になる危険がありましたから、紹介させていただき結果的に大正解でした。 自信の持てない症例は、大学病院に紹介するべきですね。こちらが恥をかくということは患者さんにとっては朗報ですから。 みなさまのお役に立てばと思い書き込みました。
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