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奏三子「ハコヅメ~交番女子の逆襲~」はイチオシの傑作

2018年05月24日 | 絵日記
ハコヅメ~交番女子の逆襲~(1) (モーニングコミックス)
奏三子
講談社

奏三子先生の「ハコヅメ~交番女子の逆襲~」を読みました。
面白かったです。勉強になりました。

主人公は新人女性警察官。安定が第一と公務員試験を片っ端から受けまくり、唯一受かった県警に就職します。
しかし罵倒されるばかりの取り締まり業務や逃げ場のない人間関係に疲れ果て、早々に退職を決意します。
辞表を忍ばせ出勤した交番に、刑事課の元エースがパワハラで左遷されてきます。
主人公は元エース刑事とコンビを組むことになりますが・・・というお話。

作者の奏三子先生は、この作品を連載するために10年間勤めた県警を退職したという異色の漫画家です。
総務部に配属され青少年向けの広報を担当することになった秦巡査、「警察の作るパンフレットなんて誰も読まない、青少年向けに本気で広報するなら漫画雑誌に連載するしかない!」と一念発起。
初投稿からわずか一年で週刊モーニングでの連載を決めそのまま退職、警察広報の仕事を極めるために警察をやめてしまったといううっかりさんでもあります。

作品はテンポの良いセリフ回しがとにかく秀逸で、クスリと笑わせながらじんわり泣かせる巧みな構成が見事です。
元警察官ならではのリアルな視点と心情描写に加え、一話一話の経験で主人公が着実に成長していく姿を丁寧に描きます。

こんな新しい才能との出会いがあるから、漫画読みはやめられないなあ。

今一番勢いのある警察漫画で、イチオシでお薦めしたい傑作です。


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