タミフル耐性インフルエンザについて
タミフル耐性のインフルエンザに関して記事が出ていました。これによる日本国内のAソ連型ウイルス35株のうち34株(97%)が、治療薬タミフルに耐性を持つウイルスであったとのことです(記事はこちら)。A香港の方にはタミフルは効くのかも知れませんが、Aソ連とA香港の両方のウイルスが流行している群馬県の小児科医としては悩むところです。もちろん、インフルエンザはタミフル無しで治療できますし、耐性のインフルエンザでタミフルを飲んで特別悪いことはありませんので、ご家族と相談して使用するしないを検討することになりそうです。
ちなみに、本日私の娘がA型インフルエンザになりました。もちろん、ワクチン2回接種していました。タミフル内服していますが効果無いかもしれないですね。
ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/
タミフル耐性のインフルエンザに関して記事が出ていました。これによる日本国内のAソ連型ウイルス35株のうち34株(97%)が、治療薬タミフルに耐性を持つウイルスであったとのことです(記事はこちら)。A香港の方にはタミフルは効くのかも知れませんが、Aソ連とA香港の両方のウイルスが流行している群馬県の小児科医としては悩むところです。もちろん、インフルエンザはタミフル無しで治療できますし、耐性のインフルエンザでタミフルを飲んで特別悪いことはありませんので、ご家族と相談して使用するしないを検討することになりそうです。
ちなみに、本日私の娘がA型インフルエンザになりました。もちろん、ワクチン2回接種していました。タミフル内服していますが効果無いかもしれないですね。
ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/
Unknown (ママ)さん、ご質問有り難うございます。診療開始前なのでとりあえず簡単にお返事させていただきます。
Unknown (ママ)さんのコメントに書かれておりますように48時間以内にタミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬を使用すると発熱期間が短縮できるとされています。しかし耐性ウイルスはタミフルが有効でないと考えて良いです。ちなみにタミフルは内服薬(のみぐすり)でリレンザは吸入薬です。
検査をすればソ連か香港か分かりますが現在流通している通常の検査ではなく、特別な検査になります。そして残念なことに結果が出るまでに時間がかかり結果が出る頃にはインフルエンザは治っています。
先に書きましたように検査で耐性である可能性が高いかどうか知ることは現時点ではできません。
タミフルに関して言えば、使う、使わないを選択する必要があります。
「タミフルを内服する」と決めるのであれば以下のように考えればよいでしょう。
「タミフルを内服すると耐性でないウイルスの場合は効果が現れます。耐性でないウイルスであれば効果がないか、効果が弱いという結果になります。」
「タミフルを内服しない」と決めるのであれば以下のように考えればよいでしょう。
「耐性であるウイルスであれば効果がないのだから使わない、耐性でないウイルスであれば効果はあるかもしれないが、内服しなくても安静にしていれば治る。ただし熱の期間が少し長くなる。そもそも、タミフルが開発される前は安静が第一の治療であった(注1)。世界中でタミフルをこんなに使用しているのは日本だけである。」
もちろん、自分で吸入のできる大人はリレンザを使用すれば悩むことはありません。こどもはリレンザの吸入が困難なのでタミフルという選択肢になってしまうと思います。
(注1)シンメトレルという薬は使用していました。
おこさんがインフルエンザに感染しまったのですね。5歳でリレンザが吸入できたら優秀です。大人でも吹いてしまう方が意外に多くおります。こどもはシャボン玉などが好きな子供ほど吹いてしまうような気がします。リレンザは吸い込んでのどに薬がくっつかないと効かないのですが吸えるのであれば非常に有効です。
群馬県ではAソ連、A香港両方が流行しているのでシーズンに2回A型インフルエンザに感染する可能性があります。ひきた小児科クリニックにも既に2回A型インフルエンザに感染した方が何名かおります。さらにB型が流行すれば3回インフルエンザになる可能性があります。今後も気をつけてかからないようにしてください。
こどもに病気になって欲しくありません、予防接種についてblogにも色々書いてありますが、まだお済みでない予防接種がございましたら、ひきた小児科クリニックに受診してください。