船橋の雄。苦味とコクの煮干しラーメンが人気
船橋で長年愛される名店「赤坂味一」は船橋市役所そば、国道14号=千葉街道沿いにある。1975年に東京・赤坂の料亭街の一角で創業。その後、船橋に移り根を生やした。永福町大勝軒を思わせる煮干し風味の醤油ラーメンが様々な人を虜にしている。暖簾とお品書は船橋育ちの大相撲三役行事・6代木村玉治郎の直筆。粋な文字に心が躍る。
店内はカウンターとテーブルで30席ほど。麺メニューは「中華そば」一択で、麺大盛やチャーシューとメンマの追加が可能だ。今回は「チャーシューメン(750円)」を注文。大き目の丼にたっぷりのスープと麺。煮干しをふんだんに使った出汁は表面のラードの層によりアツアツに。煮干しの香りと仄かな苦みがたまらない。こりゃ旨い。
その煮干し香るスープに泳ぐのは、船橋の老舗・山田食品の中細縮れ麺だ。最初はワシワシとした食感が残るが、徐々にスープの熱で柔らかく馴染んでくる。チャーシューは脂少めのモモ肉で食べ応え十分。メンマは少し甘めの味付けで、ビターなスープと相性抜群だ。ほかナルトと刻みネギがトッピングされる。
好みが別れる味わいではあるが、だからこそコアな客も多い。なお、お店は昼営業のみだが、正午を過ぎると船橋市役所の職員などを中心に混雑するので11時の開店直後を狙うのがおススメだ。また、ご主人の長男が仕切る「亀戸店」もあるので、都内の方はそちらで啜るのが便利だろう。煮干し好きはぜひ一度!
<店舗データ>
【店名】 赤坂味一
【住所】 千葉県船橋市湊町2-2-19
【最寄】 JR総武本線「船橋駅」南口徒歩12分
★亀戸店は2022年7月下旬に閉店。