すみれ店長を歴任した菅原氏、渾身の一杯
東京メトロ有楽町線・江戸川橋駅2番出口から歩いて3分ほど。江戸川橋交差点そばの路地に2019年10月29日にオープンした「三ん寅」へ。ご主人の菅原章之氏は味噌ラーメンの名店「すみれ」の本店、京都店、新横浜ラーメン博物館店の店長を歴任し独立。軒先には「すみれ」、更には「幻の駅」と染め抜かれた暖簾を掲げる。
ちなみに、この「幻の駅」とは、「すみれ」の前身「純蓮」の創業者・村中明子氏が、一度引退した後に出していた店「駅」に由来する。暖簾のダブルネームは信頼の証。ラーメンはもちろん味噌が主軸で、ほかに醤油、塩も用意されている。今回は「味噌チャーシューめん」に煮玉子をトッピングし、ライス小も追加してオーダーした。
スープは豚骨や鶏ガラの動物系ベースで、味の仕立ては白味噌が中心。旨味がギュッと凝縮された濃厚な飲み口で、白味噌や炒めたタマネギの甘味も加わり絶品だ。表面にはラードの膜が張りアツアツ。さらにスープにはニンニクと生姜に加え、黒胡椒もだいぶ効いている。本流の「すみれ」とも少し違った飲み口だが旨い。
そこに西山製麺の黄色がかった中太縮れ麺を合わせている。コシがあって力強い麺は、濃厚なスープにも負けず旨い。チャーシューは豚肩ロースのスライスと解し肉。大判で肉厚なスライスは食べ応え十分だ。スープに乗った炒めモヤシとタマネギ、そして解し肉をレンゲに乗せてライスにオン。むう、これはたまらん。
味玉にはアマダ東京の「マキシマムこいたまご」を使用。オレンジで大きな黄身は臭みが一切無い絶品で、ライスとの相性も抜群だ。ネギは甘味の強い那須の白美人。メンマも具合が良い。スープが重く感じてきたら、刷り生姜を溶いて味に変化を。最後の一滴まで美味しく頂いた。いずれ醤油も塩も試してみたい。
<店舗データ>
【店名】 三ん寅
【住所】 東京都新宿区山吹町362
【最寄】 東京メトロ有楽町線「江戸川橋駅」徒歩3分