highdy の気まぐれブログ

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トタンとブリキの違いは?

2023年02月13日 | 雑学知識



トタンとブリキ
 下図に示すように、トタンの表面に亜鉛メッキを施したもの、一方、ブリキの表面にスズメッキを施したものです。



両者の大きな違いは、イオン化傾向に基づく錆びやすさの理由に違いがあります。
高校の基礎化学で
イオン化傾向(←とても分かりやすいについて習いましたね。
 Au(金)は、1升3円の王水(硝酸1:塩酸3)にしか溶けない!
覚え方まで、「リッチに貸そうかな まああてにすんな ひどすぎる借金」なんて。

Li > K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > H
2 > Cu > Hg > Ag > Pt > Au
大きい ← イオン化傾向 → 小さい



上の図を観ながら、以下の説明を読んでください。
 FeとZnのイオン化傾向を比較すると、Znの方が大きいです。
従い、トタンはZnが先に溶け出して亜鉛イオンZn2+となり、結果、鉄がイオンになって溶けるのを防ぐことができます。つまり鉄が腐食しない(錆びにくい)のです。(なお、Znが溶けることによって生じた電子e–は、水に溶けたO2が受け取ります。)
 一方、SnとFeのイオン化傾向を比較すると、Feの方が大きいです。
ということは、ブリキではFeが先に溶け出して鉄(Ⅱ)イオンFe2+となり、結果、鉄が腐食しやすく(錆びやすく)なります。(溶けた鉄の部分は酸化鉄、すなわち錆た鉄になります。)

えっ? 鉄(Fe)の方が先に溶けて錆びるんじゃないの? と、思われがちですが、実は傷が付いていない状態では、ブリキのSnはトタンで使われているZnよりイオン化傾向が小さいため、水がついても溶けにくい、すなわち、腐食しにくいのが強さの秘密です。

知識と疑問
 イオン化傾向の細かい理屈はさておき、以下を知っておきましょう。
イオン化傾向高い(大きい)ものほど弱い。
ブリキ食品に使える。
缶詰の缶の材質には、ブリキ缶、アルミ缶、ブリキ缶にアルミの蓋、さらに缶詰特有の臭い防止のため、食品と接触する部分に樹脂コーティング(
参考資料を施したものもあります。
ということを知っていればいいと思います。
タカが空き缶ですが、気をつけてみると知識が増え、疑問も増えてきます。


ひと言多いのですが・・・

 現役時代にマレーシアへ出張していた帰りに、かの有名なセランゴールの錫製品を大量に買ってきました。我が家にも3つ4つ残っていますが、手入れをしないでいるとAg(銀)より格段に黒ずむのがはやいです。銀食器も磨かずに放置しておくとはやく黒ずみます。これはイオン傾向の問題です。
 
highdy は学生時代、化学は得意ではなく高校・大学とも単位が取得できるレベルでした。
でも、
社会に出るとそう甘くはなく、不得意だから、嫌いだからでは済まず、そのような人材は淘汰されてしまいます
最近の若者
(若者だけではないですね、失礼は、自分の無努力・無才能・無意欲・軟弱さ(またまた失礼)を棚に上げ、他人の所為にして他人を責めたり、その環境から逃避してしまいます。
判らないからと逃げていたのでは、いつまで経っても
人間としての進歩はありません。単に落ちこぼれになるだけで、「専門外だから知りません」は誰でも容易に使える言葉で、寧ろ勉強不足を恥じるくらいの気持ちが欲しいものです。時代が進化すれば、そこに生活する人だって進歩しなければいけないと思います。




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コメント (11)
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