言の葉

気の赴くままに、ひたすら詩を綴っています。

カコハカコ

2008年07月10日 | Weblog
かつてキラキラと輝いていた宝石は、
見るものを魅了してやみませんでした。

今も宝石は変わらず輝いています。

けれど他の綺麗な宝石に目移りして、
誰も過去の栄光に縋る宝石を見ません。

何も変わらない自分の何がダメなのか、
宝石には全くもって分かりません。

ある日、宝石は馬鹿にされたように、
「過去は過去だよ」と言われました。

どうしたって過去の自分には戻れません。
どうしたって人の心は移ろうものです。

自分の中に目新しいものを見つけられず、
宝石は次第に輝きさえくすんでいきました。

そして、いつしかタダの石ころになりました。