言の葉

気の赴くままに、ひたすら詩を綴っています。

K2

2011年11月30日 | Weblog

何故わざわざ荊の道を往くの?
そう尋ねても彼方は微笑むだけ

彼方が選んだ未来ならば
きっと応援し続けるけど

そこに私はいないという事実が
やっぱり少し悲しくて寂しい




long time no see

2011年11月28日 | Weblog

あなたに会えなくなってから
どれくらいの歳月が流れたの

私の時間は止まったままで
窓の外の移ろいを映せない

あなたの便りだけが私の心を動かす

それも効果は直ぐに薄れて
また私は閉じ籠るのだけど



Orange

2011年11月27日 | Weblog

まるで一つの大きな街のようだ

形成されていく様は美しく
瓦解していく時は甚く短い

外では風が吹き荒れているのを
木々のざわめきが教えてくれる

それでも出ようとする私は愚かか



君が笑えば

2011年11月23日 | Weblog

霧に包まれた朝は何だか憂鬱だ
灰色に隠されて太陽が見えない

それでも小鳥たちは変わらず囀り
夜に比べれば随分と明るい世界だ

目覚めてバルコニーに立てば
君の笑顔ばかり思い出される

離れて暮らす君の優しさを感じながら
少し切なくて少し温かい不思議な感覚



この先に

2011年11月22日 | Weblog

「ごめんね」って言葉を繰り返して
辿り着く先に何があると言うんだろう

もうずっと長い間お互いを思いやってきたけど
本当のところ表面的なことばかり気にしていて
実は自分のためだけを考えていたような気がする

「結局ヒトはワガママなんだよ」って分かって
分かっているけど抗いたくてヒトを愛そうとして
やっぱり抗えなくてヒトは独りだと思い知る

それでも彼方を好きな気持ちに変わりはないって
私以外の誰かに信じてもらえさえすれば
これから先も生きていけると思うのだけれど



夜明け頃

2011年11月21日 | Weblog

きっと明日のためになんて生きていないわ
夜明け頃そっと一人でそんなことを思った

白いカーテンの向こうで朝陽が昇っていく
白い部屋が徐々に明るくなり全て曝される

掲げた手の指先を見つめながら心に誓った
もう二度と彼方のためになんて生きないわ



Attension

2011年11月20日 | Weblog

あの人の歌に耳を澄ませてごらん
きっと明日が変わって見えるよ

灰色の空の下でさえ心は澄んで
冬の冷たい冷気にも魂は温かい

このままの私で彼方に会えたら
愛してもらえるのかもしれない



この想いこそが

2011年11月19日 | Weblog

彼方と出会ってから
特別なことなんて
きっと一つもなかった

ただ一緒にいたくて
それが裏切りの始まりで

ただ愛し続けたくて
それが誰かを傷つけた

逃げてしまえば楽なのに
ちゃんと向き合いたいから
いつまでも痛みに苛まれる

「彼方が好きです」と言った時
泣いてしまったあの日から
私たちの心は繋がっているの