言の葉

気の赴くままに、ひたすら詩を綴っています。

夾竹桃

2017年12月25日 | Weblog

静かに隠した鉄片を探さないでね

極夜 暗闇 隠していてよ
白夜 光輝 発かないでよ

このまま そっと眠らせてよ

私の手は 此処にある



泣いたら咲いた 泣いたら消えた

2017年12月24日 | Weblog

そっと泡を吹きかけて 拭きとる
その繰り返し ひたすら繰り返し

いつかこんな日が来るとは思っていた
心のどこかで ずっと思っていた
いつか どこか 抽象的なほど
それは現実になったときに圧し掛かる

涙は出たら昇華してしまうから
昇華したくない思いを抱いた時は
泣くもんか 絶対に泣くもんか

咲かせるもんか 消えさせるもんか

穏やかな笑顔を見せたくなどないし
この思いは ずっとずっと持っていく



"hug me tightly to your chest"

2017年12月20日 | Weblog

圧し掛かる重さが怖くなったのは
一度や二度のことじゃないけれど

たとえ羽があったとしても
きっと逃げはしなかったでしょう

ツカマエテイテと言葉もなく
叫んでいる その瞳の色が切ない

いつだって手を伸ばしているのに
いつだって抱きしめようと しているのに



オオカミ

2017年12月19日 | Weblog

世界が緑に覆われて

嘘つき呼ばわりされたのよ

心がついていかなくて
耳には一つの爆音だけ響いて
緑は弾けて黒くなって

嘘つき呼ばわりされたのよ

悲しみはすぐに通り越して
何とも言えない感情になったわ



銀の糸

2017年12月10日 | Weblog

不透明で 不安定な 心を

嘆くだけで 何もしないのと
そっと空に呟いてみるのと

いったい何が違うっていうの

遠くへ行くことを許してくれないくせに
どうして繋いでいた鎖を解き放つの

答えは宙の中 深い深い底のほう

空を仰いだところで 覗けやしないわ