言の葉

気の赴くままに、ひたすら詩を綴っています。

何も信じてないわけじゃないよ

2006年02月28日 | Weblog
幼い頃って不可思議な存在を何の根拠もなく信じられた。
年を重ねるごとに信じられるものは減っていった。
何故信じられていたのか分からないと同様に、
何故信じられなくなったのかも分からないまま・・・
ただ信じる気持ちが心の中から消え失せてしまった。

信じられていた頃は、幸せだったのかな?
それとも現実を見据えられている今が、幸せなのかな?

願わくは、現実を知りながら
信じる気持ちを失わないことが理想なのだけれど。
それは、この世界においては無理なようです。
この世界で生きていく限り、
この世界の現実を見ようとする限り、
信じるという気持ちは泡になってしまうようです。

でもね、何も信じてないわけじゃないよ。
年を経るごとに信じる気持ちが強まることもあるよ。
だから、この世界でも生きていけるんだと思うよ。

「ごめんね」

2006年02月27日 | Weblog
あなたは私を傷つけないようにと
たくさんの優しさを くれました

いっぱい気を遣って「ごめんね」って繰り返して
バカみたいにお人好しな あなた

でもね そんな優しさよりも ただ
あなたが笑ってくれるだけで 良かった
あなたの負担にだけは なりたくなかった
願わくは「好きだよ」って想いに答えて欲しかった

あなたを困らせるくらいなら
想いなんて伝えなければ 良かった
「ごめんね」なんて 私の台詞だよね

なのに あなたは
私の大好きな笑みを浮かべて
「ごめんね」って また言うのね

あったかい

2006年02月26日 | Weblog
「好きって気持ちが分からないんだ」
そう泣く あなたの涙が あったかかった

「心って変わっちゃうものなんだね」
そう泣く あなたの涙も あったかかった

涙って すごく すごく あったかい
いろんな涙があるけれど 一様に あったかい

それは きっと いろんな涙なりに
いろんな想いを含んで 溢れ出すからでしょう

あったかい あったかい 涙は
ささくれだった心のトゲを溶かして
その綺麗な目から 零れ落ちていくからでしょう

ash

2006年02月25日 | Weblog
ほら 僕の手のひら 灰に侵食されていくよ
こんな手じゃ 君に触れられないね
触れたら 君まで灰色に染めてしまうものね

そう君との別離を決意して 早幾年
灰色に染まった世界の中で 君を想うよ

ねえ ひとつだけ聞きたかったんだ
たとえ僕が灰に染まっても 君は愛し続けてくれた?
僕は 僕のせいで君が灰に染まるのは嫌だったけれど
たとえ君が灰に染まっても 想いは変わらなかったと思うんだ

何を問おうが何を言おうが詮無い今
僕は灰に目を覆われながら 君を想い続けているよ

銀糸

2006年02月24日 | Weblog
笑う その頬に 銀糸の伝った痕跡
「泣いてたの?」って聞いてあげればいいのに
それを無視して 僕は 君に笑い返したんだよ

君が泣いてた理由も 僕は知っていたのに

君が笑顔で誤魔化そうとする その健気さが 胸を打って
君が笑おうというのなら それを邪魔してはいけないと思って

僕の優しさは 間違っていたのかなぁ?
君は 本当は 泣き縋りたかったのかなぁ?

今でも分かんないよ どうしてほしかったのか
君が何を望んで 涙こらえて笑ったのか

日和

2006年02月23日 | Weblog
明日あなたは何してる?
明日梅見日和だったなら
一緒にお出掛けしたいね

明後日あなたは何してる?
明後日散歩日和だったなら
一緒に海辺まで歩きたいね

明々後日あなたは何してる?
明々後日登山日和だったなら
一緒に山頂で背伸びしようよ

飛ぶ

2006年02月22日 | Weblog
黒くてもいいから 羽根がほしい
白くなくていいから 羽根がほしい

羽根があればね 飛ぶことができる
飛んだらね あなたを探すことができる

地上を這いつくばりながらじゃ
あなたを見つけるのは 困難だよ

けれど 飛べたらね きっと
あなたを見つけられると 思うんだ

羽根がほしい 綺麗じゃなくていい
飛ぶことのできる 羽根がほしい
そんで あなたを探し回って 飛び続けるんだ

汚くてもいいから 何色でもいいから
ちょっとやそっとじゃ折れない 羽根がほしい

エッセンス

2006年02月21日 | Weblog
知らない気持ちばかり 増えたよ
あなたに出会って 恋してからね
知らない気持ちばかり 芽生えた

きっと あなたと出会うまで
僕の心は欠けた状態だったんだ

あなたと出会って
それまで知らなかった気持ちを知って
それで今の僕があるんだ

今の僕の心は ちゃんとハートの形でしょ?
あなたを好きだよって言えるでしょ?

肩に背負う

2006年02月20日 | Weblog
私の肩には 傷があります
それに触れられると
まるで心を抉られるように
痛くて たまりません

洋服で覆って隠しても
決して癒えない傷だから
消えることのない傷だから

背負い続けて早幾年
この傷を抱えて生きていく

ファイアー

2006年02月19日 | Weblog
燃え盛る炎の中で 何を思うでしょう?
助けて 灰になんてなりたくない
そう泣き喚きながら 心の内では何を?

僕は必死で手を差し伸べたけれど
あなたには届きませんでした
僕は助けたかったけれど
炎の中へ飛び込めませんでした

僕には背負うものが他にもありすぎて
あなたのために炎の中へ飛び込むことが
どうしても できませんでした

全てを燃やし尽くす業火は
僕の心の何かまで 燃やしてしまったのかな
僕の涙腺まで 壊してしまったのかな
どうしたことか あれ以来 涙も零れません