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難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

母と地域福祉と難聴者福祉と(2)

2008年05月06日 11時32分14秒 | 福祉サービス
080504_2032~002.jpg080504_2032~001.jpgまた、今まで要約筆記事業を社会福祉サービスと位置付け、地域生活支援事業で市町村で提供されることとが社会福祉全体の中にスッポリ入るように感じた。

これまでの難聴者協会の活動は地域に入り込めない難聴者が集まり、親睦による交流で障害の受容を図ることや社会一般に「聞こえの保障」を訴える活動が中心だった。
共通のテーマに基づくアソシエーション活動だ。
テレビの字幕放送の拡充、耳マークや要約筆記など聞こえのバリアフリーの活動に傾注してきたのは地域社会に入り込めていないからだったとも言えるかもしれない。

しかし、難聴者のコミュニケーション支援事業の主要な一つである要約筆記者派遣事業が地域の事業になったことで、難聴者協会の活動は地域に焦点をあてる必要がある。


帰りの電車の窓からF市の作った「市民活動推進センター」の看板のある建物が見えた。


ラビット 記



母と地域福祉と難聴者福祉と(1) 

2008年05月06日 11時32分01秒 | 福祉サービス
080506_0944~001.jpg080506_0951~001.jpg今日で実家を借家にするための家の整理が終わった。

一人暮らしの母が認知症になって地域のデイサービスを受けるだけでは安心出来なくなったが、たまたまそのデイサービスを運営する地域のNPO法人が介護付きマンションを設立することになり、運良く入居できた。


昨夜は社会福祉概論と地域福祉論のレポートを出すためにテキストを通読していた。
兄弟間でなぜ長男が母をみないのかと言われて、自分と妻が難聴であること母の介護との関わりがすっきりしないままだった。
テキストには社会と家族のあり方が変わってくる中、社会福祉のあり方も変わり、地域福祉の役割が重くなって、そのための地域と行政の役割も変わっていることが順々に整理されていた。
介護も難聴者の支援の社会性に気がついていなかったのだ。
そのために引け目を母に対しても兄弟に対しても感じていたのだ。

一人暮らす母が長男にと家を守ってきたがその家は自分のものではないと初めて感じた。


ラビット 記



30年ぶりの学生に 難聴者福祉実践のために 

2008年04月26日 18時22分36秒 | 福祉サービス
080422_0844~001.jpg080416_0830~001.jpg今日、配達証明郵便で「専攻科社会福祉コース学生証」が届いた。

埼玉県の福祉大学教授の奨めもあったが、難聴者福祉にきちんと関わろうとすれば社会福祉を系統的に学ぶ必要があると考えたからだ。


このコースの学習の手引きを読むと「従来は、社会福祉の問題を行政面からとらえ、制度や政策の充実を施策として望んできました。しかし、権利としての社会福祉を考えるときに、状況は一変します」とある。
ここで「権利としての社会福祉」と出てきて驚いたが、考えると社会福祉サービスが権利擁護の事業とされているのは、2000年の社会福祉基礎構造改革で社会福祉法が改訂された時の理念だ。

これが、社会福祉の常識であり、この学校だけで年間60000人がこのことを学ぶのだ。

また、この学校の社会福祉コースは「地域に根ざした福祉活動の担い手やコミュニティ・リーダーを養成することで【市民意識の活性化】を図る目標」を持っているという。
「市民として直面する地域の課題や社会・人間の問題などを総合的・体系的に」「社会福祉の持つ意味を明確にしていこうとする」目標が掲げられている。

要約筆記者は社会福祉法の事業を担う以上、通訳課程の学習は最低限だ。市民社会を支えるボランティアとは違う役割があり、相互に連携しなければならない。


2年間の通信課程で40単位以上の取得が必要だ。
会社の勤務と難聴者の活動、人工内耳のリハビリテーションの時間を考えるとギリギリかも知れない。
会社も来年で勤続30周年、定年まで後3年で、定年時に人生の選択肢を考えなくてはならないことも受講の動機だ。

30年勤続の金一封は学費に消えてしまうかなあ。「修学」旅行ができれば良いが。


要約筆記者の通訳課程とどっこいか、もっとも1単位29時間10分なので40単位というと・・。要約筆記者には負けたくない。


障害者の権利条約の批准、障害者自立支援法福祉の見直し、難聴者施策の転換を考えると激動の2年間になる。

知識の学習と運動の実践の結合を見い出したい。


ラビット 記



丸山一郎先生にお別れをしてきました。

2008年03月06日 08時39分12秒 | 福祉サービス
080305_1842~001.jpgAさんに。

おはようございます。
丸山一郎先生のお別れの会に行ってきました。先生の業績を反映して、非常に多くの方が参列にいらしてました。
要約筆記奉仕員養成事業をメニュー事業を取り入れた時の専門官が丸山先生だったことをお話しましたがその時に机を並べていらした方、その時の更正課長が板山賢治氏だったことも分かりました。板山先生にもご挨拶できました。
フランクボウ氏を招聘したもう一人のエンパワメント研究所の久保耕造氏も、当時八代英太氏の秘書をしていた久保田哲氏も来ていました。
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/4176627.html

丸山先生にお別れする際に、いろいろお約束をしてきました。
国と自治体の制度に難聴者支援の施策を入れるのが不可欠と思っています。
誰もがどこでもいつでも支援が受けられるようにです。これは人権だからです。

職場の無理解に耐えているサラリーマンも、山間の高齢難聴者でも、都会の難聴青年であっても、子育てと仕事の両立に悩む主婦も、必要な時に相談が受けられ、生き生きと未来を期待出来る体制が必要です。

難聴者の支援には何が必要でしょうか。
まず社会の理解が必要でしょう。
難聴者の聞こえの特徴、分かる話し方、書くコミュニケーションの方法などは最低限です。

二つ目は、社会の環境整備です。適正な補聴器の円滑な供給。あらゆるところに補聴支援システムが必要です。電話リレーサービスや字幕放送など通信・放送サービスのアクセシビリティの保障も含まれます。IT技術で話せば文字になる技術やシステムも実用化するかもしれません。

三つ目は難聴者を支援する人です。
コミュニケーション支援を担う人と社会の理解を促進する人、難聴者の相談・支援の専門家が必要でしょう。
コミュニケーション支援という時に対象者の人格と向き合い丸ごと人権を守る立場に立てる人が必要です。もう一つ、聞こえる言葉を選んで伝える責任を果たす覚悟のある人です。

コミュニケーション支援はIT技術を使えばより支援の幅が広くなりますが、話が文字になるサービスや機器だけでは解決しない問題を難聴者は多く抱えています。
難聴者の積極的な生きる姿勢や周囲の理解がなければ自立出来ないのです。

難聴者が自己を肯定し、高い人生目標を作るためのエンパワメントを受けられる仕組みはほとんどありません。指導者、ピア・メンターの育成から必要です。
対象者を幅広い観点から社会資源の利用など自立支援技術を持つ難聴者のための新しい対人支援コーディネーターが重要になってきます。
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/cat_249817-1.html

これを今の施策体系にどう組み入れ、どういう人材を誰が育てるかを提起しようとしています。


ラビット 記



訃報:丸山一郎さんと白木力さん☆えにし☆

2008年03月03日 20時27分59秒 | 福祉サービス
080226_1518~001.jpgゆき@志の縁結び係&小間使いさんからのお知らせ


丸山一郎先生が逝去されたとの知らせがあった。
大きな足跡を残された方だった。

フランクボウ氏との交流は有名だ。
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/6587475.html

全国難聴者連絡協議会の時代に、厚生省(当時)に要約筆記の養成事業の開催を繰り返し陳情した。
実は、その時に応対されたのが丸山一郎専門官で、要約筆記筆記奉仕員事業を初めてメニュー事業に取りあげてくれた方である。

障害者の自立とは何か追う時に、彼の業績が険しい山行の道しるべになる。

心からご冥福を祈る。


ラビット 記
--------------------------------
「えにし」の会に参加してくださっていたお二人の悲しいお知らせです。

【白木力さん、1日夕刻に】
通称バリ研、バリアフリーデザイン研究会
http://www.barrier-free.jp/concept/index.html
を親友の丸山力さんたちと1992創設、バリアフリー思想を広めた
熊本の建築家、白木力さんが、肝臓ガンのため亡くなりました。
1994年を皮切りに、様々な職種の人に呼びかけてヨーロッパを訪ね、
ノンステップバス,ノンステップ路面電車の導入を提唱、
http://www.barrier-free.jp/old/european/index.html
http://www.barrier-free.jp/old/europe/tour.html
熊本で夢を実現しました。
また、街中の小さなお店や診療所を障害のある人たちと一緒に回って
バリアフリーデザイン賞を出すなど、
ユニークな活動を展開しました。
3月3日 19:00 お通夜  自然庵(じねんあん)  096-342-0983
3月4日 14:00 告別式  自然庵    熊本市黒髪二丁目37-32
「えにしを結ぶ会」の第1回で、堀田力さんと顔をあわせ、
「力が3人そろえば、サンニンリキ、じゃなくて、千人力」
と笑い会っていた姿が忘れられません。
まだ55歳でした。
【丸山一郎さん、2日夕刻に】
自立生活運動を1977年、日本に初めて紹介、
その後も、日本の障害施策のために力をつくしてこられた
丸山一郎さん(埼玉県立大学教授)がすい臓がんのため
亡くなりました。65歳でした。

丸山一郎さんのお仕事をご存じない方はえにしのHP
http://www.yuki-enishi.com/ の「物語・介護保険の部屋」
第3話「自立」VS「自立」
第32話元祖・寝たきり起こし、そして、再びGHQ
をごらんください。英語堪能な丸山さんだからこそ発見できた
知られざる歴史をお読みいただけます。
直接飛ぶには、
http://www.yuki-enishi.com/kaiho/kaiho-03.html
http://www.yuki-enishi.com/kaiho/kaiho-32.html

“究極の障害者自立支援法”、オーフス方式のうみの親
デンマークのエーバルト・クローさん
http://www.yuki-enishi.com/challenger-f/challenger-f05.html
を日本に招くことができたのも丸山さんのおかげでした。

文子夫人によると:
自宅で過ごしたいと望んで、2月12日に退院。
近所の診療所のお医者さんが1日おき、ナースが毎日訪ねてくれ
夫人と二人のお子さんに囲まれておだやかな日々、
夫人が蒸しタオルをつくりにほんの1-2分、そばをはなた間に
静かに息を引き取られました。

お通夜は5日(水)午後6-7時
告別式は6日(木)午前11時から
杉並区永福1-8-1 03-3323-0321
築地本願寺和田堀廟所で。
昨年12月13日の「えにしメール」でお知らせした
「病床からの訴え」は、「えにし」のHP
http://www.yuki-enishi.com/ の「医療福祉と財源の部屋」に
「日本の障害者雇用は50年も前のILO勧告と条約に違反。
社会保障削減のなかで、さらに危機的状況」というタイトルで
ご紹介してあります。

2月には、車いすに乗って最終講義で学生に語りかけ
「卒業式にもでたいなあ」とおっしゃっていたのですが、
かないませんでした。





障害者雇用施策☆病床から丸山一郎さんが☆えにし☆

2007年12月17日 18時10分14秒 | 福祉サービス

ILO勧告検討.jpg丸山一郎氏は、ADAの立役者の一人、フランク・ボウ博士を1989年のフェスピック神戸大会に招聘した一人である。
その丸山一郎氏は、闘病のベッドの中で、日本の障害者雇用施策はILO勧告に違反と告発。

「■50年以上も前のILO勧告に追いつかない日本■
 雇用に関しても、本当に職業的に障害のある人々、生産性低い人々は、福祉施策の対象とされ雇用政策から排除されたままです。このことは50年以上も前にILOが勧告をしていることなのです。この度行ったILOへの申し立ては、企業、労働組合、社会福祉事業者、そして政府など社会全体への問題提起です。これ以上見過ごしてはな
りません。
 余命は短いのですが、問題解決への協力体制づくりの働きかけを続けて、次に引継いで貰いたいと存じます。今回の受賞は小倉さんが最後までしっかりやれとハッパをかけてくださったのでありましょう。」
http://www.yuki-enishi.com/ の目次のトップ:「医療福祉と財源の部屋」の冒頭

日本の障害者障害者雇用施策は、傷痍軍人救済のために作られたと思っていたが、GHQが身体、知的、精神障害者を含めて、検討され、世界初の障害者差別禁止事項さえ含まれていたというのは衝撃の事実だ。

「■「すべての障害」を念頭に、そして、世界初の障害差別禁止条項が■

 日本では、厚生労働省資料にさえ、「わが国の身体障害者施策は傷痍軍人対策として開始された。」と書いてあるのですが、事実は逆でした。」
http://www.yuki-enishi.com/kaiho/kaiho-32.html


ラビット 記
-------------------- Forward

障害メの短時間労働.jpg
【病床から丸山一郎さんが渾身の訴え】、
★自立生活運動を1977年、日本に初めて紹介、
その後も、日本の障害施策のために力をつくしてこられた
丸山一郎さんが、小倉昌男賞特別賞を授賞。

ご子息がその席で代読した血を吐くような訴えを

福祉と医療・現場と政策をつなぐ「えにし」ネットのHP
http://www.yuki-enishi.com/
の目次のトップ:「医療福祉と財源の部屋」の冒頭にアップしました。
タイトルは、
「日本の障害者雇用は50年も前のILO勧告と条約に違反。
社会保障削減のなかで、さらに危機的状況」

★丸山一郎さんのお仕事をご存じない方は
以下のサイトを。
介護保険物語第3話「自立」VS「自立」
http://www.yuki-enishi.com/kaiho/kaiho-03.html
第32話元祖・寝たきり起こし、そして、再びGHQ
http://www.yuki-enishi.com/kaiho/kaiho-32.html

*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:
「えにし」の由来は、
http://www.yuki-enishi.com/enishi/enishi-2001.html#enishi-2001-2
http://www.yuki-enishi.com/enishi/enishi-2001.html#enishi-2001-3
を。







【問い合わせ】中途失聴・難聴者の相談支援事業の必要性

2007年12月08日 09時15分08秒 | 福祉サービス
071202_1120~001.jpg> 早速に有難うございます。区市行政担当者に中失難聴者の相談支援事業にどのように説明したら良いのでしょう
>

【お答え】
お疲れ様です
区に要望されるのですね

区市には、
中失・難聴者はコミュニケーションの問題と精神、心理的問題を合わせ持つ障害者で自立のために多角的な支援が求められていること、

コミュニケーション問題も聴力やコミュニケーション方法がまちまちであるため、補聴器と補聴援助システムの活用、筆談や要約筆記の文字によるコミュニケーション支援がその場面場面で選択して必要なこと、

高齢難聴者の場合は難聴の上に足などの老化があると外出もしないため、家庭内で差別や虐待すらあっても愁訴が出来ないため被害が表に出ないこと
などから様々な問題を抱えている。

ぜひとも相談支援に関われる専門員の配置や聴覚障害者自立支援センターと委託事業による支援がひであると
説明されてはいかがでしょうか

中失・難聴者の支援はなかなか難しいです。
自立支援センターは一人しかおらず、中失・難聴者は対応が難しいと言っています


ラビット 記



聴覚障害者とワーキングプア

2007年12月08日 00時09分56秒 | 福祉サービス
071207_2245~001.jpgNHKの「ワーキングプア」が日本新聞協会賞を受賞した。
12月10日にNHKスペシャルで「ワーキングプアⅠ・Ⅱ」の再放送がある。
また12月16日には「ワーキングプアⅢ」が放送予定になっている。

障害者の雇用施策にも、短時間の派遣形態が導入されようとしているが、出来る範囲の出来る時間だけ働けるので、障害者にもメリットがあるようにみえるが、働くための障害者の立場にたったサポートなしでは結局安上がりの労働力として使い捨てにされかねない。

障害者雇用の権利擁護の仕組みが合わせて打ち出されなくてはならないが、厚生労働省の障害者雇用対策はどうなっているか。

中途失聴・難聴者の就労は目に見えない障害だけに、雇用側の理解とサポートは不可欠だ。
電話が出来ないとか会議の発言が分からないというだけで不採用にしたり、解雇するのは明らかに「差別」だ。
雇用側も難聴者側もで補聴器の電話回路を利用した補聴システムや要約筆記者の派遣(雇用側の費用負担になる)などの支援方法を知らないために、みすみす職を失ってしまうケースも多いに違いない。

こうした障害者雇用と就労支援の機関はあるが中途失聴・難聴者の就労問題をしらなさ過ぎる。
独立行政法人障害者職業リハビリテーションセンターですら、中途失聴・難聴者就労リハビリテーションプログラムは確立していない。

国連障害者権利条約が批准されて、国内法の整備が進む時に支援方法を指導出来る人材の確保、養成から始めないとならない。
相当なエネルギーが必要だろう。


ラビット 記




対策中央本部の舛添厚生労働大臣宛の要望書

2007年12月06日 15時05分51秒 | 福祉サービス
071202_1757~001.jpg11月27日に、聴覚障害者自立支援法対策中央本部は舛添厚生労働大臣宛に要望書を提出し、その内容について、協議した。

聴覚障害者自立支援法対策中央本部のブログに写真と要望書が掲示されている。
http://blog.goo.ne.jp/houantaisaku/e/bf65eda5e680400d5c66e22365f9c266

(下記の要望書の改行はラビット)


ラビット 記
-------------------------------------------
2007年11月27日
厚生労働大臣
舛添要一様

聴覚障害者「自立支援法」対策本部
本部長安藤豊喜

障害者自立支援法の見直しと行政のバリアフリーの推進に関する要望書

時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日頃より、聴覚障害者の福祉向上については、深いご理解とご配慮を
いただき、厚くお礼申し上げます。

さて、昨年施行された障害者自立支援法におけるコミュニケーション
支援事業は、聴覚障害者の社会参加を支援する手話通訳「派遣」の
体制の整備が進んではいるものの、手話通訳士(者)の「設置」

が進んでいない状況がみられます。このため、聴覚障害者が障害者
福祉サービスを利用するに際して、情報提供と相談・支援が不十分な
状況にあることが明らかになってきています。また、要約筆記事業の
伸展が遅れており、都道府県事業、市町村事業の役割分担などの
再編成により、コミュニケーション支援事業の派遣対象・範囲・
内容などに地域間格差が生まれている状況もあります。

コミュニケーション支援事業のもつ役割は、聴覚障害者の社会参加
支援にとどまらず、障害者福祉の現場で「聴覚障害者への対応が十分に
できる体制」を作ることであり、さらに、行政や地域のコミュニケー
ションバリアフリーに繋がる重要な意味を持っています。

今年9月28 日に政府が署名した「障害者の権利に関する条約」
では、
コミュニケーションの定義に手話、要約筆記を含む文字表示が位置
づけられており、それに基づいての一般原則、一般的義務などが明示
されました。このことは、前述の「聴覚障害者への対応が出来る体制
作り」が国内法整備の出発点となるものであると認識しています。

障害者自立支援法などの障害者施策が等しく享受できる体制作り、
聴覚障害者の社会参加支援などのため、下記の通り要望致しますので、
早急にその具体化をお願いします。

聴覚障害者「自立支援法」対策中央本部構成団体
財団法人全日本ろうあ連盟
社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会
全国手話通訳問題研究会
日本手話通訳士協会
全国要約筆記問題研究会

【連絡先】
162-0801 東京都新宿区山吹町130 SK ビル8 階
財団法人全日本ろうあ連盟
Tel 03-3268-8847・Fax 03-3267-3445




本日の ETV ワイドにリアルタイム字幕と解説が付きます

2007年12月01日 17時04分00秒 | 福祉サービス
071201_1355~001.jpg今日のNHK教育テレビの「NHK生放送特別番組「ETVワイド ともに生きる」」が放送される。

生放送の番組に解説放送が実施されると言う。
解説放送は、事前制作が中心だが、時間とコストがかかる。生放送に解説放送を求める声は多い。それに答えようとしているNHKの姿勢には評価したい。

その生放送解説付与を監修した日本ライトハウスから、視聴覚障害者も番組に意見を出さないと視聴覚障害者の問題が忘れられてしまうという。

字幕放送があるかはテレビ番組欄で確認を漏らした。

NHK教養番組部
ファックス0334686139


ラビット 記
……………………………
>今日は日本ライトハウスの立場でのご案内です。
> 総務省の行政指針の影響かも知れませんが、NHK大阪放送局にはかねてより積極的に解説付与の働きかけをして参りましたが、夏の再放送に続き以下のように急遽解説を付けることになりました。前面リアルタイム字幕も付きます。
> 直前の情報で恐縮ですが番組を見ていただき感想などお寄せいただければ幸いです。
> 放送事業者は視聴者からの反応を気にします。夏の放送でも視覚障害者モニターを積極的に動員しました。
> また、番組そのものへもファックスやメールでの投稿をすることで参加する必要があるかも知れません。番組の参加者リストをみていますと、視覚障害者はわずか3名、聴覚障害者は一人です。CP障害者中心の障害者運動の話で進んでしまうのかも知れません。
> さまざまに障害者の生活環境改善に取り組んで来られた方、取り組んでおられる方のご意見もぶつける必要はありませんか?
>
> ------------これより。
>  NHK生放送特別番組「ETVワイド ともに生きる」の解説放送を日本
> ライトハウスが監修!!
>
>  この夏のアンコール放送に引き続き、NHKの特別番組に日本ライトハ
> ウス監修の副音声解説をつけることになりました。
>  明日(12月1日)の放送になりますが、日程は以下の通りです。ぜひ
> ご覧ください。
>  
>  「ETVワイド ともに生きる」は、2005年4月から年6回放送している福
> 祉向け大型特別番組です。
>  この番組は障害者や高齢者の生き方を視聴者とともに考えている番組
> です。
>
>  (注意)解説放送は、音声多重放送の機能を利用しています。番組が
> はじまりましたら「音声」を切り替えてご覧ください。
>
> -----------------------------------------------
>  放送予定日 
> NHK教育テレビ 12月1日(土)午後7:00~10:00
>
>  テーマ
> 怒りを忘れた若者よ! これからいったいどーすんねん!?
> ~障害者・徹底生討論~ 【生放送】
>
>  大阪放送局制作の『きらっといきる』では、今年も障害のある人の前
> 向きな姿をたくさん紹介してきました。その取材のなかで、障害者運動
> を担ってきた中年以上の人たちがなぜか一様に嘆いていることに気づき
> ました。「若い障害者には“怒り”がない」と。
>  嘆く世代はかつて怒りを持って闘うことで、社会を変え、制度を作っ
> てきました。しかし、その成果のもとで自由に生きる若い世代は、怒れ
> といわれる理由がわからない。
>  大阪発「ETVワイド」は、これから障害者は社会とどう関わっていく
> べきか。“怒り”の次のキーワードはあるのか。新旧世代が話し合いま
> す。
> (番組ホームページより抜粋)
>
> -----------------------------------------------
>
>
>  <ご意見・ご感想をお寄せください!>
>
>  番組を視聴してのご意見・ご感想をお待ちしております。
>  お気軽にメッセージをお寄せください。
>
> 日本ライトハウス盲人情報文化センター(録音製作係 林田まで)
>  電 話 06-6211-1500
>  F A X 06-6211-1590 
>  メール info@iccb.jp
>  
>      〒542-0077
>      大阪市中央区道頓堀1丁目東3ー23
>
> ------------ここまで。



政府与党の障害者自立「負担軽減策」

2007年11月24日 13時18分28秒 | 福祉サービス
071124_1259~001.jpg071124_1300~001.jpg政府与党の障害者自立支援法「負担軽減策」案が報道された(東京新聞11月24日朝刊)。

政府与党の障害者負担軽策減は、一割負担の原則はそのままで、負担上限を引き上げることで、負担対象者を拡大するというが、介護保険法との統合を視野に入れたための「一割」の意味がなくなれば、廃止するか、応能負担に戻せば良い。
元々、一割負担の「収入」は数千億もないらしい。

国連障害者の権利条約であらゆる障害者の基本的人権が「権利」として打ち出しているが、これに政府が署名した以上、施策の根本的転換が必要だ。
「権利」を応益負担とみることは出来ないからだ。


ラビット 記



精神医学会の重鎮と難聴者施策の総合化

2007年11月09日 10時10分02秒 | 福祉サービス
071104_1231~001.jpg精神医学界の重鎮と言われた秋元波留夫先生が2007年4月25日に逝去した。
お目にかかっていないと思うが、てんかん総合的な施策の確立に尽力された方だ。

日本障害者リハビリテーション協会の雑誌の追悼文に以下のような記述があった。
「協会では先生を委員長とした『てんかん総合対策の樹立に関する研究委員会』を立ち上げ、当時のてんかん学の国内最高の専門家や各分野のエキスパートなど総勢50数名による研究調査活動を行っていました」、「この研究は、疫学、研究体制、医療、予防、法制度、リハビリテーション、社会啓発の7委員会を中心にん当時の可能な限りの現状分析とそのデータに基づく提言を目標と」した活動を推進された方ということが分かった。

1986年に400ページに渡る報告書「てんかん制圧への行動計画」が完成したということだ。何年かかったか分からないが相当な期間と労力がかかったことは間違いない。

難聴者施策も福祉、教育、就労、情報通信、補聴技術と各分野に跨るが統合的なものはまだない。
この難聴者施策のグランドデザインは何年かかってもやりとげないとならない。

人工内耳に挑戦するのもこのためとも言えるかもしれない。


ラビット 記



10月30日自立支援法見直しを 要約筆記者派遣事業

2007年11月01日 08時42分44秒 | 福祉サービス
071101_0821~001.jpg071101_0816~002.jpg全難聴から、障害者自立支援法の見直しを迫る集会の報告があった。

全難聴はあまり参加組織ができなかったが、聴覚障害者と自立支援法の問題、難聴者にとっての問題を十分な説明ができなかったためだ。

全日本ろうあ連盟小中事務局長が集会の1週間前の聴覚障害者自立支援法対策本部事務局会議協議を踏まえて、問題を訴えた。

その中には、要約筆記者派遣事業が不十分な状態にあることや団体派遣がなくなる問題が示された。
難聴者の社会参加と自立はその形が集合であろうと個人であろうと不可欠だ。

「特定の団体」を利するというのは団体が指定されていないのであたらない。条件に合う団体ならみな対象となり、これまでも派遣されてきた。

ラビット 記
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「10.30全国大フォーラム」成功裡に終了
10月30日(火)、東京・日比谷野外音楽堂で開催された
“私たち抜きに私たちのことを決めないで!今こそ変えよう!「障害者自立支援法」10.30全国大フォーラム”は約6000名の参加者を集め、実施されました。
全難聴関係者の参加は少なかったものの、昨年のフォーラム同様熱気に包まれたものとなりました。
今年は与野党とも政党アピールで支援法の「見直し」を明言していました。

採択されたアピールは以下を参照下さい。
http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/0710/1030appeal.html





聞こえない人に分かる地震報道

2007年10月02日 12時58分55秒 | 福祉サービス
071001_0531~001.jpg071001_0530~002.jpg神奈川県西部地震のテレビの報道を見ているとどれも各地の震度や津波のことは画面に出て、音声でも話されるが、電話取材で聞いたJRや新幹線の運行状況は文字化されないままだ。それが地震発生後3時間も経っても出て来ない。

その中で、みのもんた氏がホワイトボードにそうした状況が手書きで書かれたものを見ながら説明していた。

これなら、すぐに分かる。
聞こえない人が文字による情報を緊急時は特に必要としていることを理解して欲しい。


ラビット 記



舛添厚生労働大臣、自立支援法見直し示唆か?  

2007年09月07日 17時55分48秒 | 福祉サービス
070811_0540~001.jpg070811_0553~001.jpg臨時国会が来週から始まる。参議院選挙で洗礼を受けたはずの安倍首相が「起死回生」を狙った組閣が早くも崩れ落ちているが、厚生労働大臣は目玉のひとつだ。

障害者自立支援法のサービス改善と財政ひっと


ラビット 記
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自立支援法の改正に柔軟姿勢
東京新聞
視察後、舛添氏は民主党が障害者のサービス利用料の一割負担を凍結するとした障害者自立支援法改正案を臨時国会に提出する方向で検討していることに関し、記者団に「(法案が)出た上で協議し、より良いものであれば採用すればいい」と述べ、柔軟に対応する考えを示した。 ...
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2007090602046748.html