■榛名防衛備忘録
79式対舟艇対戦車誘導弾は愛称が"重MAT"といい弾頭を切り替える事で対戦車戦闘から中型揚陸艦の撃破まで幅広く運用可能です。

79式対舟艇対戦車誘導弾廃止は陸上自衛隊の野戦部隊に深刻なミサイルギャップ、対戦車装備体系の空白を生むのではないか危惧します。この視点は手遅れと思われるかもしれませんが、来年度を以て79式対舟艇対戦車誘導弾は最後に運用されている第12対戦車中隊が廃止され、79式対舟艇対戦車誘導弾という装備そのものが廃止予定となっています。

ミサイルギャップ、といいますと大袈裟に思われるかもしれませんが、陸上自衛隊には対戦車装備として少数の96式多目的誘導弾システム、そして79式対舟艇対戦車誘導弾と87式対戦車誘導弾の後継として装備される中距離多目的誘導弾、また携帯式の01式軽対戦車誘導弾と84mm無反動砲などが配備されています、これらはそれぞれ射程が異なります。

中距離多目的誘導弾は射程が9km程度とされ、これは充分行き渡るならば79式対舟艇対戦車誘導弾は射程が4kmですので、充分置き換えられると思われるでしょう、しかし中距離多目的誘導弾は重量が大きくCH-47輸送ヘリコプターでなければ輸送できません、一方79式対舟艇対戦車誘導弾は一応UH-1多用途ヘリコプターで輸送可能、空挺投下も可能だ。

87式対戦車誘導弾は携帯が可能ですが、射程は2kmでしかありません。01式軽対戦車誘導弾は優れたミサイルですが射程は1.5kmと開発された当時のままであり、先行して開発されたアメリカのジャベリン対戦車ミサイルが改良と共に徐々に射程を延ばし2.2kmまで改良された一方、日本では一旦制式化された装備を改良しない悪弊が陳腐化を強いている。

可搬可能である対戦車ミサイル、イスラエルのスパイク対戦車ミサイルはスパイクLRが射程4kmとなっています。可搬可能かと問われますと車載が必要と応える他ないのですが、TOW対戦車ミサイルも射程は4km程度で、自衛隊はこの射程4km程度で可搬性のある装備が今後消滅し、射程1.5kmのミサイルと射程9kmのミサイルのみとなるのですが。

中距離多目的誘導弾は車載式、一応降ろす事も出来るのですがシステム重量が大き過ぎ、掩砲所構築一つとっても労力が非常に大きいのです。戦車が大幅に削減される中、歩兵、普通科の火力責任距離は増大が求められる、一方、あらゆる天候と地形を克服するという普通科部隊にはある程度軽量で、しかし可搬性のある対戦車ミサイルを、維持すべきです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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79式対舟艇対戦車誘導弾は愛称が"重MAT"といい弾頭を切り替える事で対戦車戦闘から中型揚陸艦の撃破まで幅広く運用可能です。

79式対舟艇対戦車誘導弾廃止は陸上自衛隊の野戦部隊に深刻なミサイルギャップ、対戦車装備体系の空白を生むのではないか危惧します。この視点は手遅れと思われるかもしれませんが、来年度を以て79式対舟艇対戦車誘導弾は最後に運用されている第12対戦車中隊が廃止され、79式対舟艇対戦車誘導弾という装備そのものが廃止予定となっています。

ミサイルギャップ、といいますと大袈裟に思われるかもしれませんが、陸上自衛隊には対戦車装備として少数の96式多目的誘導弾システム、そして79式対舟艇対戦車誘導弾と87式対戦車誘導弾の後継として装備される中距離多目的誘導弾、また携帯式の01式軽対戦車誘導弾と84mm無反動砲などが配備されています、これらはそれぞれ射程が異なります。

中距離多目的誘導弾は射程が9km程度とされ、これは充分行き渡るならば79式対舟艇対戦車誘導弾は射程が4kmですので、充分置き換えられると思われるでしょう、しかし中距離多目的誘導弾は重量が大きくCH-47輸送ヘリコプターでなければ輸送できません、一方79式対舟艇対戦車誘導弾は一応UH-1多用途ヘリコプターで輸送可能、空挺投下も可能だ。

87式対戦車誘導弾は携帯が可能ですが、射程は2kmでしかありません。01式軽対戦車誘導弾は優れたミサイルですが射程は1.5kmと開発された当時のままであり、先行して開発されたアメリカのジャベリン対戦車ミサイルが改良と共に徐々に射程を延ばし2.2kmまで改良された一方、日本では一旦制式化された装備を改良しない悪弊が陳腐化を強いている。

可搬可能である対戦車ミサイル、イスラエルのスパイク対戦車ミサイルはスパイクLRが射程4kmとなっています。可搬可能かと問われますと車載が必要と応える他ないのですが、TOW対戦車ミサイルも射程は4km程度で、自衛隊はこの射程4km程度で可搬性のある装備が今後消滅し、射程1.5kmのミサイルと射程9kmのミサイルのみとなるのですが。

中距離多目的誘導弾は車載式、一応降ろす事も出来るのですがシステム重量が大き過ぎ、掩砲所構築一つとっても労力が非常に大きいのです。戦車が大幅に削減される中、歩兵、普通科の火力責任距離は増大が求められる、一方、あらゆる天候と地形を克服するという普通科部隊にはある程度軽量で、しかし可搬性のある対戦車ミサイルを、維持すべきです。
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