■防衛情報-ウクライナ戦争
アメリカとロシアはサウジアラビアのリヤドで開かれた協議の結果、黒海での民間船舶への武力攻撃を停止する事で合意に至ったとのこと。ただ、発効の時期は未定です。

黒海での武力攻撃を禁止し、商船の黒海における安全な航行を確保するとともに、軍事目的での商船利用を禁止し、またエネルギー施設への攻撃も禁止したとのこと。合意が履行されているかの確認は盛り込まれなかったようで、ロシア側はこれによりウクライナ商船を攻撃しない分、ロシアからの肥料輸出なども可能となる様に合意に盛り込んだとのこと。

今回、不透明であるのは、ロシア側はクリミア半島への橋梁が破壊されている事から民間船による軍需輸送を実施しており、この背景にはウクライナ海軍の無人艇攻撃によりセバストポリ軍港の黒海艦隊施設が艦艇による利用が殆ど難しくなり、揚陸艦なども1隻を除いて全て破壊されるか、修理不能のまま放置されているという状況があります。

合意の通り民間船によるロシア軍軍需輸送を中断した場合は、ロシア軍はセバストポリを筆頭としたクリミア半島への輸送が不可能となり、アゾフ海をわたる橋梁修理を急ぐ必要が出てきます、しかし、黒海での停戦まで踏み込んでいない事から、これらの施設をウクライナ軍がこれまでのように攻撃し破壊することも可能で在る点に留意が必要でしょう。

ロシア側は黒海での武力攻撃を行わないとした合意について、貿易金融取引制限の解除と、ロシア産水産物や輸出事業者への制裁解除を求めており、これは、アメリカがロシアに課している制裁だけを含むのか、世界各国が課している制裁をすべて解除するようアメリカに働きかけを要請しているのかが不明である一方、制裁の威力がある事も示した構図だ。

黒海における合意がいつ発行するのかは不透明ですが、アメリカのトランプ政権は短期間のうちにウクライナでの戦闘を停しさせる意気込みが有る一方、ロシアとの交渉が複雑化しており、先ずはウクライナとロシアでの戦闘を停止させる事は出来ない一方、海上だけでも一定の成果を見せたいというあせりが表面化した様な合意とも言えるでしょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
アメリカとロシアはサウジアラビアのリヤドで開かれた協議の結果、黒海での民間船舶への武力攻撃を停止する事で合意に至ったとのこと。ただ、発効の時期は未定です。

黒海での武力攻撃を禁止し、商船の黒海における安全な航行を確保するとともに、軍事目的での商船利用を禁止し、またエネルギー施設への攻撃も禁止したとのこと。合意が履行されているかの確認は盛り込まれなかったようで、ロシア側はこれによりウクライナ商船を攻撃しない分、ロシアからの肥料輸出なども可能となる様に合意に盛り込んだとのこと。

今回、不透明であるのは、ロシア側はクリミア半島への橋梁が破壊されている事から民間船による軍需輸送を実施しており、この背景にはウクライナ海軍の無人艇攻撃によりセバストポリ軍港の黒海艦隊施設が艦艇による利用が殆ど難しくなり、揚陸艦なども1隻を除いて全て破壊されるか、修理不能のまま放置されているという状況があります。

合意の通り民間船によるロシア軍軍需輸送を中断した場合は、ロシア軍はセバストポリを筆頭としたクリミア半島への輸送が不可能となり、アゾフ海をわたる橋梁修理を急ぐ必要が出てきます、しかし、黒海での停戦まで踏み込んでいない事から、これらの施設をウクライナ軍がこれまでのように攻撃し破壊することも可能で在る点に留意が必要でしょう。

ロシア側は黒海での武力攻撃を行わないとした合意について、貿易金融取引制限の解除と、ロシア産水産物や輸出事業者への制裁解除を求めており、これは、アメリカがロシアに課している制裁だけを含むのか、世界各国が課している制裁をすべて解除するようアメリカに働きかけを要請しているのかが不明である一方、制裁の威力がある事も示した構図だ。

黒海における合意がいつ発行するのかは不透明ですが、アメリカのトランプ政権は短期間のうちにウクライナでの戦闘を停しさせる意気込みが有る一方、ロシアとの交渉が複雑化しており、先ずはウクライナとロシアでの戦闘を停止させる事は出来ない一方、海上だけでも一定の成果を見せたいというあせりが表面化した様な合意とも言えるでしょう。
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