北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

北野天満宮 和魂漢才のこころと共に

2006-11-27 19:52:38 | 写真

■菅原道真を祀る北野天満宮

 米軍再編に関するプレゼンテーションを終え、この後特段用事がない事もあり、天候は晴れ、小生は一足早く共同研究室を出ると久方ぶりに北野天満宮へと足を進めた。

Photo_176  和魂漢才の精神で学問に邁進し、平安時代に大きな足跡を残した菅原道真を祀る北野天満宮は、学問の神様と信仰をあつめ、特に大学受験生の参拝者が絶えないという。何となれ、講義室に北野天満宮の写真を貼って授業したいという知人の要請もあり(何でも某大手K塾では年末に徹夜講義をやる名物講師もいる)、一つ、銀杏も程よい彩を添え、また、初詣案内の掲載を北大路機関に載せる事もできると、撮影を快諾したこともあり、小生は北野へ向かった。

Photo_177  北野天満宮は、今出川通りの端にあり、昨日掲載した銀閣寺前の今出川通りを二時間ほど西へ進めば到達する。バスでは北野天満宮前、若しくは205系統バスでは北野白梅町にて降車し、十分ほど歩くと到着する。写真は大鳥居で、この境内には少数ではあるが駐車場がある。無料であるが、台数が限られているので初詣の際には駐車場は期待しない方が良いかもしれない。今出川通りからはこの大鳥居が目印になる他、北野天満宮と大書されており、迷うことは無い。

Photo_178  参道を進む。丁度25日縁日の前日であることから、出店の準備が進められている。祭神の菅原道真は京都より九州大宰府に左遷され、無実の罪を晴らすことなく903年2月25日に死去したことから、毎月25日が縁日となっており、境内はもとより東門、北門の通りでも様々な出店が出され、お馴染のフランクフルトやタコ焼き、ヤキソバにチョコバナナから、果ては骨董品(?)やリサイクル品、謎の品々まで並ぶ興味引き立てる内容である。

Photo_179  東門を望む。この他、絵馬所や宝物殿などが広大な面積の境内に並び、高い木々に囲まれた静かな境内は百万都市京都が歴史都市であることを印象付ける環境である。此処に祀られる菅原道真は五歳で和歌を、十一歳で漢詩を詠み、十四歳では天才と賞賛された。当時は十代半ばにて婚姻の契りを結んだというので、学究に勤しむ時の猶予は短かった訳だが、それでも学びを怠らなかった彼は、平安・鎌倉・室町から今に至るまで信仰を集める所以となった。

Photo_180  荘厳な檜皮葺造りの三光門をくぐり、いよいよ本殿に向かう。そこには天満宮と大書されている。

 北野天満宮は梅の名所としても知られ、2月25日の梅花祭には42本の白梅、33本の紅梅の小枝を差した玄米の紙立が供えられる。また、豊臣秀吉が此処で行った大茶湯の伝統が生きており、今なお献茶祭が行われるという。近年では伝統芸能発祥の地として知られ、落語発祥の地といわれている。

Photo_181  本殿、1603年に建立されたもので、国宝指定を受けている。ここには祈祷所もあり、受験生が合格祈願を受けているが料金は掲示を見ると一律ではなく、これは私立と国立で分けるのか、本命と滑り止めで祈祷料金を考えるか、一浪二浪で決めるのかは定かではない。もしかしてこんなところでも格差社会か、阪大の楽観的な労働経済学者のジニ係数解説トリックを看破するほどには統計を読んでいる小生は、ふとそんなことを考えてしまった。

Photo_182  賽銭を投じて柏手を二回、そして鈴を鳴らす。記憶を辿れば恐らく正式な神道の参拝様式ではないが、まあ、そんなことはお気になさらず。鈴を鳴らすとその姿が鏡に映るようになっており、ここに真摯に手を合わせる真剣な表情の受験生の心は如何に。小生の大学受験などかなり前の思い出だが、当時の勉学は、後の専攻である国際行政学の基礎を培った。そのことを思うと模試に一喜一憂した時代を懐かしく想う。

Photo_183  本殿より地主社をみる。

 紅い社に黄色く彩りを添えた銀杏が美しい。門をくぐった正面に本殿を配置するのが普通だが、ここ北野天満宮では地主社を正面とするためにやや左よりの配置となっているのがここの一つの特色となっている。というのも、北野天満宮建立に先立つ836年に、地主社が既に建立されており、この正面を本殿を避ける為にこの配置となったときく。

Photo_184  地主社を抜けると北門に達する。北野天満宮が梅の名所ならば、北門から西にみえる平野神社は桜の名所である。平野神社の桜は既に落葉しているが、立ち寄ってみるのも一興であろう。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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